2009年2月4日 水曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

公務員改革工程 設計図はしっかりと書かねば(2009/02/04 読売新聞の社説)

  • 政府の国家公務員制度改革推進本部が決めた「工程表」では、改革全体の実施期間を当初の「5年以内」から「4年以内」に短縮した。
  • 工程を急ぐあまり、実効性を欠く改革案にしてはなるまい。
  • 幹部公務員人事の一元管理にあたる内閣人事局は、総務省行政管理局などを移管した「内閣人事・行政管理局」になった。
  • 有識者会議の報告では、行政管理局は、移管推進論と、「人事の都合で組織管理が行われ、行政組織の肥大化を招きかねない」との反対論が両論併記されていた。
  • 麻生首相は、3日の衆院予算委員会で、各省庁による天下りのあっせんを「今年いっぱいで廃止する政令を作る」と表明した。
  • 天下りの弊は解消すべきだが、与野党ともに、選挙目当てで「根絶」だけを唱えても、現実的な解決にはならない。
  • 公務員が定年まで働けるような環境整備に取り組むことが先決だ。

村上ファンド 「猶予」でも変わらぬ責任の重さ(2009/02/04 読売新聞の社説)

  • ニッポン放送株をめぐるインサイダー取引事件で、東京高裁は村上ファンド元代表の村上世彰被告について、懲役2年の実刑とした1審判決を破棄、懲役2年、執行猶予3年とした。
  • 村上被告は、ライブドアからニッポン放送株を大量取得するという方針を伝えられ、株を買い集めて売り抜いた。
  • その結果、約30億円の不正な利益を上げていた。
  • 高裁判決は、こうした事実を認定した上で、執行猶予の理由として、「当初からインサイダー情報を利用しようとしたものではなかった」ことなどを挙げた。
  • 一方、村上被告がニッポン放送株をめぐってフジテレビとライブドアの両社をてんびんにかけ、巨額の利益を上げた点については、「市場操作的な行為」「当事者に対しても背信的」と指摘し、“利益至上主義”を批判した。
  • 粉飾決算などに問われたライブドア元社長の堀江貴文被告は、1、2審とも実刑判決だった。
  • 違法行為を辞さぬ錬金術に、司法が厳しい姿勢を示すのは当然だ。
  • 昨年は、野村証券社員や公認会計士など、市場を守る立場の者によるインサイダー取引が明るみに出た。
  • ライブドアや村上ファンドのような存在を生まないため、証券取引等監視委員会などが監視を徹底しなければならない。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

公務員制度改革を着実に前進させよ(2009/02/04 日経新聞の社説)

  • 公務員制度改革を巡り2つの重要な動きがあった。
  • 政府の国家公務員制度改革推進本部(本部長・麻生太郎首相)は人事院の反対を押し切って、2009年から4年間の国家公務員制度改革の工程表を決めた。
  • 一方、首相は国会答弁で、年内に天下りと「渡り」を廃止するための政令を策定する方針を示した。
  • 首相は先の衆院本会議で「渡り」のあっせんの申請が出てきても承認しない考えを示したが、「渡り」を容認した政令は見直さない姿勢を崩さず、与党からも批判が出ていた。
  • 3日の衆院予算委員会では、各省庁による官僚の天下りあっせんについて「(経過措置の)3年を待たずに前倒しして廃止する。『渡り』と天下りを今年いっぱいで廃止するための政令を作りたい」と述べ、さらに踏み込んだ答弁をした。
  • 省庁による天下りあっせんの廃止に実効性を持たせるには、昨年末に開設した官民人材交流センターによる再就職あっせんを軌道に乗せることが不可欠だ。
  • 工程表では「2011年からいわゆる『天下り』の根絶に対応した新たな人事制度を実現する」としていた新人事制度の検討作業も、前倒しする必要がある。

村上裁判 有罪は維持されたが(2009/02/04 日経新聞の社説)

  • 「もの言う株主」を自任する投資ファンド代表だった村上世彰被告のニッポン放送株インサイダー取引事件で、東京高裁は懲役刑を執行猶予にする判決を言い渡した。
  • ファンド運営会社の罰金は1億円減額した。
  • 証券取引法(現・金融商品取引法)の定めでは、会社の「業務執行を決定する機関」が企業合併・分割、新株発行、新製品企業化など同法に列挙した事項を「行うことについての決定」をすれば、それは「重要事実」になる。
  • 「方針が確実に実行されるとの予測が成り立つ段階」に至っていなければ同法上の「行うことについての決定」にはならないとする裁判例もあるが、一審は「実現可能性が全くない場合を除き、実行できる可能性の高低は問わない」とした。
  • 高裁判決はこれを「確実に実行されるとの予測が成り立つまでは要しないが、ある程度の具体的内容を持ち、それ相応の実現可能性が必要」と改めた。
  • このあたりが一審判決から罪一等を減じた理由の1つである。
  • ただ、村上被告のニッポン放送株の取引全体を見通すとき、判決は急に厳しさを増す。
  • 「市場操作的な行為で、到底証券市場における健全・公正な活動とはいえない。関係者に対して背信的で、社会的にひんしゅくを買うものといえる」
  • 「インサイダー取引よりも罪の重い、同法の不正行為禁止条項を適用すべき事件だった」。
  • 遠回しにそう指摘しているようにも思える。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

公務員制度―拙速では改革がゆがむ(2009/02/04 朝日新聞の社説)

  • 公務員制度の改革には二つの狙いがある。
  • 一つは「省あって国なし」と言われる官僚の縦割り意識を排し、機動力のある組織にすること。
  • 二つが官製談合など業界との癒着の温床となる天下りをなくすことである。
  • 麻生政権はきのう、こうした改革をどんな手順で進めるか、09年から12年までの「工程表」を決めた。
  • 柱は、各省の幹部人事を一元的に動かす「内閣人事・行政管理局」の新設と、早期退職慣行の見直しなどだ。
  • だが、この新組織に人事院の谷公士総裁が猛反発した。
  • 新組織に移管される給与のランク付けなどの機能は、公務員の労働基本権を制約する代償として、雇用主の政府からは中立の立場で人事院が担うとされた権限であり、こうした移管のやり方では憲法に抵触しかねないというのだ。
  • 甘利行革担当相は「移すのは労働基本権とは関係ない機能だけだ」と反論する。
  • どの政党が政権をとろうと、その意思に従う効率的な官僚機構をつくるのが改革の目的だ。

保有株買い取り―銀行は自らも資本増強を(2009/02/04 朝日新聞の社説)

  • 日本銀行が企業の資金繰り対策として、またまた異例の手段に踏み込んだ。
  • 銀行が保有する一般企業の株式の買い取りを再開するのだ。
  • 銀行が経営の健全度を保つため融資の抑制に出ている結果、借り手の企業が倒れかねない状況が強まっている。
  • それを緩和するのが買い取りの狙いだ。
  • 日銀はすでに、短期の社債であるコマーシャルペーパー(CP)の買い取りという異例の措置を始めた。
  • こうした一連の措置はひとえに、銀行に中小企業などへの融資を増やしてもらい、資金繰り倒産などが起きないようにするためである。
  • 本来なら、銀行が自力で資本を増強して、貸し出し余力を拡大すべきものだ。
  • 改正金融機能強化法で公的資金による資本増強が容易になったが、申請を検討しているのはまだ3行しかないという。
  • 自力で資本調達ができない銀行は、同法を使った資本増強へ積極的に乗り出してほしい。
引用元:asahi.com

産経新聞

村上ファンド 今こそ有罪判決の重みを(2009/02/04 産経新聞の主張)

  • ライブドアによるニッポン放送株買い占めにからむインサイダー取引事件で証券取引法違反の罪に問われた村上ファンド元代表、村上世彰(よしあき)被告の控訴審判決が言い渡された。
  • 1審の実刑判決は破棄され、執行猶予付きの有罪判決である。
  • 判決は執行猶予について村上被告が強い非難を浴びてファンドを解散し、株取引の世界から身を引いたことなどを理由にあげた。
  • しかし、村上被告の無罪の主張は退け、株取引のプロによる犯罪と断じた。
  • 村上被告は判決を不服として最高裁に上告したが、これらの言葉をどう受け止めているのか。
  • 彼らは「企業は株主のもの」と決めつけ、中長期的視野に立った経営よりも短期利益の追求に経営陣を駆り立てた。
  • 企業は株主だけのものではない。
  • 従業員やその家族、取引先など広範な利害関係者(ステークホルダー)を持っているのだ。
  • 村上ファンド的価値観が否定されつつある今、この事件はインサイダー取引以上の重みをもってとらえられなければならない。

企業に公的資本 なぜ政府救済必要なのか(2009/02/04 産経新聞の主張)

  • 政府は、経営が悪化した一般企業に公的資金を活用して資本を注入する産業活力再生特別措置法(産業再生法)改正案を閣議決定し、今国会に提出した。
  • この法律は、日本政策投資銀行や一般の金融機関が、優先株を引き受けるなどの方法で資本増強に応じる。
  • 出資の条件として、企業側は業績回復に向けた3年間の事業計画を経済産業省に提出し、経産相がそれが妥当かどうかを認定する。
  • 出資した企業が破綻(はたん)し出資金が焦げついた場合、政府が損失の5割から8割を補填(ほてん)するという。
  • つまり、税金を投入するわけだ。
  • 公正さと透明性の確保など詰めるべき課題は多い。
  • さらに、なぜ融資ではなくて出資なのかという基本的な疑問がある。
  • 企業の資金繰り支援なら、政府系金融機関による融資や公的信用保証制度を活用すればいい。
  • 政府が一般企業を救済するというなら、日本経済を左右するような企業に限るとの厳しい条件が必要なのではないか。

毎日新聞

公務員制度改革 「天下り根絶」の裏付けを示せ(2009/02/04 毎日新聞の社説)

  • 政府は国家公務員制度改革のスケジュールである工程表と、懸案だった内閣人事・行政管理局の組織の概要を決めた。
  • 一方で、工程表が掲げた「天下りの根絶」が十分に裏付けられたとは言いがたい。
  • 制度改革は、縦割り行政の打破に向け昨年成立した国家公務員制度改革基本法に基づく。
  • 今回、人事局に権限と機能の集中を図ったことは賛成だ。
  • だが、各省庁から出向した職員が実務を仕切るようでは、官僚主導を逆に強化しかねない。
  • 一方で、さらに踏み込むべきは、天下りへの対処だ。
  • 定年延長に加え、定年を待たずにキャリア官僚が退職する慣行の是正、再任用制度の創設など人事体系を見直す方向性は理解できる。
  • しかし「根絶」を掲げるのであれば、あっせんを一元化するために発足させた「官民人材交流センター」の将来的廃止に踏み込むことがやはり筋だろう。
  • 民主党も、与党とともに基本法を成立させた責任がある。
  • 単純に工程表に反対するだけでは国民の理解は得られまい。

村上被告判決 ファンドにも適切な規制を(2009/02/04 毎日新聞の社説)

  • インサイダー取引で摘発された村上ファンド元代表の村上世彰被告への控訴審判決で、東京高裁は懲役2年の実刑とした1審判決を破棄し、懲役2年、執行猶予3年を言い渡した。
  • この裁判では、さまざまな情報が行き交うビジネスの世界で交わされる情報について、何がインサイダー取引に抵触する情報であるのかが争点だった。
  • M&A(企業の合併・買収)に関する情報が、どの段階までが単なるアイデアで、どこからが実現可能としてインサイダー情報となるのだろうか。
  • 厳密に解釈しすぎれば金融ビジネスに支障が出かねないとの声も出ていた。
  • 通産省(現経済産業省)出身の村上被告は、ルールをつくる側にいた。
  • にもかかわらず、その投資手法は法制度のスキを突いたものだった。
  • モラルの伴わない金もうけ至上主義が事件の背景にあったわけで、痛切な反省を求めたい。
  • 金融機関に対する監視・監督が世界的な課題となっている。
  • 村上被告への判決を、ファンドビジネスのあり方について改めて考える機会としたい。
引用元:毎日jp

山田のおっせかい

天下り

公務員、特にキャリアといわれる官僚(なんとか省の役人など)が、公務員を辞め民間企業や特殊法人に再就職すること、でいいのかな。問題は、3つあると思います。

1つ目の問題は、再就職口を作るための、不必要な特殊法人が増える。完全な税金の無駄遣い。

2つ目の問題は、役人OBを雇った民間企業からしてみれば「国に口ききをしてもらえる」と考えるはず。すると不透明な取引や談合などが増える。本当は1億円で出来る仕事も役人OBが口ききしたお陰で5億円で仕事を請けられる、これも税金の無駄遣い。

3つ目の問題は、役人OBがA社に就職し、3年後B社に再就職するとA社から多額の退職金が役人OBに支払われる。これを数度繰り返すとウハウハになる。A社やB社は、その退職金や給与を、国から受注した取引でお釣りがくるくらいに捻出している、これも税金の無駄遣い。

3つ目の役人ウハウハ錬金術が「渡り」と呼ばれています。
各社説を読むと、どうやらキャリアと呼ばれる官僚のほとんどは定年前に退職するようです。なぜ定年前に退職しちゃうかというと、「早期勧奨退職慣行」というものが原因なのでしょう。

キャリア官僚は、他の同期入省者と大体横並びで昇進していくらしいです。で、50歳あたりから肩を叩かれ、民間企業などに再就職(天下り)するそうです。例えば、Aさんが事務次官に昇進したとします。その時点で、Aさんの同期入省者はいなくなってるそうです。事務次官にしてみれば、気を使う先輩や同期は不要、部下はみんな後輩、ということなのでしょうか。

このピラミッド状態を維持するために、「早期勧奨退職慣行」という慣行(法令でもなんでもない)があり、さらにこの慣行を励行するために、早期に退職するキャリア官僚のために転職先を用意しておくことも必要があります。「早期勧奨退職慣行」の存在が「天下り」が無くならない理由の1つだと思います。

再就職しても適正な待遇なら批判は少ないのでしょうが、ポストや給与も世間の常識よりも厚遇なので批判の的になるのでしょう。

村上ファンド事件

2006年6月5日の午後、東京地検特捜部が村上ファンド代表の村上世彰氏を証券取引法違反(インサイダー取引)容疑で逮捕。村上氏はライブドアから2004年11月8日、ニッポン放送株式の発行済み株式数の5%を超える取引を行う意向を聞かされながら、翌日の2004年11月9日から2005年1月28日まで、同放送株計193万3100株を売買したのではないかとされている、これがインサイダー取引に該当するとの疑いが持たれている。欽ちゃんこと萩本欽一氏とは似ているが血縁関係はない、と思いたい。

村上世彰さんのプロフ
1959年8月11日 大阪府大阪市 生まれ
1979年 1浪後 東京大学法学部入学
1983年 東京大学法学部卒業 通商産業省(現経済産業省)に入省
1999年 通商産業省退官

学校時代は、学校行事には参加せず、「試験や受験が近づいたら、学校に行くよりも家で勉強する方が効率がいい」「掃除なんかやっている暇があれば、自分だけ先に帰って勉強したい」との理由で不参加を通していたそうで、勉強ではインサイダーをしていたようです。

村上世彰さんの予想マイミク
ライブドア元社長 堀江貴文さん
ライブドア元役員 宮内亮治さん

トリックスター 「村上ファンド」4444億円の闇
マネーゲーム崩壊 ライブドア・村上ファンド事件の真相

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