2009年2月24日 火曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

ASEAN+3、成長センターの再生を急げ(2009/02/24 読売新聞の社説)

  • タイで開かれた東南アジア諸国連合・日中韓(ASEANプラス3)の財務相会議は、地域の政策協調を強化する決意を示した。
  • 会議で採択された「行動計画」は、通貨危機に陥った国に対し、アジア域内で外貨を融通し合う資金枠を1200億ドルに拡大することが柱だ。
  • 国際通貨基金(IMF)の支援策とは別に、域内で機動的に対応できる体制を整備する意義は大きい。
  • アジア各国にとって、より深刻な問題は急激な景気減速だ。
  • IMFの予測では、ASEANの今年の成長率は2・7%に減速する。
  • 難しい課題だが、各国が内需主導型の経済に転換を急ぐ必要がある。
  • 「行動計画」が、保護貿易主義に反対し、新たな貿易障壁の導入を控えると合意した点も重要だ。
  • 今回の会議で存在感を示せなかったのが日本だ。
  • 与謝野財務・金融・経済財政相が、国会日程などを理由に欠席したからだ。

アカデミー賞、ダブル受賞が示す日本の実力(2009/02/24 読売新聞の社説)

  • 米アカデミー賞外国語映画部門で滝田洋二郎監督の「おくりびと」が、また短編アニメ部門で加藤久仁生監督の「つみきのいえ」がそれぞれ受賞を果たした。
  • 「おくりびと」は、死者を棺(ひつぎ)に入れて送り出す納棺師の男性が、仕事に戸惑いつつも生を見つめ直し、成長していく物語だ。
  • 「つみきのいえ」は、海面が上昇して水没する街で、積み木のように家を上に建て増ししていく老人を主人公にした12分の短編だ。
  • 日本映画のこのところの健闘はめざましい。
  • 昨年1年間の邦画の興行収入は前年比22%増の1158億5900万円で、過去最高を記録した。
  • 一方で、今回のアカデミー賞を受賞した「つみきのいえ」のような短編アニメは、水準の高い芸術作品であっても上映機会はほとんどなく、採算が取れない。
  • 文化庁のメディア芸術祭などが発表の場となっているが、こうした上映の機会を広げていくことが望まれる。
  • 東京芸大大学院映像研究科には昨年、アニメーション専攻が設けられた。
  • 02年度アカデミー賞短編アニメ部門に作品をノミネートされた山村浩二さんらが教鞭(きょうべん)をとるが、こうした分野の人材育成もさらに進めていきたい。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

年金見通しの想定利回りは過大だ(2009/02/24 日経新聞の社説)

  • 政府は04年改革で、厚生年金の受取額が現役男性の手取り収入の何パーセントにあたるかを表す所得代替率の長期見通しを示した。
  • 夫が40年会社員、妻が専業主婦という標準世帯の場合、その値は04年度の59%から徐々に下がり、23年度以降は50%に固定される。
  • 5割保証と呼ばれ、2100年まで守られる姿になっていた。
  • 自民、公明両党は選挙でこれを100年安心プランと宣伝したが、出生率の低迷などに直面し、早々と取り下げた。
  • 今回の仕切り直しでは少子化・長寿化の加速や経済成長の鈍化で、より厳しい姿にならざるを得ない現実を示すべきだった。
  • 出生率と経済指標の前提を「中位ケース」で延ばすと、所得代替率は38年度にかけて50%に下がり、その後2105年まで変わらないという。
  • このためにとった苦肉の策は、積立金の運用利回りを4.1%と高めに想定したことだ。
  • 04年時点の想定は3.2%、実績は01―07年度の平均で2.3%だった。
  • 4%台に上げる理由を厚労省年金局は分散投資の効果などを織り込んだと説明するが、どうみても過大だろう。

邦画の底力示すWオスカー(2009/02/24 日経新聞の社説)

  • 今年の米アカデミー賞の外国語映画賞を、滝田洋二郎監督の「おくりびと」が受賞した。
  • 加藤久仁生監督の「つみきのいえ」も短編アニメ賞に輝き、日本映画が2つのオスカーを獲得する快挙だ。
  • 今回の受賞は日本映画が保つ底力をあらためて示している。
  • 2007年のカンヌ国際映画祭で河瀬直美監督の「殯(もがり)の森」がグランプリに輝いたのも記憶に新しい。
  • 興行収入をみても昨年は前年に比べ約22%増えて1158億円と過去最高を記録した。
  • しかし、こうした活況を持続させるには安定した製作環境が必要だ。
  • 日本映画を本当に世界に誇りうるソフトパワーに成長させようというなら、意欲ある人材を支える手だても要る。
  • 世界に通用するプロを育てる新しい仕組みを考えるべきだろう。
  • 手づくり感の漂う「つみきのいえ」が受賞したのも日本アニメのすそ野の広がりを思わせて特筆に値しよう。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

年金財政見通し―給付水準の方が心配だ(2009/02/24 朝日新聞の社説)

  • 5年に1度、長期的な見通しを立てて検証した結果が公表された。
  • 厚生年金の給付水準は、法律で定められた「現役世代の平均手取り賃金の5割」の約束を、今後もぎりぎりで維持できる、という内容だ。
  • しかし、中身をみれば、決して楽観できる状況ではない。
  • 5年前の年金改革で、収支の状況に合わせて年金水準を自動的に調整する仕組みが入れられた。
  • 物価や賃金が上昇しても年金額の伸びを抑えるというやり方で、07年度から16年間は給付を抑える予定だった。
  • ところが、デフレ経済が続いて年金額がもともと伸びなかったため、抑制の仕組みも働かず、かえって年金財政が悪化した。
  • 今回の見通しでは、基礎年金は給付抑制の開始が12年度からにずれ、その期間も26年間へ延びた。
  • だが一番の問題は、年金財政の収支が見通し通りになっても、それで老後が安心とはいえない点である。
  • 26年間にわたって抑制するということは、その間は賃金や物価が上がっても年金は増えず、実質的に目減りが続くことになる。

アフガン援助―民生支援に日本の技を(2009/02/24 朝日新聞の社説)

  • 米国のオバマ政権は、アフガンに対して軍の増派だけでなく、民生支援に力を入れ、貧困にあえぐ住民の窮状を改善する努力を行う方針を打ち出した。
  • 日本政府はこれに応えて、アフガン安定の鍵をにぎるパキスタンへの支援国会合を今春、東京で開く方針を打ち出した。
  • アフガンでは南部や東部でタリバーン勢力が反攻に出ており、治安は悪化している。
  • 国境を接するパキスタン側には国際テロ組織アルカイダが潜んでおり、世界のテロの震源地とされている。
  • 両国を一体的にとらえて民生支援強化に踏み出すのは当然のことだろう。
  • オバマ新政権には、ジャパンマネーを活用して地域の反米意識を和らげようとの思惑があるに違いない。
  • しかし米国の戦略と、地道に積み重ねてきた日本の途上国援助のあり方が必ずしも一致するとは限らない。
  • 誤った政策が出てくれば米国にも直言する。
  • 和平実現への日本のメッセージを国際社会に発信しなければならない。
引用元:asahi.com

産経新聞

日米首脳会談 集団的自衛権に踏み込め(2009/02/24 産経新聞の主張)

  • 麻生太郎首相はきわめて厳しい状況に立たされた中で、オバマ米大統領と初の首脳会談に臨む。
  • 首相には集団的自衛権行使の容認に向けた憲法解釈変更に踏み込むことを検討してもらいたい。
  • 首脳会談では、4月にロンドンで開かれる金融サミット(G20)を前に、金融危機対応での緊密な協力関係を日米間で確認しておくことが急務となる。
  • アフガニスタン問題を含む国際情勢について、首脳間の共通認識を深めておくことも大切だ。
  • アフガニスタン支援国会議を日本が開催することも有効な方策だ。
  • 北朝鮮の核・ミサイル問題に加え、拉致問題解決の重要性について大統領に念を押しておくことを忘れてはならない。
  • 地球温暖化対策は大統領の積極的なテーマであり、日米協力拡大の可能性を期待できる分野となろう。
  • 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査では、内閣支持率が11・4%まで落ち込んだ。
  • 日米首脳会談では、国益につながる政策判断が問われる。

NHK爆発事件 テロも視野に徹底捜査を(2009/02/24 産経新聞の主張)

  • NHK福岡放送局の玄関で爆発があった。
  • けが人はなく、被害は天井の一部を破損しただけだったが、単なる放火未遂事件ではすまされない。
  • 福岡県警の調べなどによると、現場からカセットこんろ用のガスボンベとポリタンクが見つかり、防犯カメラに白マスクとサングラスをつけた男が手提げバッグを置いて立ち去る姿が写っていた。
  • 報道機関がテロの標的にされたケースとして、昭和62年5月に朝日新聞阪神支局が襲撃され、記者2人が殺傷された事件は22年近くたった今も人々の記憶から消えない。
  • 平成14年1月には、NHK京都放送局に刃物を持った男が押し入って声明文の放送を要求し、突入した捜査員に逮捕された。
  • テロは報道機関だけでなく、政治家にも及んだ。
  • 民主主義社会では、言論の自由とそれを批判する自由がともに保障されている。
  • いかなる理由があれ、テロは絶対に許されない。

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