2009年1月16日 金曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

春闘スタート 環境激変に労使一体で当たれ(2009/01/16 読売新聞の社説)

  • 日本経団連と連合の首脳懇談会が開かれ、それぞれ交渉に臨む基本的な見解を述べ合った。
  • (連合は)「物価の上昇で実質賃金は低下している。賃上げで消費を拡大させることが最大の景気対策になる」と主張している。
  • (経営側は)「賃金は自社の支払い能力に応じて決めるのが原則で、物価変動は要素にならない」としたうえで、「賃上げできる企業はほとんどない」と切り返す。
  • 経団連と連合は、雇用の安定などに協力して取り組むことを表明した共同宣言をまとめた。
  • 主要部分は政府への注文だ。安全網の拡充や雇用の創出策を早急に実施するよう求めている。
  • だが、何でも政府に丸投げして済む問題ではない。
  • 共同宣言では「長期雇用システムが企業・経済の成長・発展を支えてきたことを再認識し、雇用の安定、景気回復に向け最大限の努力を行う」とも述べている。
  • 今後は、正社員にも雇用調整の動きが広がりかねない。
  • この宣言文の観点で、ぜひ具体策の論議を深めてもらいたい。

密集市街地 多様な手法で減災目指せ(2009/01/16 読売新聞の社説)

  • 17日で発生から14年となる阪神大震災でも、大火となった神戸市長田区などの密集市街地で、多数の犠牲者が出た。
  • 国土交通省は、東京と大阪の各2000ヘクタールを含む全国8000ヘクタールを、重点的に改善すべき密集市街地と定めた。
  • その区域については、鉄筋コンクリート製住宅の多さなど、街の燃えにくさを示す「不燃領域率」を2011年度までに、最低限の安全性が確保できる40%に引き上げる目標を掲げている。
  • だが、所有者の資金不足や借地・借家人との権利関係の複雑さに加え、道路や敷地が狭く、基準通りに建て替えると居住面積を保てないといった問題が、事態の改善を阻んでいる。
  • 老朽木造住宅が多い大阪市生野区では、1995年に集合住宅の建設や道路整備が本格化したが、住民の高齢化もあって取り組みが進まず、不燃領域率が20%未満にとどまる地域も少なくない。
  • 一方、関東大震災の時、火災で多数の死者を出した東京都墨田区は79年、全国に先駆けて不燃建物への建て替え助成を始めた。
  • 阪神大震災のように、早朝や夜間に地震が襲った場合、寝室で被災するケースが多い。
  • それに備え、寝室だけでも耐震リフォームする手法などを考えてはどうか。
  • 災害時には、近隣の助け合いが大きな力になる。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

雇用も賃金も適切に保つ努力を(2009/01/16 日経新聞の社説)

  • 日本経団連と連合の首脳陣は15日会談し、「雇用安定・創出に向けた労使共同宣言」を発表した。
  • しかし「雇用の安定は社会の安定の基盤である」として、「労使は雇用の安定、景気回復に向けて最大限の努力を行う」と共同宣言でうたうものの、労使の取り組みについては総論にとどまる。
  • 「政府に求められる雇用対策」だけが具体的である。
  • 実際の労使交渉は、これから個々の労働組合が会社側に要求を出して始まり、3月半ばの自動車、電機などの製造業大手の一斉回答がヤマ場となる。
  • 連合は2008年度の消費者物価の上昇率を1%台半ばと見込んで、久しぶりに賃金全体の底上げをはかるベースアップを要求する方針を掲げている。
  • しかし情勢は9月半ばに米国から始まった世界的な金融危機による不況の急激な深刻化で厳しくなる一方である。
  • 大手製造業で急ピッチで進む派遣社員などの非正規労働者の解雇によって、「賃上げどころではないだろう」という空気が社会に広がりつつある。
  • 仕事を分かち合うワークシェアリングに関する労使の議論はこれからで、政労使で全体に適用できる具体策がまとまるかどうかは現時点では不透明だ。
  • 存亡の機に立つ企業は仕方がないが、企業が横並びで一斉に縮み志向に走ると、マクロ的には景気を一層冷やす。

減反見直しは避けられない(2009/01/16 日経新聞の社説)

  • 石破茂農相がコメの生産調整(減反)政策を見直す意向を示した。
  • 1月末から審議を始める「食料・農業・農村基本計画」の改定作業のなかで検討する方針という。
  • 価格維持を狙いに需要に合わせてコメの作付面積を調整する減反は1970年代初めから始まった。
  • 消費量はほぼ一貫して減少してきたので、生産調整も年々強化され、今や減反面積は水田の約4割に上る。
  • その結果、担い手不足で耕作放棄された農地は埼玉県の面積に匹敵する規模になった。
  • 農林水産省は昨年末、現在40%(カロリーベース)の食料自給率を10年後に50%に高める目標を定めた。
  • 生産調整をやめればコメの価格は下落し、現状のままでは農業経営が悪化する公算が大きいだけに農家への所得補償も検討課題になる。
  • 減反という後ろ向きの対策に予算を割くよりも、供給力拡大につながる政策にお金を回した方がいい。
  • 食の安心・安全に消費者の関心が向かう今は農業再生の最後の機会である。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

春闘スタート―雇用の議論を早く、深く(2009/01/16 朝日新聞の社説)

  • 日本経団連と連合のトップ会談が開かれ、09年の春闘がスタートした。
  • 連合は物価上昇分を取り戻すベースアップ要求を掲げてはいる。
  • トップ会談に合わせ、雇用の安定・創出に向けた異例の労使共同宣言も出された。
  • (政府に対し)緊急策として雇用保険や職業訓練など安全網の拡充を要請するとともに、医療・介護、環境、農業、教育などの分野での雇用創出を求めている。
  • 経団連と連合は今後、雇用確保をめぐり定期協議を重ねる予定だが、対応が鈍すぎないだろうか。
  • 春闘では、正社員だけでなく、非正社員も含めたワークシェアについて議論を深めることが課題になる。
  • ワークシェアを進めれば、両者の待遇格差を縮めることになり、非正社員の抑制に効果があるだろう。
  • これまで連合は、組合員である正社員の待遇を守ることを最優先し、非正社員の野放図な拡大に目をつぶってきたきらいがある。
  • それだけに、非正社員への取り組みが問われている。

ゼネコン裏金―なぜ自浄が働かない?(2009/01/16 朝日新聞の社説)

  • 海外で作った裏金7千万円を税関を通さずに国内に持ち込んだとして、準大手ゼネコン「西松建設」の元副社長ら4人が逮捕された。
  • 裏金づくりがなければその分、工事の値段が下がったはずだ。
  • 裏金の使い道をめぐる疑惑は三つ浮かんでいる。
  • 西松の関連会社から福島県の建設会社に融資された1億数千万円が、事実上の資金提供だった疑いがある。
  • 同社の社員数十人が個人名で01年、衆院議員の資金管理団体に一律12万円を寄付していた。
  • タイのバンコク都庁が発注した洪水防止の排水トンネル建設工事をめぐって、当時の都の首脳周辺に向けて約2億円のわいろを支出していた疑いだ。
  • 大手ゼネコンの「鹿島」でも、十数億円の裏金が作られていた疑惑がある。
  • 西松を含むゼネコン各社は、93~94年のゼネコン汚職事件で大規模な摘発を受けた。
  • しかし、受注競争の厳しさや工事に絡む利害調整の難しさなどを背景に、「裏金は必要悪」とする風土から抜け出せず、談合事件も後を絶たない。
引用元:asahi.com

産経新聞

かんぽの宿譲渡 「白紙」なら合理的理由を(2009/01/16 産経新聞の主張)

  • 日本郵政がオリックス不動産と締結した宿泊施設「かんぽの宿」70カ所などの一括譲渡契約について、鳩山邦夫総務相が譲渡に必要な会社分割を認めない考えを示している。
  • 鳩山氏が問題視するのは、オリックスグループの最高経営責任者(CEO)である宮内義彦氏が規制改革・民間開放推進会議の議長を長年務め、民営化推進派だった点だ。
  • 「国民が『出来レース』と受け止める可能性がある」としている。
  • (1)なぜ不況時に売却するのか(2)一括譲渡とした理由(3)譲渡額約109億円の妥当性-という点にも疑問を投げかけている。
  • だが、譲渡は27社が応募し、2度の競争入札の結果で決まった。
  • 今回の契約に「お手盛り」の疑いがあるというのであれば、鳩山氏側が合理的な理由を説明する必要があろう。
  • 日本郵政の株式は政府が100%保有しており、かんぽの宿も国民財産のようなものだ。
  • かんぽの宿は毎年多額の赤字を出している。日本郵政の経営を圧迫しており、結論を長引かせるわけにもいくまい。
  • ただ、利用者に使い勝手のよい施設に生まれ変わらなければ、譲渡の意味が薄れることにもなる。

西松建設裏金 使途の徹底解明が重要だ(2009/01/16 産経新聞の主張)

  • 準大手ゼネコン「西松建設」が東京地検特捜部の強制捜査を受け、元副社長らが逮捕された。
  • 直接の容疑は、裏金として海外にプールした約10億円のうち約1億円を税関に無届けで日本に現金で持ち込み、時効分を除く約7000万円について、外国為替及び外国貿易吠外為頬違反容疑に問われた。
  • 海外担当だった元副社長は、部下に指示して海外で捻出(ねんしゅつ)した裏金を8回に分けて航空機で日本に持ち込ませていた。
  • 外為法では、100万円以上の持ち込みについては届け出を義務付けている。
  • 西松建設といえば、平成5年にやはり東京地検特捜部が約半年にわたって摘発した「ゼネコン汚職」の端緒にもなった。
  • 逮捕者は収賄側が8人、ゼネコン側は25人にものぼった。
  • この汚職事件を教訓にゼネコン業界は、会社ぐるみで法令順守につとめ、また「談合」根絶のために「談合決別宣言」まで行ったはずだ。
  • ところが、その後も談合や裏金による不正工作が検察や国税当局に相次いで摘発されるなど、ゼネコン業界の悪(あ)しき体質、慣習は是正されていない。
  • ゼネコン業界は今回の事件を機に、業界の悪しき体質一掃に全精力をかたむける時だ。

毎日新聞

ワークシェア 緊急対応で非正規の雇用守れ(2009/01/16 毎日新聞の社説)

  • 15日に行われた日本経団連と連合の首脳懇談会では、労働側が「内需拡大のためにも賃上げが必要」と8年ぶりにベースアップを要求した。
  • 経営側は金融・経済危機を理由に「賃上げは困難」と指摘、主張は平行線をたどった。
  • 不況下の労使交渉では、過去にもあったが、ワークシェアリングが浮上する。
  • ワークシェアリングには、不況下で緊急避難的に行う雇用維持型▽より多くの働く場を作る雇用創出型▽短時間勤務を希望する女性や高齢者が働きやすいようにする多様就業促進型という分類があった。
  • 今回は、雇用維持型だが、非正規の雇用を守るという点で、従来とは違う仕組みが必要となる。
  • 労働者の3人に1人が非正規というのが現実であり、そこから生じた構造的な問題に直面しているという認識を共有しなければならない。
  • そこで、当面の緊急対応策として、非正規の雇用維持を最優先とするワークシェアリングの導入を提案したい。
  • 労働時間を適正に管理し、同一労働・同一賃金の原則を社会全体で確認すること、サービス残業の撤廃も確実に実施すべきだ。
  • 最後に、ワークシェアリングで賃金を抑制し、雇用を守らないということがあってはならない、と指摘しておきたい。
引用元:毎日jp

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