2009年1月15日 木曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

輸出企業不振 北米市場頼みが裏目に出た(2009/01/15 読売新聞の社説)

  • ソニーと東芝の2009年3月期連結決算は、従来の黒字予想から一転し、営業赤字になる見通しだ。
  • トヨタ自動車は昨年末、今期決算が1500億円の営業赤字になるとの業績見通しを発表した。
  • ここ数年、北米などの好調な海外市場と円安を追い風に、輸出企業の好業績が続いた。
  • しかし、経営環境の激変で、収益構造のもろさをさらけ出した形だ。
  • ソニーは世界で正社員8000人を含む1万6000人を削減する。
  • トヨタや東芝などは生産体制を見直し、大幅減産に踏み切った。
  • しかし、リストラ加速などによるコスト削減は、対症療法に過ぎない。
  • まず、北米依存を改め、潜在成長力が高い中国やインドなどの新興市場を含めて、グローバルに稼ぐ体制を強化する必要がある。
  • 将来の競争力の源泉になる新製品を生み出すため、研究開発の重要性も一段と増す。
  • 日本の製造業は、高い技術力をテコにしながら、かつての円高不況や、IT(情報技術)バブル崩壊を克服してきた。

西松建設裏金 「必要悪」という意識を改めよ(2009/01/15 読売新聞の社説)

  • 準大手ゼネコン「西松建設」の元副社長が部下に指示し、海外で捻出(ねんしゅつ)した裏金7000万円を税関に無届けで国内に持ち込ませたとして、外為法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された。
  • 海外から裏金を持ち込んだ当時の部下は、調べに対し、タイでの工事受注のため億単位の金を現地の建設会社に渡した、などと供述しているという。
  • 海外での裏金作りや国内への持ち込みが、経営幹部の指示で行われていたことは、会社ぐるみの工作だったことをうかがわせる。
  • 西松建設は、1993~94年に摘発されたゼネコン汚職で、当時の副社長が贈賄容疑で逮捕され、有罪が確定している。
  • 事件後、西松建設は裏金作りの舞台を海外に移し、約10年間で10億円の裏金を作り続けていた。
  • 西松建設では、OB2人を代表にした二つの政治団体を使い、国会議員などに献金をしていた問題も明るみに出ている。
  • 他人名義での献金や企業献金を禁じた政治資金規正法に抵触する疑いが強い。
  • 検察当局は、裏金の使途をはじめ、こうした疑惑を徹底的に解明すべきだ。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

オバマ大統領の登場を待つ世界と日本(2009/01/15 日経新聞の社説)

  • ガザの惨状への悲しみやいらだちとともに2009年を迎えた世界は、20日に就任するオバマ米大統領を待つ。
  • 新政権の最優先課題が経済であるのは論をまたないが、米国が世界最大の軍事力を持ち、安全保障分野でも最も重い責任を持つ現実もある。
  • この点からオバマ大統領の最初の外国訪問先が注目される。
  • 最も常識的なのは4月にロンドンで開く金融サミットである。
  • 安全保障面から世界システムを考えた場合に、オバマ大統領が最初に話す相手は、ロシアかもしれない。
  • イラク戦争を批判し、アフガニスタンでの戦いを重視する選挙中の発言からすれば、アフガニスタン、パキスタンへの対応が外交・安保政策の最優先課題になる。
  • 実利的理由からオバマ政権が中国に傾斜する可能性もある。
  • 民主党の政策綱領にあるアジアにおける多国間の安全保障機構構想は、日米同盟を相対化する恐れがある。
  • 日本から特に求めたいのは、ブッシュ政権後期の融和的な北朝鮮政策の転換であり、関係者の一掃である。
  • だからこそ米国の新政権発足後、時間をおかずに日米首脳会談が開かれるのが望ましいが、麻生政権は外交に目を向ける余裕があまりない状況にみえる。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

米国の新外交―「力」から「賢さ」への転換(2009/01/15 朝日新聞の社説)

  • 「米国だけでは難題を解決できないし、世界も米国抜きでは解決できない」。
  • オバマ米次期政権の国務長官に指名されたヒラリー・クリントン上院議員が、こんな表現で国際協調主義を語った。
  • 米国は軍事力だけでなく、経済・文化のソフトパワーも組み合わせる「スマート(賢明な)パワー」の外交を目指すという。
  • 国連をもっと活用する。オバマ氏が国連大使を閣僚級に格上げしたのもその表れだ。
  • 具体的には、包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准や、地球温暖化防止のためのポスト京都議定書の交渉促進を約束した。
  • 圧倒的な知名度を持つクリントン氏である。国際舞台では、米外交の「顔」として注目を集めるに違いない。
  • 侵攻を拡大するイスラエルに圧力をかけ、停戦を実現するには米国が一日も早く公正な仲介者としての立場を取り戻さねばならない。
  • 日米同盟を「アジア太平洋の平和と安定の礎石」と位置づけ、中国には「国際社会の全面的で責任ある参加者」になるよう呼びかけた。
  • この地域、そしてグローバルな課題に日米基軸で中国をどう巻き込み、協力していくか。

男女共同参画―身近な拠点を生かさねば(2009/01/15 朝日新聞の社説)

  • 男女共同参画社会基本法。長くて堅苦しいのが玉にきずだが、この画期的な法律ができて10年になる。
  • 内閣府によれば、女性の衆院議員の割合は9.4%にすぎず、国際的にみると、かなり低い。
  • 女性の働き方で、子育てなどの中断なしに仕事を続けるのがいいとする人が急増している。
  • しかし、(男性)自らが家事や育児に費やす時間は、共働きかどうかに関係なく、30~40分ほどしかない。
  • 一方で、女性の働き方は、子育て期の30代以降になると、パートやアルバイトといった非正規雇用の割合が高くなり、40代以降では正規雇用を上回る。
  • 女性が働きやすく、男性が家事参加に積極的な国は、出生率が高いことが知られている。
  • 法律の趣旨を自治体で実践する場が男女共同参画センターや女性センターだ。
  • 先進的なセンターは、シングルマザーを対象に、スキルアップのためのパソコン講座や男性の生活自立を支える料理教室を開いたり、NPOと連携した企画を立てたりして成功している。
  • 財政難でセンターを縮小しようとする自治体も出ているが、逆にこうした活力を生かさない手はない。
引用元:asahi.com

産経新聞

ヒラリー外交 「日本重視」に積極対応を(2009/01/15 産経新聞の主張)

  • 次期米国務長官に指名されたヒラリー・クリントン上院議員が上院外交委員会の承認公聴会で証言し、外交、軍事、経済力や文化的影響力を駆使した「スマートパワー」で米外交の指導力を再生する決意を表明した。
  • 「米単独では緊急課題を解決できないが、世界も米国抜きでは解決できない」とオバマ氏の公約でもある国際協調路線を強調し、軍事力を「最後の手段」としつつ米国の力を賢明(スマート)に組み合わせて取り組むという。
  • 昨年末、空中分解した6カ国協議が示すように、北朝鮮やイランの問題は一筋縄ではいかず、「話せばわかる」相手でもない。
  • 厳しい現実に立って、「対話と圧力」の適切なバランスを注文したい。
  • もちろん、拉致問題も忘れては困る。
  • クリントン氏は日米同盟を「アジアの平和と繁栄の要石で、共通の価値と利益に基づく」と、同盟重視路線が変わらないことを強調した。
  • オバマ政権では、ブッシュ時代の「甘え」が通用しないドライな関係が予想される。
  • アフガニスタンやソマリア沖の海賊対策などで、より具体的な貢献が求められるだろう。
  • 米国に注文するだけでなく、信頼される同盟国として日本も積極的に行動する外交が不可欠だ。

死刑の判断 裁判員制控え論議深めよ(2009/01/15 産経新聞の主張)

  • 死刑かそれとも無期懲役か、その境目の基準をどこに置くのかは非常に難しい選択である。
  • この5月21日から始まる裁判員裁判では、裁判員に選ばれた一般の国民がその究極の判断を迫られる。
  • 平成17年、岐阜県中津川市の民家で母親や生後間もない孫ら5人を殺害した61歳の被告に(岐阜地裁は)死刑を回避し、無期懲役が言い渡された。
  • 死刑回避の理由について判決は「精神的に追いつめられた末の一家心中で、酌量の余地がある」とし、「極刑をもって臨むには躊躇(ちゅうちょ)が残る。家族の冥福を祈り残された人生をまっとうすることこそ真の償いになる」と述べている。
  • 下級審は、死刑の判断基準として昭和58年に最高裁が示した「永山基準」を参考にしているといわれる。
  • 4人をピストルで射殺した被告への判決で、最高裁は(1)犯行の動機(2)罪質(3)殺害の手段(4)被害者の数(5)前科(6)遺族の処罰感情-などを判示した。
  • 中でも被害者の数が重要視されるとされ、1人なら無期懲役、3人以上で死刑、2人なら判断が分かれるというのが一般的だ。
  • しかし、1人でも身代金目的誘拐殺人などは死刑判決がでている。
  • 裁判所には、ある程度の死刑の判断基準を示すことが求められている。

毎日新聞

西松元副社長逮捕 ゼネコンの裏金体質一掃せよ(2009/01/15 毎日新聞の社説)

  • (準大手ゼネコンの西松建設は)海外にプールした裏金(計7000万円)を無届けで国内に持ち込んだとして、元副社長ら4人が外為法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕された。
  • 西松建設といえば、93年に当時の副社長が仙台市長への贈賄容疑で他の複数のゼネコン幹部らとともに逮捕され、その後、茨城、宮城両県知事や元建設相らが次々と逮捕される「ゼネコン汚職」の発端となった一社だ。
  • その時、常務だった国沢幹雄・現社長は記者会見で「現金支出は徹底してチェックできる体制にしたい」と語っていた。
  • その社長宅が今回の事件では関係先として家宅捜索されている。
  • ゼネコン汚職では多くの社が裏金を政治家や自治体トップらにばらまき、工事が受注できるよう工作していた実態が判明したが、そうした構図が今も残るのか。
  • 西松建設のOBが設立した政治団体から与野党の有力政治家らの資金管理団体などに政治献金が行われ、その一部の原資に裏金が充てられた疑いも出ている。
  • 資金管理団体への企業献金は00年から禁止されたため、政治団体が隠れみのになった可能性もあり、そうなると政治資金規正法違反の疑いも浮上する。
  • ゼネコンをめぐっては、鹿島がキヤノンの大規模プロジェクトを受注するため、大分市のコンサルタント会社に多額の裏金を渡したとして国税当局から追徴課税されている。
  • とりわけ公共工事では政官業の腐敗につながる。
  • 05年には「談合決別宣言」をしたにもかかわらず、その直後から名古屋市発注の地下鉄工事で大手などが談合を行い、独占禁止法違反容疑で逮捕者を出したゼネコン業界だ。

企業倒産急増 資金繰り支援にもっと力を(2009/01/15 毎日新聞の社説)

  • 民間信用調査会社の東京商工リサーチの調査によると、企業倒産件数は1万5646件で前年比11%増、負債総額は同2・1倍の12兆2919億円である。
  • このところ、目に付くことは資金繰りがつかなくなり、倒産に至るケースだ。08年は全体の約3割を占めている。
  • なぜ、昨年来、資金繰り難を原因とする倒産が増加しているのか。
  • 金融機関の貸し渋りを指摘しなければならない。
  • また、大手企業が株式・債券発行など直接金融のめどが立たないため、金融機関からの借り入れに回帰したあおりで、中堅・中小企業に資金が回りにくくなっている。
  • 政府は08年度の第1次補正予算で中堅・中小企業を主な対象とした資金の緊急保証を実施している。
  • 2次補正予算案は定額給付金切り離しを求める民主党などの要求に与党が応じず、参院での審議には入っていない。
  • 景気状況が悪化の方向にあることを直視すれば、雇用対策や中小企業金融対策などの景気対策は早期に実施されなければならない。
  • 民間金融機関も必要な資金はできる限り供給する役目を果たすべきである。
引用元:毎日jp

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