2009年2月17日 火曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

GDP大幅減 不況脱出の処方箋を示せ(2009/02/17 読売新聞の社説)

  • 昨年10~12月期の国内総生産(GDP)実質成長率は、年率換算の前期比でマイナス12・7%と、2ケタの落ち込みとなった。
  • 第1次石油危機時に次ぐ、戦後2番目のマイナス幅である。
  • 1~3月期も大幅に減少し、2008年度は戦後最悪のマイナス成長が見込まれる。
  • 政府は昨夏から3回にわたり経済対策をまとめた。
  • 事業規模は総額75兆円と大きいが、財政支出の真水は、定額給付金の2兆円を含めて約12兆円にとどまる。
  • 外需の不振が内需に及ぶ負の連鎖を止めるためには、財政で需要不足を補うタイプの景気対策も必要ではないか。
  • 貴重な予算は、省エネ・環境など将来の成長分野や、学校や公共施設の耐震化など安心・安全の強化に有効に使いたい。
  • 対策の財源は国債増発で賄わざるを得まい。
  • 国債増発による長期金利の上昇を防ぐため、日銀が国債の買い入れを増やすなど、政府・日銀の連携も必要となろう。

漢字検定協会 公益をうたって営利に走るな(2009/02/17 読売新聞の社説)

  • 財団法人「日本漢字能力検定協会」が、公益事業では認められない多額の利益を上げていたとして、文部科学省の立ち入り検査を受けている。
  • 問題は協会の営利体質だ。
  • 天下りとは無縁の純民間団体だが、2006年、07年だけでも16億円の利益を出している。
  • さらに、理事長や息子が代表の会社への業務委託費は、年間20億円を超える。
  • 文科省は、検定料や運営の改善を求めてきたというが、実態把握でさえ不十分だった。
  • 公益法人制度改革関連法が、昨年末に施行され、5年後には民間主導の新制度に完全移行する。
  • 監督官庁に代わり、第三者機関が、既存法人も審査し直す。
  • 監督官庁は移行期の監視を強めるべきだ。
  • 特に天下り法人には厳正に対処せねばならない。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

追加景気対策は大胆に、賢く、遅滞なく(2009/02/17 日経新聞の社説)

  • 日本経済は昨年10―12月期に実質で年率12.7%のマイナス成長に陥った。
  • 世界経済に底打ちの兆しが見えないことも考えれば、日本の景気は当分、冷え込むと見なければならない。
  • 戦後最悪になる恐れもある不況のなかで、本来なら破綻しなくて済む企業が行き詰まり、まじめに働いてきた人が解雇されるのはよくない。
  • 昨年秋以降、財政支出・減税分で約12兆円の対策を決めたが、仮に必要な追加額が同10兆円を大幅に超えるとしてもためらうべきでない。
  • 日本より経済規模の小さい中国が52兆円の内需対策を実施、経済規模が日本の2倍以上とはいえ米国も約72兆円の景気対策をとる。
  • 財源確保を案じるより大切なのは使い道だ。
  • 将来の経済社会につながるような戦略的なカネの使い方が大事である。
  • そのような見取り図を欠いたまま財政支出を増やせば、必要性に疑問のある公共事業などに多額のカネが回るのは目に見えている。
  • 政治家は信頼に足る成長戦略を自分たちの手で早く作るべきである。
  • 日銀は社債の買い入れなど一般企業への信用の拡大を含め、やれることがまだある。
  • 米欧の自国企業救済策や発展途上国の関税引き上げに歯止めをかけるには、日本自身が身ぎれいでなくては説得力を欠く。
  • 追加的な景気対策のための予算補正をどの指導者の手に委ねるべきか。
  • それらについて来年度予算成立後に国会を解散し、国民の声を聞くのが筋ではなかろうか。
  • 主要国の財務相・中央銀行総裁会議後、中川昭一財務相が記者会見でしどろもどろの受け答えをした場面は世界に配信された。
  • 理由がどうであれ、中心的経済閣僚のこの失態も加わり内閣への信頼が回復するとは思えない。

df(2009/02/17 日経新聞の社説)

引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

GDP激減―戦後最大の危機に備えよ(2009/02/17 朝日新聞の社説)

  • 昨年10~12月期の実質国内総生産(GDP)が年率換算で12.7%減となった。
  • 米国の3.8%減、欧州ユーロ圏の5.7%減と比べても、落ち込み幅がはるかに大きい。
  • 昨秋、米国発の金融危機が起きて世界同時不況の色彩が強まっても、政府は「危機の震源地・米欧に比べれば日本の傷は浅い」と見ていた。
  • ところが、結果的に主要国で最も打撃を受けたのは日本だった。
  • ここまで急激に悪化した最大の要因は、米国向けを中心に輸出に頼りすぎてきた経済構造のもろさにある。
  • 思い起こさねばならないのは、日本のバブル崩壊後の90年代の反省だ。
  • 約10年間で公共事業を中心に総額130兆円の景気対策を打ったが、経済の低迷が続いた。
  • 90年代の景気対策は、人口減に備えた長期投資という視点が欠けていた。
  • 産業構造が危機を一層深めていることがはっきりした今こそ、額を膨らますだけの景気対策でなく、日本経済の大改造をめざしたビジョンが必要だ。

中川財務相―この大臣で大丈夫なのか(2009/02/17 朝日新聞の社説)

  • 記者団との受け答えが、まるでかみ合わない。
  • もうろうとした表情で、あたかも酔っぱらっているかのようにろれつが回らない。
  • 主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が開かれたローマで、記者会見に臨んだ中川財務・金融相の異様な姿が、世界に報じられた。
  • 本人は「顆粒(かりゅう)と錠剤の風邪薬をたぶん倍くらい飲んだ。薬が効きすぎて調子が悪くなった」などと釈明し、アルコールの影響を否定している。
  • 体調を崩したのなら気の毒ではある。
  • それでも、会見に耐えられそうもないなら代理に任せるとか、対応の仕方はあったはずだ。
  • 民主党は中川氏の更迭を要求し、受け入れられなければ野党優位の参院に問責決議案を出す構えだ。
  • これに対し麻生首相は中川氏を官邸に呼び、「体調管理をしっかりして、引き続き職務に専念してほしい」と伝えた。
  • 09年度当初予算案などの成立を急がねばならないのに、国会審議のさらなる混迷は必至だ。
引用元:asahi.com

産経新聞

首相サハリン訪問 「北方領土」進展のテコに(2009/02/17 産経新聞の主張)

  • 麻生太郎首相は18日、ロシアのメドべージェフ大統領との首脳会談に臨むため、かつて日本の領土だったサハリン(樺太)の地を踏む。
  • 当日は、日本企業も参画する天然ガス・石油開発事業サハリン2の稼働開始の式典がユジノサハリンスクで開かれる。
  • サハリンは、日露戦争後のポーツマス条約で南半分が日本領となった。
  • 第二次大戦後にソ連軍が不法に占拠した。
  • 日本はサンフランシスコ講和条約で南樺太の領有権を放棄したが、同条約に調印しなかったソ連の領土である法的な根拠は固まっていない。
  • ロシア側は北方領土の住民に人道支援物資を届けようとした日本の訪問団に出入国カードの提出を求めるなど、硬軟両様の構えで日本に揺さぶりをかけている。
  • 一方でロシアは、グルジアへの軍事侵攻やウクライナへの天然ガス供給停止を契機に欧州との関係がぎくしゃくしていることから、目を日本に向けてきた、との分析もある。
  • 天然ガスや石油が豊富なサハリンのエネルギーが日本に入ってくることは、日露双方にとっての利益にかなう限りは歓迎したい。
  • 経済的利点に目を奪われて、国家のありようを見失うことがあってはならない。

マイナス成長 もろさ克服する対策打て(2009/02/17 産経新聞の主張)

  • 内閣府が発表した昨年10~12月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比3・3%減、年率換算で12・7%減少した。
  • 昨年9月の米証券大手のリーマン・ブラザーズ破綻(はたん)後の販売減、輸出減、円高の三重苦で、自動車や電機など日本経済を牽引(けんいん)してきた輸出産業を中心に総崩れだ。
  • これに対して危機の震源地である米国の同期のGDPは年率3・8%の減少にとどまった。
  • なぜ日本はこんなにショックに弱いのだろうか。
  • 短期ではまず、政府・日銀による企業の資金繰り支援とともに今年度の第2次補正予算と来年度予算を早期に成立させて前倒し執行する必要がある。
  • また、失業の急増に備えた雇用保険の適用拡大など安全網の強化とともに、職業訓練を通じて技術を高め次の職探しにつながる効果的な再就職支援が重要だ。
  • 産業構造の転換が必要である。
  • それには歳出配分の大胆な見直しや規制緩和が不可欠だ。
  • 医療、農業、教育、エネルギーなど次の景気回復につながりそうな成長産業を見極めて政策を集中しなければならない。

毎日新聞

もうろう財務相 醜態の責任は免れない(2009/02/17 毎日新聞の社説)

  • ローマで開かれた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の記者会見の席上、中川昭一財務・金融担当相がろれつも回らず、記者とのやり取りもままならないという前代未聞の醜態を演じた。
  • 中川氏は反省を表明し「かぜ薬を多く飲んだため」と釈明したが、与野党からは深酒が原因ではないかとの疑念さえ出ている。
  • 世界経済危機で日本のメッセージが注目される中、経済対策の要である財務相の不審な言動は各国で報道された。
  • まさに国益を損なうお粗末さだ。
  • アジア開発銀行(ADB)への支援や政策金利について不正確な発言をするなど、実害をもたらしかねなかった。
  • かぜ薬による体調不良であったとしても、あんな状態で記者会見にのぞんだ本人や、それを止めなかった同行者の危機管理には大いに問題がある。
  • 民主党は参院で中川氏の問責決議を検討している。
  • だが、首相自身が政権のモラル低下にけじめをつけるべきだ。
  • 国民に迷惑をかけたまま、ほおかむりをするのはあまりに無責任だ。

GDP2ケタ減 補正前に本予算組み替えだ(2009/02/17 毎日新聞の社説)

  • 前期比3・3%減、年率換算で12・7%減。
  • 2ケタマイナス成長は35年ぶり。
  • 2ケタマイナス成長の主因は輸出の大幅な減少である。
  • 日本の国内総生産に対する輸出入比率(名目)は96年には20%に達していなかったが、08年は約35%まで上昇している。
  • その分、輸出入のバランスが崩れれば経済に過度の影響が表れる。
  • 第一は、景気の底割れ食い止めの施策だ。
  • 内需の本丸である家計部門最重視の政策だ。
  • 2兆円の定額給付金のような中途半端で政治的色彩の強い政策では駄目だ。
  • 第二は、追加財政措置が必要と判断するのであれば、審議中の09年度当初予算の組み替えを急ぐことだ。
引用元:毎日jp

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