2009年2月3日 火曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

社会保障番号 与野党は導入推進で協力せよ(2009/02/03 読売新聞の社説)

  • 正確に所得を把握し、それに応じた負担と受益が明確に分かる仕組みが必要だ。
  • 社会保障と納税に共通して使える番号制度の導入が急がれる理由である。
  • 政府・与党は昨年末、税制改正大綱で「社会保障番号との関係を整理しながら、納税者番号の早期導入を目指す」とし、先月には自民党に特別チームが発足した。
  • ただちに超党派で推進する態勢を作るべきだ。
  • 偽造困難なICカードを用い、カード自体には社会保障番号など最小限の情報しか記録しない。
  • 年金・医療・介護などのデータは一元化せず、これまで通り別々に管理する。
  • 社会保障番号を“鍵”として、各データをつなぐ。
  • 各制度の保険料をこれまでいくら納付し、医療などの公的サービスをどれだけ受けてきたか、年金は将来いくら受け取れるのか、といった情報をいつでも確認できれば、社会保障制度への理解は深まるだろう。
  • 同じ番号で納税情報も活用できれば、経済状況に応じてさまざまなパターンで社会保障の保険料を免除するなど、きめ細かな施策も可能になるだろう。

浅間山噴火 監視の努力がいかされた(2009/02/03 読売新聞の社説)

  • 長期間にわたって地道に集めたデータが物を言う。
  • 群馬・長野県境にある浅間山(2568メートル)が噴火した。
  • 以前から東京大が観測網を設け、近年の浅間山の活動も踏まえて気象庁と観測を強化していた。
  • 日本は火山国だ。108の活火山がある。
  • 浅間山の例は、他の火山でも、監視を続けることが重要なことを印象づけた。
  • ただ、こうした体制が整っている火山は21か所にとどまる。
  • 文部科学省は来年度から、国立大が重点観測する火山を今の半分以下の15か所程度に絞る。
  • 浅間山や桜島など活発な火山以外は監視が手薄になる。
  • それでいいか、検討しておく必要もあるだろう。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

NHK国際放送で情報発信力の強化を(2009/02/03 日経新聞の社説)

  • 日本の情報を英語で24時間伝えるNHKの国際放送「NHKワールドTV」が2日、新たなスタートを切った。
  • 衛星などを使い、約70カ国に情報を伝達できるようにした。
  • 一方、フランスや中国は政府資本により国際放送を拡充しており、国際的な情報伝達競争では日本はこれまで出遅れていた。
  • 国際放送には国費が使われ、在外邦人の安否にかかわるような緊急事態には法律で政府が国際放送を要請できる。
  • しかし放送の内容は日本の政治や経済、社会の様子をありのままに伝えるべきで、政治宣伝には使われないよう歯止めをかけておく必要がある。
  • 世界的な金融危機が示したように、今や情報は一瞬にして世界を駆け巡る。
  • そうした情報化時代を迎え、日本も情報を世界に発信できる手段は持っておくべきである。
  • NHKの新しい国際放送がその役割を過不足なく果たすことを望みたい。

一歩前に進み始めたイラク(2009/02/03 日経新聞の社説)

  • イラクの地方議会選挙が実施された。
  • 選挙戦の過程で候補者を狙った殺傷事件などが起き、投票日に一部で武力による妨害があったものの、おおむね平穏に新しい枠組みの選挙を終えたことは、イラクの政治プロセスの重要な一歩と評価できる。
  • 人口の多数を占めるイスラム教シーア派勢力の主導に反発して過去に選挙をボイコットした経緯があるスンニ派勢力も、今回の選挙には本格参加した。
  • 政党や政治勢力だけでなく個人への投票も可能になり、有権者の選択の幅が広がった。
  • 再交渉を繰り返した末に米政府と合意した地位協定は、米軍の戦闘部隊が6月末までに都市部から撤退し2011年末までに全土から完全撤退することを定めた。
  • 米国のオバマ新大統領は大統領選で掲げた就任後16カ月以内の米軍撤収の目標を踏まえて、1年以内に相当な規模の兵力を引き揚げる方針を確認し、イラク自らの治安の責任拡大を求めた。
  • イラク政府は石油法の成立を待たず、今年前半に既存の有力油田・ガス田開発の国際入札を実施する計画だ。
  • 外国企業関係者のイラク訪問が徐々に増え、日本企業幹部がバグダッド入りした例もあるという。
  • 様々なリスクが残り、細心の注意がなお必要だが、イラクの前向きの変化にも注目すべき時期である。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

大麻汚染―怖さをもっと知らせねば(2009/02/03 朝日新聞の社説)

  • 日本人の十両若麒麟(わかきりん)が大麻所持で逮捕され、解雇処分となった。
  • 世界保健機関(WHO)によれば、大麻は脳に影響を与え、記憶力や学習能力を低下させる。
  • 空間がゆがんで感じられ、事故の原因になる恐れもある。
  • 無動機症候群と呼ばれる、やる気を失う精神障害にもなりかねない。
  • オランダのようにカフェで大麻を買える国があることも、警戒心を薄れさせる要因かもしれない。
  • しかし、違法だが黙認されているだけだ。
  • 昨年11月末までに大麻に関連して検挙された者は2521人、過去最多だった06年の2288人を早くも超えた。
  • 逮捕が続いた大学生をはじめ、6割以上が10~20代だ。
  • 大麻にどんな害があるのか、子どものころから、しっかりと教育することが大切だ。

中国経済―輸出頼みはもう効かない(2009/02/03 朝日新聞の社説)

  • 米国発の金融危機の衝撃が広がって、欧州や日本も含め先進国の経済は総崩れ状態だ。
  • そこで潜在成長力が大きい中国に「世界経済の牽引(けんいん)役」としての期待が高まっているのだ。
  • その中国の成長率が、昨年10~12月に6.8%と急激に鈍化した。
  • 市場経済化を本格的に始めた90年代以降の中国にとって、外需に頼らない成長を求められる初めての試練となる。
  • 中国の国内総生産(GDP)に占める消費の割合は35%。
  • 7割の米国や6割弱の日本に比べ、かなり低い。
  • 高成長の恩恵が地方の農村や低所得層には薄かったため、消費を主導する中間層が育っていないからだ。
  • 日本は80年代半ばの急激な円高下で内需中心への構造転換が求められ、その道筋を「前川リポート」で示した。
  • 「中国版・前川リポート」を読んでみたい。
引用元:asahi.com

産経新聞

首相ダボス演説 アジア支援で実行力示せ(2009/02/03 産経新聞の主張)

  • 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)が1日、閉幕した。
  • ダボス会議は世界の政府首脳や企業トップらが集まる年1回の会議で、国際世論に向けた発信力が問われる舞台である。
  • 麻生首相の演説で最も注目されるのは新たなアジア支援を打ち出した点だ。
  • 「アジアの内需拡大に向けた協力強化」として総額170億ドル(1兆5000億円)のアジア向け政府開発援助(ODA)供与の用意を表明した。
  • 世界の成長センターになっているアジア市場に着目し、経済協力を世界経済の浮揚につなげる発想を示した。
  • 首相はまた、市場ルールの再構築を訴えた。
  • 昨年11月以来2度目の主要20カ国・地域(G20)金融サミットが今年4月にロンドンで開かれる。
  • バブル崩壊後の金融危機を経験し、克服した日本が指導力を発揮するチャンスだ。
  • 今後問われるのは、発言の中身についての実行力だ。

公務員制度改革 人事院の抵抗はおかしい(2009/02/03 産経新聞の主張)

  • 政府が1月30日に予定していた公務員制度改革のスケジュールを示す「工程表」の決定が3日にずれ込んだ。
  • 政府は、麻生太郎首相が本部長を務める国家公務員制度改革推進本部で工程表を正式決定する手はずだったが、人事院の谷公士総裁が欠席通告したため、会合自体が開催できなかったという。
  • 甘利明行革担当相は「首相が主宰する会議に、役人が出ないことがあるのか」と批判を強めている。
  • 甘利氏が指摘するように、首相主宰の会合を公務員がボイコットしたのならば異常事態だ。
  • 人事院が機能移管案に反対する主な理由は、国家公務員は労働基本権が制約されており、給与を決める権限が内閣に移れば、給与削減など一方的な労働条件の変更を迫られるという点だ。
  • 採用や任用などの権限も移れば、政権に都合のよい人材ばかりが登用され、やがて偏った組織になるとの懸念などがあるという。
  • 政府は、公務員の労働基本権を平成24年までに拡大することを工程表に盛り込む。
  • 政府は、内閣人事・行政管理局の発足を22年4月に先送りした。
  • 麻生政権は、筋の通らない「人事院の温存」のための抵抗にひるんではならない。

毎日新聞

内定取り消し 悪質企業の公表もっと早く(2009/02/03 毎日新聞の社説)

  • 厚生労働省の調査では、3月卒業予定の大学生や高校生らの内定取り消しは1月23日現在、271事業所で1215人。
  • 1カ月前の調査より446人も増え、93年度の調査開始以来最多だった97年度の1077人を年度途中なのに軽く抜いてしまった。
  • 内定取り消しを防止する「切り札」として厚労省が打ち出した施策が、内定取り消しを行った企業名の公表だ。
  • 公表基準は▽2年度以上連続の取り消し▽同一年度で10人以上を取り消し、全員に他の雇用先を確保していない▽事業活動の縮小が明白に認められない▽取り消し理由の学生への説明が不十分▽他の就職先確保の支援をしていない–のいずれか一つでも該当する場合だ。
  • ところが、厚労省の公表は今のところ、4月を予定しているという。
  • 公表の最大の目的は翌年度から就職活動をする学生への情報提供だから、と厚労省は説明する。
  • 厚労省が公表前に取り消し撤回などを企業に指導する時間も必要だという。
  • 内定取り消しとみられないために学生が自ら辞退するよう強要する企業もある。
  • 厚労省は悪質な企業には厳しい姿勢で臨み、企業名はできるだけ早く公表すべきだ。

キャリア教育 学校任せでは実を結ばない(2009/02/03 毎日新聞の社説)

  • 文部科学相の諮問で、中央教育審議会が「キャリア教育・職業教育のあり方」について審議を始めた。
  • キャリア教育とは何か。
  • 中教審は99年、中学・高校と大学の教育のつなげ方について答申した際、この言葉を用い「望ましい職業観・勤労観および職業に関する知識や技能を身につけさせ、自己の個性を理解し、主体的に進路を選択する能力・態度を育てる教育」と定義した。
  • 将来社会に出て職に就くために学校の各段階で求められる「基礎的で何にでも有用な能力」を明らかにする。
  • それを確実に育成できるような体系的なキャリア教育の充実策を考えてほしいというのだ。
  • 諮問理由によると、新卒者が就業後3年以内に離職する割合は中学卒約7割、高校卒約5割、大学卒約4割という。
  • ただ、キャリア教育が事態改善に有用でも、学校教育の範囲にとどめていたのでは十分な効果は望めまい。
  • また視点を変えれば、キャリア教育が目指すものは教育改革の基本理念である「生きる力」と重なる。
  • この審議は限られたテーマではなく、本来の教育のあり方を考えることにもなろう。
引用元:毎日jp

投票お願いします

人気ブログランキング ブログランキング・にほんブログ村へ

関連する投稿

コメントはまだありません >コメントする

コメントはまだありません。

コメントする