2009年2月22日 日曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

クリントン外交 米中対話の拡大をうたったが(2009/02/22 読売新聞の社説)

  • (クリントン国務長官の)最後の訪問国の中国では、ブッシュ前政権下で始まった経済中心の米中戦略経済対話を、安全保障分野も取り込んだ、より包括的な戦略対話に「拡大」することで合意した。
  • オバマ大統領と胡錦濤国家主席との米中首脳会談も、4月のロンドン金融サミット開催の際に持たれることが確定した。
  • 地球温暖化問題では、中国は二酸化炭素の排出量で、米国を上回って世界一となった。
  • ポスト京都議定書の枠組みは米中抜きには成立しない。
  • 米国の景気対策法に盛り込まれたバイ・アメリカン条項で中国製品が締め出されることになれば、経済摩擦は避けられまい。
  • クリントン長官は、「(人権問題によって)経済危機や気候変動、安全保障の議論が妨げられることはない」と述べた。
  • だが、今年は天安門事件から20年、ダライ・ラマ亡命から50年になる。
  • 人権問題は、米中関係の火種である。

イラン革命30年 米国との歩み寄りはあるか(2009/02/22 読売新聞の社説)

  • イランは、国際社会の要請に耳を貸さず、核開発に邁進(まいしん)している。
  • こんなイランが仮に、国際社会での孤立から抜け出す道を探る姿勢に転じるなら、地域の安定に大きく寄与することになろう。
  • 楽観は禁物だが、期待を抱かせる幾つかの動きがある。
  • 何より、イランとの対話路線を打ち出したオバマ米政権の登場である。
  • 革命後間もなく外交関係を断った両国の間に、対話はなかったから、テーブルを挟み、双方が顔を向き合わせれば、それ自体、画期的なことになる。
  • アフガン情勢の泥沼化は、米国とイランの双方にとって避けたいところだ。
  • 保守強硬派で、反米を唱えてきたアフマディネジャド大統領は、相互尊重を対話の条件に挙げている。
  • 6月のイラン大統領選が重要なカギを握る。
  • 現職に対抗して、改革派で穏健な対欧米路線を主張しているハタミ前大統領が出馬を表明した。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

帽子3つで国際会議は欠席(2009/02/22 日経新聞の社説)

  • 与謝野馨財務・金融・経済財政相が財務相として出席すべき国際会議を欠席する。
  • 与謝野氏は与党内でも経済政策に通じた議員のひとりだが、重要閣僚の3つの帽子をかぶるのは、どうみても無理がある。
  • 異例の兼務体制になったのは、中川昭一氏がローマでの記者会見で自ら面目をつぶして財務・金融相の職を辞したためだ。
  • 与謝野氏は22日にタイで開く東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓の財務相会合に出ない。
  • 財務相としての国際会議はこれからも目白押しだ。
  • 与謝野氏は2006年に咽頭(いんとう)がんの手術を受けた。
  • 復調してから官房長官や経財相を務めたが海外出張を控えている。
  • 予算案や法案の国会審議では両院の予算委員会、財政金融委員会、内閣委員会などで責任閣僚として答弁に立たなければならない。
  • 内閣支持率が下がり続けるなかでも、予算案審議中の財務相辞任という異例の事態を乗り越え、経済危機に即応できる政権の基盤を整えるのが首相の責務である。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

クリントン歴訪―同舟相救う外交に注目(2009/02/22 朝日新聞の社説)

  • クリントン米国務長官は就任後初の外遊先として選んだ東アジア4カ国の歴訪を終えて、帰国の途につく。
  • 日本では、麻生首相がホワイトハウスに迎えられる最初の外国首脳としてオバマ大統領と会談することが決まった。
  • (インドネシアでは)「イスラムと民主主義の共存」をたたえ、イスラム世界への融和的なメッセージを放った。
  • そして最後の中国では、外相会談で、これまでの戦略経済対話を安全保障なども扱う高官協議に拡大することに合意した。
  • 気候変動問題でも定期協議を行うことになった。
  • 北朝鮮の核など安全保障問題も中国との協調なしには前に進めない。
  • 「同じ舟に乗っているときは、平和的に一緒に川を渡らなければならない」。
  • クリントン長官は歴訪前にニューヨークで演説した際、中国の「孫子」から「同舟相救う」を引用した。
  • その裏には、アジアの地域協力が米国抜きに進んでは困るという警戒感もあるだろう。

死を思う―映画と小説を鏡にして(2009/02/22 朝日新聞の社説)

  • おくりびと。
  • 悼む人。
  • 「死」と向き合う人を描いた映画と小説が、大きな反響をよんでいる。
  • 映画の脚本を書いた小山薫堂さんは、現実の納棺師に聞いた「死とは、究極の平等」という言葉に強く触発されたと話している。
  • 「悼む人」の天童さんは、01年の米国での同時多発テロとアフガンへの報復攻撃に衝撃を受けて、この小説を構想した。
  • 多くの人の死に痛みを覚え、大きく報じられる死と小さく扱われる死があることに矛盾を感じる中から、あらゆる死に等しく思いをはせる主人公が生まれた。
  • 「死に軽重をつける社会は、生きている人も公平に扱えない」とも考えている。
  • 私たちは、報道を通して毎日のように悲惨な事件や事故を見聞きし、世界のあちこちの紛争やテロで何百、何千の命が失われていることを知る。
  • 多くの不条理な死を思い、慄然(りつぜん)とする瞬間もある。
  • 死を思うことで見えてくるものは何だろうか。
引用元:asahi.com

産経新聞

北のミサイル 米は早急に包括政策示せ(2009/02/22 産経新聞の主張)

  • 北朝鮮が先にミサイル発射実験を“予告”した。
  • クリントン米国務長官は、韓国の柳明桓(ユミョンファン)外交通商相との会談後の記者会見で北朝鮮に「すべての敵対行動を中止すべきだ」と警告した。
  • だが、日米はじめ各国とも、この緊迫した事態への有効な手だてを持っていない。
  • 現時点で必要なことは、オバマ米政権が制裁などの直接対応にとどまらず、包括的な対朝鮮半島政策を早急に示すことである。
  • オバマ政権に望みたいことは、(1)交渉の基礎を従来通り6カ国協議におく場合、直接対話との関係をどうするか(2)そもそも交渉による解決を優先させるのか、圧力に重点を置くのか(3)北が核開発を放棄した場合の見返りや国交正常化プロセスをどう動かすか(4)核危機以降の朝鮮半島の恒久和平体制をどう考えるか-などを明確にすることだ。
  • その上で、制裁などミサイル実験が強行された場合の対応を明確にし、日韓両国との連携強化を鮮明にすれば、さらにその重みと威圧感は増す。
  • 予告したことをほとんど強行してきた過去の行動パターンからみると、北朝鮮が近い将来、ミサイル実験を強行する可能性は高い。
  • 景気対策など他の緊急課題があるにせよ、今こそオバマ政権は北朝鮮への強いメッセージを内外に鮮明にするときだ。

子供の権利 わがまま許す条例は疑問(2009/02/22 産経新聞の主張)

  • 広島市でも子供の権利条例の制定作業を進めている。
  • こうした条例は権利をはき違えたり、わがままを許す風潮を助長している。
  • 子供の権利条例をつくる自治体が出始めたのは、日本が平成6年に国連の「児童の権利条約」を批准してからだ。
  • 条約の目的は18歳未満の子供たちを飢えや病気などから保護することである。
  • だが問題は、こうした本来の目的を外れて特定の政治的狙いのために子供の「意見表明権」といった権利ばかりを強調するケースが多いことだ。
  • 例えば、京都の高校生らが国連児童の権利委員会で「制服導入は意見表明権を定めた条約に違反する」と訴え、海外委員から「制服もない国の子供に比べて格段に幸せ」などとたしなめられた。
  • また「思想・良心の自由」などの規定を盾に卒業・入学式の国旗・国歌の指導を「強制」と反対する例も各地でみられ、埼玉県所沢高校で生徒会や教職員が校長主催の卒業式をボイコットする問題も起きた。
  • 条例を制定した自治体でも審議過程では反対が強く、高知県の条例では「休む・遊ぶ権利」に対して「甘やかすな」などの批判が出て削除された。
  • 昨年条例を可決した札幌市では、「一部教職員が子供の意見や権利を利用して学校現場を混乱させるおそれがある」などの反対意見が噴出した。
  • 最近の条例制定の動きは子供が被害に遭う事件や、いじめ、児童虐待などが背景にあるようだ。
  • だが、いじめや虐待防止には、親子の愛情や思いやりの心を育てることこそ重要で、時には厳しくしかる、毅然(きぜん)とした教育が今ほど必要なときはない。
  • それを妨げ、縛る条例は極めて疑問だ。

毎日新聞

女性殺害事件判決 裁判員論議を深める契機に(2009/02/22 毎日新聞の社説)

  • 東京都江東区のマンションで女性会社員が殺害され、遺体を損壊された事件で、東京地裁が元派遣社員の男に無期懲役の判決を言い渡した。
  • 遺族の強い処罰感情も踏まえ、検察側は犯行の残虐性を強調して死刑を求刑した。
  • 判決も「戦りつすら覚える」と述べたが、被告に前科前歴がなく、犯行に計画性が認められないことなどを理由に罪一等を減じた。
  • 今後は市民も重い選択を迫られるだけに、死刑についての一定の基準があるべきだろうが、一方では個々の事情をくむことも重要だ。
  • 社会に注目された重大事件なのに6日間の集中審理で結審し、逮捕から9カ月足らずで判決まで到達したのは異例と言える。
  • 裁判員の負担を考えると迅速な審理が好ましいが、否認事件なら長引くこともやむを得ない。
  • 審理の開始時期も早いほどよいとは限らない。
  • 被害者参加制度が導入されているだけに、被告の興奮状態が続いていると不測の事態を招きかねない。
  • 法廷では、被告が自室に被害者を監禁中、捜査員に事情を聴かれていた事実も明らかにされた。
  • 捜査員が室内に入っていたら、殺されずに済んだはずだ。
  • 警察も捜査のあり方を問い直さなければならない。

国務長官訪中 米中対話は内向きでなく(2009/02/22 毎日新聞の社説)

  • 日本、インドネシア、韓国を歴訪した米国のクリントン国務長官は、最後の訪問地、中国で胡錦濤国家主席、温家宝首相と会談し、楊潔〓外相と話し合った。
  • 歴訪では、最初に日本を訪問して「日米同盟重視」を再確認した。
  • 世界最大のイスラム人口を擁すインドネシア訪問は、イスラム国との対話重視だった。
  • だが、今回の歴訪で世界が最も注目したのは中国首脳との会談だ。
  • 歴訪に先立ち長官は「同舟共済」(川を渡るには、心をあわせてボートをこがなくてはならない)という中国のことわざを引用し、米中協調を呼びかけた。
  • アジア重視外交といっても、事実上、米国は中国を最も重要な外交の相手と見なすと宣言したのである。
  • だが、そのために米国が人権、民主化、チベット問題などで外交圧力を後退させたことは否定できない。
  • また、長官が米中2国で世界の問題を解決できるかのような表現を時々使ったことも見逃せない点だ。
  • しかしボートに乗っているのは米中だけではないことを両国は忘れないでもらいたい。
引用元:毎日jp

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