カテゴリー>2009年2月の社説

2009年2月2日 月曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

一部執行猶予 再犯防止の効果を見極めよ(2009/02/02 読売新聞の社説)

  • 法務省が「一部執行猶予制度」と「社会奉仕命令制度」の導入に向けた試案をまとめた。
  • 犯罪件数の6割を、再犯者による犯罪が占めている。
  • 「懲役3年、うち1年について執行猶予3年とする」。
  • この判決の場合、被告は2年間、刑務所で服役して出所する。
  • 3年間の執行猶予中に罪を犯さなければ、刑務所に戻ることはない。
  • 薬物使用による受刑者が対象に含まれることも問題となろう。
  • 再び薬物に手を出さないよう定期的な尿検査を実施するが、それだけで十分なのか。
  • 目が行き届かない“死角”をできるだけなくすことが必要である。
  • 拙速な導入を避け、制度の是非を慎重に見極めるべきである。

日本映画 フィルムを後世に残す工夫を(2009/02/02 読売新聞の社説)

  • 文化庁は、独立行政法人国立美術館の下にある東京国立近代美術館フィルムセンターへの支援を通じて、日本映画の保存事業を進めている。
  • 1948年に制定された国立国会図書館法は、映画フィルムを出版物の一つとし、国会図書館への納入を義務付けた。
  • だが、付則で「当分の間」は納入を免除するとし、そのままになっている。
  • 国会図書館に代わって収集を進めてきた東京国立近代美術館フィルムセンターの保管庫には、フィルム約5万本が収蔵されている。
  • しかし、センターの自主的な収集活動にはおのずと限界がある。
  • 日本の現状に照らしどのような収集・保存体制が最も適切か、検討を進めるべきだ。
  • 戦前の日本映画は、その大半が行方不明となっている。
  • 散逸したフィルムの収集も課題だ。
  • 過去の映像の保存について、様々な角度から議論を深めていかなければならない。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

ダボスが示す危機の深化と指導者たち(2009/02/02 日経新聞の社説)

  • 世界経済危機が進行するスピードの速さと、危機への対応で先頭に立つ指導者の不在――。
  • それが今年の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で多くの参加者が感じたことではなかったか。
  • 今回の会議で特徴的だったのは、「主役」の不在である。
  • 米国発の金融・経済危機が語られ、米国批判が相次いだが、肝心の米国からの参加者は例年より少なかった。
  • 存在感を示したのは中国とロシアだった。
  • だが、中ロ両国も力不足である。
  • 首相は様々な分野における日本の政策を説明し、世界への貢献を訴えた。
  • 演説は包括的ではあったが、最大の問題というべき金融・経済危機への踏み込みは十分だったか。
  • 世界的な危機の克服を主導する力は欠いているといわざるを得ないだろう。

深刻な不況に陥った米経済(2009/02/02 日経新聞の社説)

  • 米国が深刻な不況に陥っていることがはっきりしてきた。
  • 昨年10―12月期の国内総生産(GDP)は前期に比べて年率換算で3.8%も減少した。
  • 個人消費はこれまで米国経済のけん引役になってきたが、7―9月期から2期連続で年率3%以上の落ち込みとなった。
  • 自律的な回復が当分見込めない中で、国民の目はオバマ新政権の下での経済政策の行方に集まっている。
  • 金融安定化へ向けてどんな対策が打ち出されるかも注目点だ。
  • 主要な金融機関の経営が健全化し、金融機能が回復しない限り、経済が本格的に立ち直るのは難しい。
  • 効果的な経済対策により米国経済の失速に歯止めが掛かることは日本や世界にとっても重要だ。
  • 下院が先週採決した景気対策の法案には米国製の鉄鋼の購入を義務付ける条項が盛り込まれている。
  • 新政権はこうした保護主義的な措置は排除すべきである。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

農政改革―減反の廃止に踏み切れ(2009/02/02 朝日新聞の社説)

  • 政府が「減反政策」の見直しに取り組み始めた。
  • 河村官房長官と石破農林水産相を中心に財務、経済財政担当、総務、経済産業の大臣が参加する。
  • 減反政策をやめてコメ増産にかじを切る。
  • 主食用の需要が減っているので、米粉を小麦の代わりに普及させる。
  • 飼料米の生産を拡大する。
  • さらに、生産性をあげるため耕作規模拡大を促し、将来性ある農家を重点的に支援する制度改革も不可欠だ。
  • 企業の農業参入も実現しなければならない。
  • 処方箋(せん)はこれほどはっきりしている。
  • 後は実施するだけだ。

もんじゅ―運転の延期で募る疑問(2009/02/02 朝日新聞の社説)

  • 福井県敦賀市にある高速増殖原型炉「もんじゅ」が運転を再開できないでいる。
  • 95年12月のナトリウム漏れ事故の後、13年余も止まったままだ。
  • なにより気になるのは、原子力機構の安全意識や品質管理体制である。
  • 特別保安検査をした経済産業省原子力安全・保安院からも昨年、「謙虚な姿勢がない」と厳しく批判された。
  • 高速増殖炉は消費した以上の燃料を生みだす「夢の原子炉」といわれ、原発の使用済み燃料を再処理して使う核燃料サイクルの基幹施設だ。
  • 資源の少ない日本にとって、ウランを有効利用する高速増殖炉の意義は大きいと政府は説明してきた。
  • しかし、もんじゅが計画通りに実用化できるのか不透明だ。
  • 高速増殖炉開発の道筋を再考し始める時期かも知れない。
引用元:asahi.com

産経新聞

天皇の公務 ご体調優先で負担軽減を(2009/02/02 産経新聞の主張)

  • 天皇陛下のご負担軽減策が宮内庁から発表された。
  • 全国植樹祭などでのお言葉を取りやめ、新嘗祭(にいなめさい)などの宮中祭祀(さいし)も時間を限って出席されるという内容だ。
  • それぞれのご公務の内容と75歳になられた陛下のご健康を考えた妥当な軽減策といえる。
  • 全国植樹祭や全国豊かな海づくり大会などの三大行幸啓は大切な行事だが、お言葉がなくても、陛下にご臨席いただくことで十分に目的は達せられる。
  • 昨年暮れにストレスによるとみられる胃腸の炎症が見つかった陛下のご体調を考えると、やむを得ない措置だ。
  • ただし、8月15日の全国戦没者追悼式や国会開会式など、お言葉が不可欠な式典は従来通りに行われ、お言葉を通した陛下のお気持ちは国民に伝えられる。
  • 今上陛下はがんのホルモン治療による骨粗鬆(こつそしょう)症のご心配もあり、宮内庁が発表したような軽減策が必要である。
  • 陛下のご健康は国民すべての願いである。
  • 陛下のご心労の最大の原因になっている皇位継承問題や陛下のご負担軽減にもつながる旧皇族の皇籍復帰問題についても、重ねて真剣な議論を求めたい。

携帯禁止 依存脱する環境整えたい(2009/02/02 産経新聞の主張)

  • 子供の携帯電話に関し文部科学省が小中学校では持ち込みを原則禁止とする通知を出した。
  • 高校では校内の使用禁止などを求めている。
  • 文科省調査では小中学校の9割以上の学校がすでに携帯電話の持ち込みを原則禁止にしている。
  • 肌身離さず持っていたいという携帯電話依存の子供が増え、取り上げると教師に文句をいう。
  • 親が抗議してくるあきれたケースもあるという。
  • 通知で文科省はネットいじめが学校外で起きている例をあげて家庭や地域の協力を求めた。
  • 持たせるなら家庭で使用ルールをしっかり決め守らせるべきだ。
  • 大阪府は教委や警察の共同事業で「使いすぎは学習や健康のさまたげ」などステッカーをつくりキャンペーンに乗り出した。
  • 地域ぐるみで携帯電話を持たせない運動により、非行を防止しているところもある。

毎日新聞

景気日付 迅速な判断で機動的対応を(2009/02/02 毎日新聞の社説)

  • 02年2月から始まった景気拡大は07年10月にピークを打ったことが確定した。
  • 政府は昨年夏以降、月例経済報告で景気停滞から景気悪化へ徐々に基調判断を下方修正してきた。
  • 景気の山や谷の日付は生産や消費などの経済指標の動向を月々の不規則な変動をならした上で確定するため、やや時間がかかる。
  • ただ、適切な経済政策を講じていくためには、それに先立って、政府がその時々の経済動向を迅速に判断していかなければならない。
  • 政府の09年度経済見通しによると実質成長率は0%である。
  • しかし、日本銀行の政策委員の見通しの中央値はマイナス2%、28日に国際通貨基金が修正した09暦年の予測はマイナス2.6%である。
  • 30日に発表された昨年12月の鉱工業生産指数は前月比9.6%の低下で、1年前との比較では20%の落ち込みとなった。
  • 今年1~3月期も鉱工業生産の予測指数などから判断する限り、マイナス成長の公算が大きい。
  • 景気の落ち込みを最小限にとどめるためにも、景気変調に際しては、早期に判断を下すことである。

ビザなし交流 継続へ日露は知恵を出し合え(2009/02/02 毎日新聞の社説)

  • 日本国民と北方四島に住むロシア人が旅券や査証(ビザ)を持たずに相互訪問する「ビザなし交流」の継続が危ぶまれる事態になってきた。
  • 四島住民に人道支援物資を届けようとした日本の訪問団に、ロシア側が初めて出入国カードの提出を求めてきたからだ。
  • 日本側は、カード提出は北方領土に対するロシアの主権を認めることになるとして拒否し支援物資を積んだまま帰港した。
  • ところが日本の外務省によると、今回ロシア側は訪問団出発の直前に「06年の国内法改正で出入国カードの提出が必要になった」と外交ルートで連絡してきたという。
  • そもそも、この人道支援事業にも適用されてきたビザなし訪問を可能とする根拠は、1991年10月に交わされた日本と旧ソ連の外相間の往復書簡にある。
  • これは同年4月にソ連元首として初めて訪日したゴルバチョフ大統領が提案したビザなし交流の枠組みを取り決めたものだ。
  • それによると、ビザなし交流の目的を「領土問題解決までの間、相互理解の増進を図り領土問題の解決に寄与すること」としたうえで、「いずれの一方の側の法的立場をも害するものとみなしてはならない」と規定している。
  • 春になればビザなし交流や北方領土墓参などの訪問事業のシーズンになる。
  • これらの交流継続に影響を与えないよう双方が知恵を出し合う必要がある。
引用元:毎日jp

投票お願いします

人気ブログランキング ブログランキング・にほんブログ村へ