2009年2月12日 木曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

米新金融安定策 動き出す不良資産買い取り(2009/02/12 読売新聞の社説)

  • ガイトナー米財務長官が発表した新たな金融安定化策のポイントは、官民合同で設立する「バッドバンク」だ。
  • 最大1兆ドル(約90兆円)まで、金融機関が抱える不良資産を買い取る。
  • 不良資産を切り離すことで、金融機関が企業や個人向け融資を拡大するように促し、景気を下支えする狙いだ。
  • 米国政府は当初、公的資金による不良資産の買い取り機関の設立案を検討したが、民間資金も活用する今回の案に修正した。
  • 金融安定化法の公的資金枠の残りの3500億ドルだけでは、買い取り資金をカバーできない。
  • しかし、巨額の民間資金を集めることができるかどうか。
  • 米金融機関が抱える不良資産は、総額で約4兆ドルに上るという深刻な試算もある。
  • 公的資金枠の増額の検討が避けられないだろう。
  • オバマ大統領は9日の記者会見で、「何もしなければ、経済危機は破局に至る」と警告した。

教職大学院 教委との連携強化が課題だ(2009/02/12 読売新聞の社説)

  • 文部科学省の大学設置・学校法人審議会が、昨年4月にスタートした教職大学院19校の運営状況などを調査した。
  • 教職大学院は、大学新卒者を指導力のある新人教員に、現職教員を学校運営の核になれる中堅教員に育てるのが目的だ。
  • 調査結果によると、教委から派遣されて入学する現職教員が予想外に少なかったのが目立つ。
  • 志願者を増やすためには、教職大学院の修了者に、教員採用や処遇にあたってのメリットを示すことも必要だろう。
  • 東京都教委は、教職大学院と個々に協定を結び、その修了者については、学長推薦による採用選考を行うことを決め、初任者研修の一部免除も検討している。
  • 今回の調査結果では、都道府県教委によって、教職大学院との連携について温度差があるという。
  • ほかにも、実習を免除する基準や判定方法、大学新卒者と現職教員が一緒に受ける授業の形態などが、課題として指摘された。
  • ある小学校では、若手教員が教職大学院生の学ぶ姿を見て、自分も行きたいという気持ちになった、という。
  • 教員志望者や現職教員の進学意欲を高めてもらう努力を続けることが重要だ。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

期待外れだった米国の新金融安定化策(2009/02/12 日経新聞の社説)

  • オバマ新政権は、ブッシュ前政権にはできなかった思い切った対策で米国の金融市場を覆う霧を払ってくれるのではないか。
  • ガイトナー財務長官が10日発表した金融安定化策は、そんな期待に応えることはできなかった。
  • 新しい金融安定化策には、金融機関から最大1兆ドル規模で不良資産を買い取る官民共同の投資ファンドの創設案が盛り込まれた。
  • ただ、明らかにされた内容だけで、大規模に買い取りが進むと期待するのは難しい。
  • 自己資本が不足した金融機関は、損失拡大につながる時価での不良資産の売却に消極的だ。
  • 一方、買い手となる民間の投資家も値下がりリスクを抱えた不良資産の買い取りには二の足を踏む。
  • 金融安定化には巨額の公的資金の再投入が不可避であることをもっと率直に議会や国民に訴えるべきではないのか。
  • 国民負担が一時的に膨らみ、批判を受ける恐れがあっても、成果を出すことを最優先する。
  • 新大統領にはそんな指導力が期待されているはずだ。

イスラエル右傾、米にも試練(2009/02/12 日経新聞の社説)

  • イスラエル総選挙の開票で、中東和平交渉での譲歩に否定的な右派勢力が国会の過半数を占めるのが確実になった。
  • 右派の伸長は、取りあえず和平より安全確保を重視という国内の空気を示すが、次期政権の枠組みは見通しにくい。
  • 多くの政党が比例代表制で国会の議席を争うイスラエルでは、連立政権づくりが難題だ。
  • どのような形の連立ができるにせよ、右派の声は無視できなくなる。
  • イスラエル軍のガザ攻撃で多数のパレスチナ住民が犠牲になった直後に発足した米国のオバマ政権は、中東和平担当のミッチェル特使を任命し、和平外交に精力的に取り組む姿勢を示している。
  • だが、イスラエルで右派の影響力が強まると、和平外交はこれまで以上に難しくなる。
  • イランに対してはカディマ(最大与党の中道政党)も重大な脅威という認識を示し、ガザを実効支配するハマスや、レバノンのヒズボラなどのイスラム原理主義組織を「イランの代理人」とする論理を強調していた。
  • オバマ政権はイランとの直接対話追求の方針を打ち出したが、イスラエルの姿勢がより強硬になると、米国内の対イラン強硬論も再び強まる可能性がある。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

オバマ経済対策―早く実行に移し信認を(2009/02/12 朝日新聞の社説)

  • (米国の)再生策の第1の柱である大型の景気対策法案は、上院を通過した。
  • オバマ大統領は「超党派の協力」を呼びかけたが、野党・共和党の賛成は下院でゼロ。
  • 上院でも3人にとどまった。
  • 経済再生の第2の柱は、新たな金融安定計画である。
  • こちらはガイトナー財務長官が今週発表した。
  • 官民が一体となって1兆ドル(90兆円)規模という「不良資産買い取り基金」を設立することを打ち出した。
  • まずシティグループなど特に経営の悪いところを取り上げ、優良資産と不良資産を切り分ける実践例をつくることが、その突破口になるのではないか。
  • だがそれは、洗いざらい調べられる金融機関にとって極めてつらい手術だ。
  • 対策の発表後にニューヨークの株式相場が今年最大の下落となったのは、金融・株式市場のそうした不安感を反映しているのかもしれない。

イスラエル選挙―和平への道を閉ざすな(2009/02/12 朝日新聞の社説)

  • イスラエルの総選挙で右派が議席を伸ばした。
  • いずれにせよ右派勢力主軸の政権が生まれる公算が大きい。
  • 結局、有権者は「交渉による和平」ではなく「力に基づく安全確保」の方を選択したということだ。
  • 右派主軸の政権となれば、中東和平に積極姿勢を見せているオバマ米大統領にはショックだろう。
  • イランに対話を呼びかけたのも、この地域の安定に欠かせないと見たからだ。
  • イスラエルとイランの関係が険しくなれば、中東戦略全体が難しくなりかねない。
  • 中東の平和と安定は、世界の安全にかかわる。
  • イスラエルが和平に背を向けないよう、日本を含めて国際社会はメッセージを送り続けるべきだ。
引用元:asahi.com

産経新聞

米金融安定化策 市場納得させる具体化を(2009/02/12 産経新聞の主張)

  • 米財務省のガイトナー長官がオバマ政権の包括的な金融安定化策を発表した。
  • 塩漬けになっている金融機関の不良資産を買い取る「受け皿機関(バッドバンク)」の設立が最大の柱だ。
  • 発表によれば、バッドバンクは官民が資金を出し合って基金を設立する。
  • 公的機関から米連邦準備制度理事会(FRB)と連邦預金保険公社(FDIC)が出資し、民間からも投資会社などの参加を募る。
  • 買い取る資産は、価格が下落して売買されていない証券化商品などが対象になる。
  • そこで問題となるのは、リスクが高いだけに民間の出資がどれだけ集まるかだ。
  • さらに不良資産をバッドバンクに移す際の買い取り価格の決定方法が焦点になる。
  • 発表を受けて10日の米株式市場は今年最大の下げ幅を記録した。
  • オバマ大統領は「日本の失われた10年」を教訓にすると語ったが、むしろ不良債権問題を克服した日本の経験こそ参考にすべきだ。

米国とイラン 敵対関係克服につなげよ(2009/02/12 産経新聞の主張)

  • オバマ大統領が就任後初の公式会見で「数カ月内に直接対話への糸口を探りたい」と述べ、アフガニスタン問題や米露核削減交渉の取り組みなどとともに米外交の基調を刷新する意欲を強く打ち出した。
  • 先週、ミュンヘンでの安全保障会議に参加したバイデン副大統領も「北大西洋条約機構(NATO)・ロシア関係のリセットボタンを押すときだ」などと語り、新政権の基調を「同盟やパートナー諸国と対話し、耳を傾け、相談する」と位置づけた。
  • イランは6月に大統領選を迎える。
  • 国民の間でも対米関係改善を望む声が出ているという。
  • オバマ大統領が「数カ月内」と述べたのは、そうしたイラン側の政治と国民感情を意識して投じた現実的な一手とみられる。
  • オバマ大統領は核開発に加えてテロ支援、イスラエルへの姿勢を問題点と指摘し、イランの外交を改めるよう注文したことを忘れてはならない。
  • イランの側でも中東や国際社会を不安定化させるような行動を慎み、これに誠意ある対応を示してもらいたい。
  • オバマ大統領は核不拡散やアフガン情勢の改善についても、同盟諸国やロシアなどが相応の責任を果たすよう呼びかけた。
  • その中で、日本もアフガン問題などでいかなる貢献を果たせるかの答えを出さなければならない。

毎日新聞

イスラエル 中東和平を大事にする政権を(2009/02/12 毎日新聞の社説)

  • 政権の行方は判然としないが、国政の重心が右に動いたのは確かである。
  • 10日に投開票されたイスラエルの総選挙(定数120)は、与党の中道政党カディマと野党の右派リクードが接戦を演じ、両党の代表がともに勝利を宣言する異例の事態となった。
  • リクードは、ガザにおけるイスラム原理主義組織ハマスの支配構造の根絶を主張している。
  • (極右政党「わが家イスラエル」は)アラブ系住民にイスラエルへの「忠誠」を求め、従わない者には市民権を与えないとする政策は過激である。
  • アラブ系を排斥する一方、国際社会が「和平への障害」と憂慮するユダヤ人入植地の建設は続ける。
  • それが極右政党などの主張であり、こうした勢力との連立が新政権を強硬にするのではないかという懸念がある。
  • ブッシュ政権時は「イスラエル一辺倒」とされた米国の姿勢が、オバマ政権になって変わるのかどうか。
  • その点もイスラエル新政権の政策を左右することになるだろう。

汚染米逮捕 農水省は再発防止を徹底せよ(2009/02/12 毎日新聞の社説)

  • 殺虫剤やカビ毒に汚染された輸入米の転売事件で、大阪、福岡、熊本3府県警合同捜査本部は、大阪市の米卸売加工会社、三笠フーズ(破産手続き中)の冬木三男社長ら5人を不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で逮捕した。
  • 逮捕容疑は、殺虫剤に汚染されたベトナム産の工業用のり米を1キロ当たり約19円で仕入れ、食用米を混ぜて酒造会社に数倍の価格で販売していたというものだ。
  • 手口は極めて巧妙かつ悪質で、捜査本部がより罰則が重い詐欺容疑の適用を目指すのは当然だ。
  • 問題となった汚染米は、ウルグアイ・ラウンドの合意に基づき、国が輸入を義務付けられた「ミニマムアクセス米」の一部だ。
  • 農水省は三笠フーズに何度も立ち入り検査を実施しながら不正転売を見抜けなかった。
  • 農水省は、輸入米に基準を超える残留農薬などが見つかった場合、廃棄するか輸出国に返送するといった再発防止策を打ち出した。
  • だが、昨年暮れには、食品加工製造業者に販売したタイ産米の一部からカビ毒が検出され、対策が不十分である現状が露呈した。
  • 石破茂農相は先月、農政の指針となる基本計画の見直しを諮問した。
  • 米の生産調整である減反政策を維持すべきかどうかが焦点となるが、抜本的な農政改革に踏み出すには、今回の事件の反省を踏まえて、再発防止策を強化することが不可欠だ。
引用元:毎日jp

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