2009年1月29日 木曜日  著者:

片腕カンフー対空飛ぶギロチン酔拳を教えてくれる道場を本気で探した事があります。下戸の茶碗蒸しです。

さて、3回にわたってお送りする功夫シリーズも今回でとりあえず最終回。「片腕カンフー対空飛ぶギロチン」や「いれずみドラゴン-嵐の血斗」等でおなじみのジミー・ウォング大先生特集をしていないのが若干心残りではありますが、最終回は少し視点を変えて、映画鑑賞ではなく実践(実戦?)グッズを少しご紹介致しましょう。

格闘技としての功夫

「カンフーは芸術」は私がカンフーに向けるまなざし、スタンスですが、元々は格闘技です。いや、今でも格闘技なんですけども。
まずは初心に帰り、格闘技としてのカンフーを見てみましょう。

カンフーテクノロジー―打撃力の本質【書籍】

カンフーテクノロジーまずご紹介させていただくのは、具 一寿先生著「カンフーテクノロジー―打撃力の本質」です。
カンフーの打撃力に的を絞り(カンフーの関節技って見た事ないのですが。あるのかな?)、その理論と実践を写真とイラストを織り交ぜながら解説した本です。
目次の1行目から「01パンチをねじるのは、めりこませるため」と、相手を殴る気マンマンです。寸留めなんかしません。拳をふり抜きます。その後も「フックとストレートパンチ」「内部にインパクト可能な掌打法」「釘脚の恐るべき破壊力」「ディフェンス(防御)」と、相手をいてこます(やっつける)ための項目がずらりと並びます。型なんか二の次です。

そんな熱い講義の合間に挟まるコラムも必読です。「必殺技は本当に必要か?」と、映画や漫画のヒーローに対するアンチテーゼを投げかけたり、本の最後で「3年かけて良師を探せ」と、本読んだだけで強くなるはずがないだろという現実を見せつけていただけたりと、何かと勉強になります。

本書の最後に、著者である具先生の簡単なプロフィールが載っています。「金家跆拳」唯一の伝統者であらせられるそうですが、一番最後にサラっと書いてある「実戦経験は数限りない。」の一文がものすごく気になります。

キレイな功夫

熱いカンフーの次は、心と体が癒されるカンフーを見てみましょう。
「NHK趣味悠々」でカンフーによるフィットネスが取り上げられてから、格闘技フィットネスに注目が集まりました。ベタなところでは太極拳からボクササイズ、ヨガ(格闘技ではないか。でもダルシムが…)、変わったところではカポエィラという南米の武術まで、幅広く入門書が販売されるようになりました。

強くてキレイをめざす-カンフー・フィットネス【DVD】

カンフー・フィットネス今回はそれら格闘技フィットネスブームの元祖とも言える、陳静先生による「強くてキレイをめざす-カンフー・フィットネス」をご紹介致しましょう。

講師はご存知陳静先生。すらっとした中国美人です。たどたどしい日本語がまたグっときます。正直に言いましょう、恋に落ちました。
かといって美人なだけのお飾り講師などではなく、幼少の頃から始めた中国武術は本物で、’97年には中国武術大会の世界チャンピオンになっています。女性ならではのしなやかな身のこなし、見ているだけでうっとりです。もう一度言いましょう、恋に落ちました。

私も発売と同時に購入し、さっそく実践してみたことがあるのですが、あるのですが…。
これは無理です。連載第1回冒頭でも述べた通り、私は鋼の体(関節が)を持つ男です。最初のストレッチができませんでした。後半にいけばいく程、「え?そんな方向に足は曲がらないよ?何これ?CG?」と、完全に置いてけぼりです。
普段から運動をしている人であれば、普通に曲がるものなのかもしれませんが、そういう方はフィットネスする必要も運動不足を解消する必要もないですよね。(完全に負け惜しみ発言)

DVDの最後には、陳静先生の演舞が収録されており、これを見るためだけに買っても損はないと言い切れるクオリティーです。特に三節棍の演舞は圧巻。ぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
私もこれを機に、今後20年くらいかけてマスターしてみようと思います。

アートとしての功夫

最後に、カンフーにおけるその独特な動きをアートと捉え、立ち居振る舞いの美しさ、しなやかで力強いトリッキーな動きにスポットライトをあててみましょう。

酔拳 戦闘理論【書籍】

酔拳 戦闘理論そこでご紹介するのが、龍飛雲老師著「酔拳 戦闘理論」です。

日大芸術学部演劇学科卒というだけあり、カンフーの動きの美しさをよく研究しておられるようです。
この本の内容も、「戦闘理論」と銘打ってはいるものの、動きはジャッキー・チェンの映画「酔拳」に出てくる架空の酔拳(ジャッキーが考案した型)とほとんど同じで、ジャッキーファンにはたまらない内容となっております。

私事で恐縮ですが、以前3DCGで酔拳のアニメーションを制作した事があります。本書では写真付きで順を追って型が紹介されていますので、アニメーションを作る際に非常に参考になりました。
また、組み手のノウハウも紹介されておりますので、居酒屋で酔拳を使うヨッパライにからまれた際、「こちらがどう動けば相手の酔拳がカッコ良く見えるのか」という事も分かるようになっています。

すこし誤解を招く様な書き方になってしまいましたが、本書は実戦のための酔拳指南書です。決して演劇のハウツー本ではありません。ありませんよ、多分。

さて、3回にわたってお送りしたカンフー特集、いかがでしたでしょうか。当サイトのコンセプト通り、何の役にも立たない連載になったと自負しております。

カンフー・スーパー・アクション最後になりましたが、ここで少しお知らせを。こちらはサイトコンセプトに反して、お役立ち情報です。
2009年3月埼玉県は和光市にて、天津理工大学武術隊によるカンフーショウが開催されるそうです。生の酔拳、蛇拳を見られるまたとないチャンス!

カンフースーパーアクション
日時:2009年3月31(火)
場所:和光市民文化センター・サンアゼリア大ホール
主催:太極拳友好協会
料金:大人4,000円 高校生以下2,000円

中国トップレベルの武術隊によるカンフーショーです。 酔拳や鷹爪拳などの象形拳、双頭槍や峨嵋刺などの伝統武器、他さまざまな中国武術をお楽しみいただけます。 また、ゲストとして太極拳中国チャンピオンの宋維潔、スーパー京劇の張紹成も出演します。

詳細・お申込みは公式サイトで。
イベントは終了いたしました。大勢のご参加ありがとうございました。

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