2009年2月19日 木曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

日露首脳会談 領土交渉推進の環境整備を(2009/02/19 読売新聞の社説)

  • 政府は、ロシアと粘り強く交渉を重ね、北方4島の帰属問題を解決していかねばならない。
  • 麻生首相が、日本の首相として戦後初めてサハリン(樺太)を訪れ、メドベージェフ露大統領と会談した。
  • 大統領は領土問題に関し、「新たな独創的で型にはまらないアプローチ」の下で作業を加速すると表明した。
  • ロシアは、平和条約締結後に歯舞、色丹の2島を引き渡すとした1956年の日ソ共同宣言に基づく解決を主張してきた。
  • しかし、国後、択捉両島を含めた4島は、日本固有の領土だ。
  • ロシアの専門家には「2島返還プラス国後、択捉の共同開発」による解決を探る動きもあるという。
  • 首相は今回、大統領の招きに応じ、日本企業も出資する原油・天然ガス資源開発事業「サハリン2」の稼働式典に出席した。
  • ただ、サハリン2は、事業の最終段階でロシア政府が強引に経営権を奪取した。
  • 日本政府は、経済協力を進めるにあたっては、ロシアに投資環境の透明化を求めていかねばならない。

米自動車再建 大統領は追加支援するか(2009/02/19 読売新聞の社説)

  • 大手3社(ビッグスリー)のうち、ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーが、経営再建計画を政府に提出した。
  • その再建計画の柱は、資金繰りに苦しむGMが、最大166億ドル(約1兆5000億円)の追加支援を要請したことだ。
  • クライスラーも、50億ドル(約4500億円)を新たに求めた。
  • 国がすでに投入した分を含めると、GMへの支援額は合計で300億ドル、クライスラーは90億ドルに達する計算だ。
  • しかし、最も肝心な点が盛り込まれなかった。
  • それは、GMで言えば、約600億ドルに上る巨額債務と、割高な労働コストの削減策である。
  • 再建計画の提出期限までに、これに抵抗する債権者や、全米自動車労組(UAW)との交渉がまとまらなかった。
  • オバマ政権は、3月末までに再建計画の実現性を精査し、追加支援の是非を判断するという。
  • 納得できるような追加策を盛り込まないと、政府は計画を承認できまい。
  • そうなれば、日本の民事再生法にあたる連邦破産法11章の適用が現実味を帯びる。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

混迷続く米ビッグスリーの再建(2009/02/19 日経新聞の社説)

  • 米ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーは米政府に新たな再建計画を提出し、両社合計で216億ドル(約2兆円)の追加支援を要請した。
  • GMとクライスラーは昨年末の政府決定で計174億ドルの公的融資を受けた。
  • GMが倒産した場合の世界経済に与える衝撃を考えれば、追加支援もやむを得まい。
  • だが、公的支援は緊急避難のための一時的な措置で、そこから先は企業独自の力で経営を立て直す必要がある。
  • そのためにはUAWなどの関係者も痛みを分かち合う覚悟が不可欠だ。
  • いま世界的に自国企業優先主義の風潮が高まっているが、その出発点は米政府によるビッグスリーの救済問題だった。
  • 近く訪米する麻生太郎首相も、オバマ大統領に対して、自国企業の保護が行き過ぎないようしっかりクギをさしてほしい。
  • 民間企業は自由競争による優勝劣敗が原則であり、政府支援はあくまで例外措置だ。
  • これが常態化すれば、競争条件はゆがみ、産業構造の転換も進まない。

日ロの「独創的手法」とは(2009/02/19 日経新聞の社説)

  • 日ロ首脳がロシア極東のサハリンで会談した。
  • 麻生太郎首相は会談後、懸案の北方領土問題について「新たな独創的で型にはまらないアプローチ」で協議を加速することで双方が一致したと表明した。
  • 会談では「我々の世代」での領土問題解決に向け、具体的作業を進めることでも合意したという。
  • 政治家が主導し、領土問題を現世代で解決するといっても世論の理解を得られなければ意味がない。
  • やはり首脳間の政治対話や経済協力を通じて相互理解を深め、双方に受け入れ可能な環境を地道に醸成していくしか方法がないだろう。
  • 今回の会談は日本企業が参画する資源開発事業「サハリン2」の液化天然ガス(LNG)基地稼働式典への出席を兼ねたものだ。
  • 経済危機の影響で経済大国の日本との関係を強める必要性を実感し始めたという事情もある。
  • 平和条約締結への道のりはなお険しいだろうが、プーチン首相の5月訪日も決まった。
  • 首脳間の政治対話を強化し、領土問題解決への確固たる道筋をつけていってほしい。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

日ロ会談―この好機を生かしたいが(2009/02/19 朝日新聞の社説)

  • 「新たな独創的で型にはまらないアプローチ」。
  • ロシアのメドベージェフ大統領から、北方領土問題の解決をめぐって新しい表現が飛び出した。
  • ロシア極東のサハリンを訪れた麻生首相との会談でのことだ。
  • 残念だったのは、ロシア側が出入国カードの提出を要求したため、北方領土へのビザなし交流が中止された問題を打開できなかったことだ。
  • 会談は、日本の商社も参画している石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の稼働式典に合わせて行われた。
  • 米国や欧州ばかりに目を向けがちだったロシアは最近、アジア太平洋への関心を深めている。
  • 日本の経済力や技術に改めて着目し、関係強化に乗りだそうとしている。
  • ロシアとの外交、特に領土交渉には強い政権基盤が必要だ。
  • いまの麻生政権にはそれを望むべくもないのだが。

ポト派法廷―国民和解の大きな一歩に(2009/02/19 朝日新聞の社説)

  • ポル・ポト政権下のカンボジアでなぜ、約170万人といわれる人々の生命が奪われたのか。
  • 世界史に残る悲劇の真相を究明し、人道犯罪の責任を追及するカンボジア特別法廷が開廷した。
  • 1975年から4年弱の間、ポト政権は極端な共産化を進め、都市住民を地方に強制移住させた。
  • 知識人を処刑し、強制労働や拷問も行った。
  • 内政干渉を嫌う(現)政権は、国連の反対を押し切って特別法廷をカンボジアの国内法廷とした。
  • 公平で水準の高い司法の姿を示すことで、とかく腐敗の温床との批判を浴びがちな今のカンボジア司法の是正にもつなげたい。
  • 日本政府は、内戦終結後のカンボジア和平実現に深くかかわってきた。
  • 特別法廷の費用も約半分を負担している。
  • だが被害者参加への支援などは不十分だし、人的な貢献も野口元郎判事の派遣に限られている。
引用元:asahi.com

産経新聞

「かんぽの宿」白紙 入札経緯を徹底解明せよ(2009/02/19 産経新聞の主張)

  • 日本郵政が宿泊施設「かんぽの宿」などのオリックス不動産への一括譲渡契約を白紙にした。
  • オリックスへの譲渡は、純粋な競争入札ではなく企画提案の形式で行われていた。
  • 入札の最終段階で東京のスポーツ施設を売却対象から外したり、最後まで競っていた企業が入札から降りていたことなども明らかになった。
  • 日本郵政は、段ボール17箱に及ぶ入札資料を総務省に提出した。
  • 総務省は提出資料を徹底的に調べ、どの点が「言い訳」で、どんな問題があったのか具体的に指摘してもらいたい。
  • オリックスへの売却額が優良物件や首都圏の社宅9棟を含めて約109億円だったことに、「安すぎる」との批判も強い。
  • だが、今回は従業員の雇用維持を条件としたホテル事業としての契約だった。
  • この点を混同したままで適正な売却価格を計算することはできない。
  • 鳩山氏は「売らない選択肢」にも言及したが、官業による無駄を省くという郵政民営化の理念がねじ曲がってしまうような結果にしてはならない。

日露首脳会談 「4島」転換は認められぬ(2009/02/19 産経新聞の主張)

  • サハリン(樺太)で行われた麻生太郎首相とロシアのメドべージェフ大統領の日露首脳会談は「新たな、独創的で型にはまらないアプローチ」の下で北方領土交渉を行うことで一致した。
  • 首相は「向こうは2島、こっちは4島ではまったく進展しない」と語り、政治家の決断が必要と強調した。
  • しかし、これは日本がこれまで主張してきた「4島返還」という原則を転換するものと受け取られかねず、きわめて問題が多いと指摘せざるを得ない。
  • エリツィン大統領時代の平成5年、東京宣言では北方四島の名を具体的に明記し、日露間で係争中と認めた。
  • 9年のクラスノヤルスク合意では2000(平成12)年までに平和条約締結に全力を尽くすことまでがうたわれたが、その後、ロシア側は歯舞、色丹の2島返還を確認した日ソ共同宣言が有効だと主張しはじめた。
  • 妥協による領土問題の進展を狙って日本側に「2島先行返還論」が浮上したことが逆効果になった。
  • 北方領土の住民に人道支援物資を届けようとした日本の訪問団に出入国カード提出を求め、双方で合意していたビザなし交流が中断している問題で大きな前進がみられなかったのは残念だ。
  • 領土交渉ではあいまいさは禁物だ。
  • 首相は原則を曲げず、責任ある外交を通じて国益をきちんと守ってほしい。

毎日新聞

日露首脳会談 「独創的」の真意を知りたい(2009/02/19 毎日新聞の社説)

  • ロシア・サハリンで行われた日露首脳会談で、麻生太郎首相とロシアのメドベージェフ大統領は北方領土問題の進展へ交渉を加速させることで一致した。
  • 日本側の説明によると、これは首脳会談でのメドベージェフ大統領の発言で、大統領は「双方に受け入れ可能な解決を見つける作業を継続する用意がある。この問題は世界にある他の問題と同じように解決可能と思っている」と述べたという。
  • 北方領土問題について日本は、「歯舞、色丹、国後、択捉の四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」とした1993年の東京宣言を基本にしている。
  • ロシア側は平和条約締結後に歯舞、色丹両島を返還するとした56年の日ソ共同宣言の有効性を認めるところでとどまっている。
  • ロシアは原油価格の下落と世界的な金融危機の影響で深刻な経済危機にあり、日本との経済関係拡大に積極的だ。
  • 極東・東シベリアのインフラ整備に対する日本の先端技術協力への期待も大きいという。
  • こうした環境は、経済協力拡大をテコに領土問題の前進を図ろうという日本にとって一見、“順風”のように思えるかもしれない。
  • しかし、領土問題は国内の政権基盤が安定していなければ動かせるものではない。
  • 麻生首相にはそのことをしっかり認識してもらいたい。

与謝野財務相 なぜ兼務か国民に説明を(2009/02/19 毎日新聞の社説)

  • 中川昭一前財務・金融担当相の辞任を受け、与謝野馨経済財政担当相が三つの大臣ポストを兼務することになった。
  • しかし、経済危機下の緊急措置とはいえ、三つの枢要な閣僚ポストの兼務は異常だ。
  • 野党は、財務相交代に伴う本会議での財政演説やり直しや、首相も出席した総括質疑を求めている。
  • 与謝野財務相は18日、衆院予算委で「景気回復に全力で取り組む」旨の決意表明を行った。
  • ただ、野党欠席の中であり不十分だ。
  • 今後、予算委や財務金融委でも見解の表明はできるが、09年度予算の審議を促進し、早期成立を目指そうというのであれば、政府は与謝野財務相の財政演説には柔軟に対処すべきだ。
  • 与謝野氏が持論の財政再建と景気テコ入れの財政出動との関係や、昨年末の持続可能な社会保障構築のための「中期プログラム」に盛り込まれた11年度から開始を目指す税制抜本改革への考え方は、あらためて表明する必要がある。
引用元:毎日jp

投票お願いします

人気ブログランキング ブログランキング・にほんブログ村へ

関連する投稿

コメントはまだありません

コメントはまだありません。

コメントフォームは現在閉鎖中です。