2009年1月8日 木曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

ITの安全 「事故前提」の備えが大切だ(2009/01/08 読売新聞の社説)

  • 政府の情報セキュリティ政策会議が、IT活用の安全策について、事故が起きることを前提として、対策を強化する方針を打ち出した。
  • 今年度まで3年間の「第1次計画」では、「IT障害の発生を限りなくゼロにする」「『IT利用に不安を感じる』とする個人を限りなくゼロにする」などと、“事故ゼロ”を目標に掲げていた。
  • 証券取引システムや金融機関の現金自動預け払い機、自動改札システムなど重要なインフラで障害が起き、混乱を広げた。
  • 事前対策だけでは被害を減らせない。
  • 第2次計画では、この取り組みを促すため、「重要インフラ」に位置づけている行政サービス、情報通信、金融、医療などの10分野に属する事業者ごとに、どの程度のトラブルなら問題がないか、目安を設けるよう求める。
  • 具体的には、ガス事業者はIT障害で30戸以上に供給の支障が生じない、といった安全目標の例を挙げている。
  • 前の計画より、安全の水準を切り下げたかに見える。だが、こちらの方がはるかに現実的だ。
  • より安全で便利な技術の開発も必要だ。
  • 個々の利用者のIT理解も向上させねばならない。

タクシー強盗 不況期の犯罪に必要な自衛(2009/01/08 読売新聞の社説)

  • 昨年末から関西でタクシー強盗が相次ぎ、2人の運転手が殺害された。
  • 売上金を狙う短絡的な犯行は、深刻化する不況とも無縁ではなかろう。
  • (警察庁は)仕切り板の設置も求めたが、徹底されなかったようだ。
  • タクシー業界の調査では、首都圏の設置率は7割を超えるが、大阪府は16%でしかなく、5%以下も12府県に上っている。
  • 乗務員の安全確保は最優先すべき企業の責務だ。
  • 1990年に1600件余だった強盗はバブル経済崩壊後に急増し、03年には7664件と最悪を記録した。
  • 140万件だった窃盗も02年に237万件になるなど、金目当ての犯罪が横行した。
  • その後の景気回復期に、窃盗が90年の水準に戻ったことは、治安が、経済の動向に大きく左右されることの証左と言えよう。
  • 警察にとって、検挙に勝る防犯はないが、現金を扱う業界に対する防犯指導の強化など、犯罪の機先を制する対策が必要だ。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

雇用激震に備え短期・中長期の対策急げ(2009/01/08 日経新聞の社説)

  • 昨年11月の完全失業率は3.9%と極めて深刻という状況には至っていない。
  • だが鉱工業生産の急激な落ち込みなどから判断すると年央にかけ失業者が増える恐れは強い。
  • 年明け後、舛添要一厚生労働相が将来は製造業への派遣を制限する考えを表明した。
  • この規制強化は労働市場を不安定にする副作用がある。
  • 工場側にとって派遣社員は直接雇用の期間工を雇うのに比べ社会保険手続きなどを派遣会社に任せられる利点がある。
  • 働く側からみると派遣制度がないのと比べ雇われやすい。
  • 国が真っ先に取り組むべきなのは、財政資金や雇用保険に積み立てたお金をうまく使い、緊急避難的に仕事を提供したり失業者が次の職場を遅滞なく見付けられるよう職業訓練をしたりすることだ。
  • 即効性が高いのは公共事業の前倒し執行だ。首都圏では羽田、成田空港への時間距離の短縮に役立つ交通網などが対象になる。
  • 厚労省は雇用保険の加入条件を、雇用見込み1年以上から半年以上に広げる法改正案を準備している。
  • 慢性的な人手不足に悩む高齢者介護や保育、また農業や森林管理などの分野に製造業から人を円滑に移すために、職業訓練を充実させる必要もある。
  • 1人あたりの労働時間を縮めて仕事を分け合うワークシェアリングができる環境を政労使が整えることも課題だ。
  • どちらかといえば正規社員の既得権維持に熱心な連合に意識改革を望みたい。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

ガザの悲劇―いつまで放置するのだ(2009/01/08 朝日新聞の社説)

  • パレスチナ自治区ガザで、国連の難民救済機関が運営する学校3カ所がイスラエルの戦車に砲撃された。
  • 避難していた住民ら50人近くが死んだ。
  • イスラエル側は「学校からハマスの迫撃砲が撃たれたことへの報復」と説明した。
  • ガザ市に隣接するジャバリヤ難民キャンプの学校では40人が死んだ。
  • 国連パレスチナ難民救済事業機関の現地代表は、市民や子どもを守るために、早く停戦の実現に動く責務が国際社会にあるはずだと訴えた。
  • サルコジ仏大統領は、負傷者の救出などのため48時間の緊急停戦を提案した。
  • だがイスラエルは、ガザを支配するイスラム過激派ハマスがロケット弾攻撃の能力を持っている限り妥協できない、として拒否した。
  • イスラエル、パレスチナ人勢力の双方に影響力を持つエジプトのムバラク大統領が停戦仲介に動き出したのは朗報だ。

企業とスポーツ―地域と連携し将来像を(2009/01/08 朝日新聞の社説)

  • モータースポーツではホンダがF1撤退を表明した。
  • 世界ラリー選手権からはスズキと、スバルの富士重工業が撤退を発表し、日本車はこのシリーズからすべて姿を消すことになる。
  • アイスホッケーの名門、西武も今季限りでの解散を発表。
  • アメリカンフットボールの強豪オンワードも、今季で30年近い歴史に幕を閉じる。
  • アメリカンフットボールで来季のXリーグ昇格を決めたブルザイズ東京は、年間数千円から10万円程度の会費を負担する「市民株主」によるクラブづくりを進めてきた。
  • 純粋の企業チームが減り続けるこの競技では、選手側が新しい仕組みを模索し始めている。
  • 社会人野球の熊本ゴールデンラークスは地元のスーパーマーケットが親会社だ。
  • 選手は全員が売り場に立つ。創部3年で、すでに2年連続で都市対抗に出場。
  • 大学ではスポーツビジネスやマネジメントを学ぶ学科などが、ここ数年で急増している。
  • ところが行政は、学校・プロスポーツが文部科学省、企業スポーツは経済産業省と担当が分かれている。
引用元:asahi.com

産経新聞

緑ニューディール 日本の英知を示す内容に(2009/01/08 産経新聞の主張)

  • 日本でも「グリーン・ニューディール」に向けての動きが始まった。
  • 麻生太郎首相が斉藤鉄夫環境相からの提言に対し、各省庁と連携を取りつつ計画策定を急ぐよう指示をした。
  • 従来は、経済産業活動の活発化と、地球温暖化防止に代表される環境対策は、相いれないものとして考えられがちだった。
  • 麻生首相に示された素案には、諸対策が盛られている。
  • 省エネ家電の普及や電気自動車などの開発がある。
  • 太陽光発電や風力発電への集中投資の促進策も挙げられている。
  • それで新たに80万人以上の雇用の創出を目指す計画だ。
  • 景気の浮揚を図りながら、新たな取り組みが地球環境の改善にどのように関係しているかが分かるグランドデザインが欠かせない。
  • ばらまき型のグリーン公共事業に矮小(わいしょう)化させない高い見識を望みたい。

製造業派遣 規制強化は慎重な論議を(2009/01/08 産経新聞の主張)

  • 製造業派遣見直しの議論は、舛添要一厚生労働相が記者会見で「製造業まで派遣労働を適用するのはいかがなものか」と発言したことで急浮上した。
  • これに対し、公明党が賛意を示し、民主党など野党も製造業への派遣規制を検討し始めた。
  • 一方、麻生太郎首相や自民党は慎重な姿勢を示し、経済界も反発している。
  • 派遣労働者を雇えなくなれば、企業は直接雇用に頼らざるを得なくなる。
  • それは、人件費の増加を招くため、企業側はかえって雇用を減らす方向に動く可能性が懸念される。
  • また、柔軟な雇用調整ができなくなれば、日本企業は人件費の安い中国や東南アジアなどに生産をシフトすることも考えられる。
  • それは、国内全体の雇用を減らし、失業率の上昇を招きかねない。
  • 製造業をめぐる喫緊の課題は、雇用の維持である。
  • それを労使双方が認識した上で、正社員と非正規社員が一緒に仕事を分かち合うワークシェアリングを含め、さまざまな工夫を凝らしてほしい。

毎日新聞

財政健全化延期 国民の安心に新目標示せ(2009/01/08 毎日新聞の社説)

  • 政府が「骨太の方針06」で公約した「11年度に国と地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化」を先送りする。
  • 今月半ばに閣議決定する「経済財政の中長期方針と10年展望」では、「目標の達成は困難になりつつある」との表現にする。
  • 問題は、それによる財政規律の緩みだ。
  • 国債の新規発行額が08年度予算の2次補正で30兆円を超えたことで、国債増発への心理的こだわりも薄れつつあるようにみえる。
  • 短期的には、景気優先の経済財政運営になるにしても、財政健全化のタガが外れない措置は取っておかなければならない。
  • 09年度政府予算案で見る限り、88兆円の一般会計歳出のうち46兆円しか税収で手当てできない。
  • 国債発行は33兆円と歳入の4割近い。これでは租税国家といえない。
  • 国民が安心を取り戻すためにも財政は適正な社会サービスを供給できなければならない。
  • そのためには、財政健全化実現に向けた現実を踏まえた新目標設定が欠かせない。

公選法見直し ネット選挙の解禁を急げ(2009/01/08 毎日新聞の社説)

  • 与野党はインターネットを使った選挙運動の解禁など、公職選挙法の規制緩和を早急に実現すべきである。
  • 公選法の解釈上、ホームページですら法定外の「文書図画」とされ、公示後の更新は制限される。
  • 総務省の研究会がホームページに限定し解禁するよう提言し、6年が過ぎた。
  • にもかかわらず選挙に不利に働きかねないとの慎重論が自民ベテラン議員などに根強く、放置されている。
  • 学者や財界人らで組織する「新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)」はマニフェストを「政治活動」と位置づけ、公示前から自由に公表、頒布できるよう提言している。
  • 公選法改正と言えば、自民党には最近、一定の得票に届かぬ候補からの供託金没収の緩和を図る動きが浮上している。
  • 共産党に衆院小選挙区で候補を立てやすくさせ、野党票を分散させる思惑とみられている。
  • 「にぎやかな総裁選」と銘打ったさきの自民党総裁選で候補はホームページで動画なども駆使した宣伝合戦を繰り広げた。
  • 効果を認めているのなら、国民参加の選挙でこそ、過剰な規制を速やかに緩めるべきだ。
引用元:毎日jp

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