カテゴリー>2009年1月の社説

2009年1月1日 木曜日  著者: 山田八王子

産経新聞の「主張」はお休みです。
各社すんごい長いので、ハショってもいつもより長いです。

読売新聞

急変する世界 危機に欠かせぬ機動的対応、政治の態勢立て直しを(2009/01/01 読売新聞の社説)

  • 急激な信用収縮は、実体経済にも打撃を与え、世界は同時不況の様相を深めつつある。
  • 世界金融危機の発生当初は、日本の傷は世界で最も浅いとの、楽観論、強気論もあった。
  • ところが、戦後最長とされる景気拡大を牽引(けんいん)してきた外需・輸出が、にわかに変調を来した。
  • 「トヨタショック」といわれた自動車業界を始め、輸出関連業界の急速な業績悪化を引き金に、雇用、企業倒産、消費動向など、様々な経済指標が、日々、急速に悪化している。
  • 日本の強みは、減少したとはいえ、まだ1467兆円もの個人金融資産があることだ。
  • こうした“眠れる資金”を掘り起こして活用することは、重要な政策課題だ。
  • 世界経済が混迷する中でも、日本の国際社会への関与、協力の在り方は、引き続き、見直しを迫られよう。
  • 国連が各国に求めているソマリア沖の海賊対策に中国も軍艦を派遣するのに、日本関係船舶が多数通航するにもかかわらず明確な方針を打ち出せないでいる日本を、米国はどう見るか。
  • 米国にとっての日米同盟の優先度を、高い水準に維持するためには、日本が信頼できる同盟国だと思わせるだけの能動的な外交・安全保障戦略で応えていかなくてはならない。
  • 9月の衆院議員任期切れまでには確実に総選挙があるが、党益より国益、政局より政策を優先し、できるだけ早く“政治空白”を解消して、政治の機動性を回復しなくてはならない。
  • すでに、与野党を通じ、そうした選挙結果を想定した政界再編、連立絡みの動きもある。
  • 結果として、それがいかなる形の政権になるにせよ、肝要なのは、世界の先行きについての中長期的展望を踏まえた政策を、迅速かつ強力に推進できる政治態勢であることだ。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

危機と政府(1)賢く時に大胆に、でも基本は市場信ぜよ(2009/01/01 日経新聞の社説)

  • 米国から世界に広がった金融・経済危機は、経済活動への政府のかかわり方を根本から問い直している。
  • そして今は金融混乱の収拾や景気・雇用対策で政府の役割が期待されている。
  • しかし資本主義の活力をいかすには国の介入は少ない方がよい。
  • 「小さな政府」から「大きな政府」へ振り子がふれるなかで政府の役割の再定義が必要だ。
  • 市場を信頼し自由競争を重んじるこの保守主義の政策が金融危機を招いたとする見方もあるが、必ずしも正しくない。
  • 問題は米欧の金融当局が、この政策思想を適切に運営しなかった点にある。
  • 所得も蓄えもないような人にまで住宅ローンを貸し、その債権を証券にして売る。
  • そんな詐欺まがいの取引を見逃したのは金融当局のミス。
  • 金融危機の再来を防ぐため規制や監督の強化はぜひ必要である。
  • 一方、金融・経済の危機を受けて各国が取り始めた財政・金融政策は「大胆に、しかし一時的に」が大原則だ。
  • また当面の危機克服策を、経済がどうなったときにやめるかという「撤退のメド」を決めておくのも過剰な介入を防ぐのに有用である。
  • この時期にもう1つ重要なのは政府が保護主義に傾かないことだ。
  • 米国の自動車救済融資はやむを得ないが、欧州などの多くの国がマネし始めたのも事実。
  • 世界貿易機関(WTO)の協定にも触れるこの種の措置は、保護主義の連鎖を起こし貿易を縮小させかねない。
  • 経済危機が深まり政府への期待が高まるのに乗じて、規制や権限を強めようという動きが中央官庁や地方自治体の間で活発になっているのも憂慮すべき事態である。
  • 厚生労働省はインターネットによる医薬品の販売を規制する方針だ。
  • 離島や中山間地に住む人などに便利なこの販売を規制する理由がどこにあるのか。
  • 国土交通省が検討するタクシー業界への参入規制復活も弊害が多い。
  • 不況下でこの業界が雇用の場を提供している事実を軽視してはならない。
  • 賢くて強く、社会的弱者を守れる政府は必要だが、企業の活力をそぐお節介な政府や、国を借金漬けにする放漫な政府は要らない。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

混迷の中で考える―人間主役に大きな絵を(2009/01/01 朝日新聞の社説)

  • 今年は、ベルリンの壁とともに東西の冷戦秩序が消滅してから20年になる。
  • 地球は一つの市場となり、お金、モノ、そしてITによる情報の流れが豊かさと便利さをもたらした。
  • このグローバル化を牽引(けんいん)したのが米国だ。
  • 働く人の暮らしや企業の責任よりも、お金を生み出す効率を優先する。
  • それが行き着くところまで行っての大破局だ。
  • (日本は)バブル崩壊後の不況脱出をめざし、米国流の市場原理を重視した規制緩和が本格化してほぼ10年。
  • その結果、古い日本型の経済社会の構造がそれなりに効率化され、戦後最長の好景気と史上最高水準の企業収益が実現した。
  • 労働市場の規制緩和で、非正規労働者が働く人の実に3割にまで膨れ上がり、年収200万円に満たない人が1千万人を超えてしまった。
  • しかも、財政再建の下で雇用保険をはじめ、医療や公的扶助といった「安全網」は細るばかり。
  • だが、たじろぐ必要はない。なぜなら、私たちの国は過去1世紀半近い間に、それこそ国がひっくり返る危機に2度も直面し、克服してきたからだ。
  • いま直面しているのは、世界的な金融システムの行き詰まりと、様々な矛盾を抱えて立ち往生している国内の経済財政システムの行き詰まりとが重なった、複合的な危機だ。
  • 将来を見すえた国づくりに集中して資源を投下し、雇用も創出する。
  • そうしたたくましい政治が要るのだ。
引用元:asahi.com

毎日新聞

日本版「緑のニューディール」を(2009/01/01 毎日新聞の社説)

  • 民間調査機関の予測を平均すると、2年連続でマイナス1%成長だという。
  • 米国発の世界不況が明らかにしたのは、実は資源・エネルギーの大量消費を前提とする成長モデルの破綻(はたん)である。
  • 米国のオバマ次期大統領は環境投資をパッケージにした「グリーン・ニューディール」をオバマノミクス(オバマ大統領の経済政策)の柱のひとつとする考えという。
  • これによって500万人の新規雇用を見込むという。
  • 私たちは日本もまた、日本版の「緑のニューディール」に踏み出すべきだと考える。
  • 政府は太陽光発電世界一の座をドイツから奪還するため、設置補助を再開したが、物足りない。
  • この際、2兆円の定額給付金を中止しそれを太陽光発電に回したらどうか。
  • 学校には全国くまなく設置しよう。
  • 太陽光発電の余剰電力を現状より高く電力会社が買い取り、10年程度でモトがとれる制度にしたい。
  • 電力会社は電力の安定供給のために新たな負担が生じるが、国が一定期間、一定額を補助してもよい。
  • 自動車はすべての公用車をハイブリッドや電気自動車に置き換える。
  • 電気自動車の充電施設を全国に設置する必要もあるだろう。
  • 環境省の分析では排ガス規制で自動車メーカーには「費用」が発生したが、それは排ガス機器メーカーの「需要」であり経済全体への悪影響はなく、日本車の競争力強化をもたらしたと結論している。
  • 80兆円規模ともいわれるオバマ次期大統領の空前の景気刺激策で、米国と世界が不況脱出のきっかけをつかめるか予断を許さない。
  • しかし、そのリーダーシップは強烈な磁場で米国人を引き付け、潜在力を引き出そうとしている。
  • 日本には資金もあれば知恵もある。
  • しかし、政治が明快なビジョンと強いリーダーシップを欠いている。
  • 年頭に当たって、改めて早期に衆院を解散し総選挙を行うよう求めたい。
  • 新たな民意を得た政権が、日本版「緑のニューディール」に丈高く取り組むことを切望する。
引用元:毎日jp

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