2008年12月30日 火曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

公的資金注入 融資力回復のため積極活用を(2008/12/30 読売新聞の社説)

  • 地域金融機関に対する公的資金注入が、ほとんど活用されない心配が強まっている。
  • 注入後に金融庁が介入し、責任を問われるのを恐れているからだろう。
  • 改正金融機能強化法が今月に施行され、今年3月末で期限が切れた地方銀行などへの公的資金注入が、2012年3月末までの期限付きで復活した。注入枠も10兆円を追加して12兆円とした。
  • ところが、公的資金の注入を表明した金融機関はまだない。
  • 地域経済に欠かせぬ金融機関には、金融で地元経済を支える責務がある。
  • 「必要な融資はしている」などと、貸し渋りを否定する金融機関は多い。
  • そうであれば、中小企業向け融資の実績や今後の計画など、地元経済への貢献度について、進んで開示すべきであろう。
  • 今回の改正で、財務内容の悪い金融機関と合併・統合した場合でも、公的資金で自己資本比率の低下を防げるようになった。
  • 抜本的な経営強化に向け、再編機運が高まるよう期待する。

ガザ空爆 報復のスパイラルに陥るのか(2008/12/30 読売新聞の社説)

  • イスラエル軍が、パレスチナ自治区ガザに大規模爆撃を行った。
  • これに対し、ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスなどは、ロケット弾による報復攻撃を本格化させている。
  • その背景に、来年2月に予定されるイスラエル総選挙が挙げられる。
  • 政府は、弱腰批判を避ける必要に迫られていた。
  • 来月20日のオバマ米次期政権発足前のタイミングで打って出た、との見方もある。
  • 外交的手法の重視を公約に掲げてきたオバマ氏が、ハマスに対し融和姿勢を見せるのではないか、との懸念がイスラエルにはあるという。
  • 06年のパレスチナ評議会選で、ハマスが過半数を獲得した現実ももう一度想起すべきだろう。
  • ハマスを排除し、あくまでアッバス・パレスチナ自治政府議長との和平交渉を継続する戦略は、見直す時期なのではないか。
  • ハマスは、アッバス議長との協調を模索し、イスラエルとの交渉に参加する道を探るべきだろう。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

あまりにも激しい経済環境変化の1年(2008/12/30 日経新聞の社説)

  • 年初に1バレル100ドルを突破した原油価格は7月に150ドル近い最高値を付け、今は40ドル前後だ。
  • 昨年夏に米国のサブプライムローン問題が噴き出すまで、世界の経済情勢は「資源高騰下の同時好況」と呼ばれていた。
  • その後、今年夏までは「景気減速とインフレの同時進行」が焦点だった。
  • 秋以降は日ごとに世界不況の様相が深まり、デフレ色も強まっている。
  • 短期間に経済環境がこれほど大きく変わり続けたことが、かつてあっただろうか。
  • 11月の新車販売台数は前年同月と比べて米国が37%、欧州が26%、日本が27%も減り、中国、ロシア、ブラジル、インドなどでも軒並み減少した。
  • 主要国が相次いで財政出動を拡大する中で日本の財政措置の規模も大きい。
  • だが、定額給付金など効果が疑問視される政策もあるし、衆参ねじれ国会で審議が長引けば、政策対応はさらに遅れる。
  • 金融危機に対応するため11月にワシントンで開かれた金融サミットは主要7カ国(G7)ではなく、中国、インド、ブラジル、サウジアラビアなども含む20カ国(G20)の枠組みだった。
  • 今回の金融危機が、第二次大戦後に続いてきたドルを基軸通貨とし、米国のパワーに依存した世界経済の枠組みを、見直す契機になりつつあることも、認識すべきだろう。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

国会図書館―知の基盤を厚く、強く(2008/12/30 朝日新聞の社説)

  • 唯一の国立の図書館である国立国会図書館ができて、60年たった。
  • 「電子図書館」機能が充実し、インターネットで、誰でもどこからでも膨大な書誌データを検索したり、国会議事録を読んだりできるようになった。
  • 利用できる資料が飛躍的に増えている。
  • 07年度に議員が依頼した資料集めや分析は4万5千件。
  • 議員の立法活動が活発になり、95年度の2倍以上だ。
  • しかし対応する職員は約190人。あまり増えていない。
  • 資料収集の態勢も十分ではない。
  • 放っておくと消えかねない自治体などのホームページを、今はいちいち許諾を得て保存している。
  • 著作権に配慮しながら柔軟に対応できる仕組みが作れないだろうか。
  • 国会図書館は国民の知の財産だ。その基盤を厚く強くして、次代に渡す責任がある。

反ドーピング―草の根レベルへも啓発を(2008/12/30 朝日新聞の社説)

  • ドーピングを取り締まる検査方法や基準が新年から変わる。
  • 新規定では競技大会以外での検査は事前に通告する必要がなく、すべて抜き打ちとなる。
  • トップレベルの選手は、日々の居場所を3カ月先まで届けるよう義務づけられてきたが、これも強化される。
  • 例えば、1日のうち60分間は確実に面会できる場所と時間を決めて報告しなければならない。
  • 病気など急用で検査を受けられない場合も、それが18カ月間で3回重なれば違反として選手資格停止などの処分となる。
  • 国内の反ドーピング活動は日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が統括している。
  • ところが、サッカーと野球のプロリーグは別行動なのだ。
  • JADAと協調し、積極的に違反を防止すべきだろう。
  • JADAは新年度から日本薬剤師会と連携し、スポーツフゼマシスト制度を導入する。
  • 薬剤師の医科学的知識をドーピング防止に役立てるものだ。
引用元:asahi.com

産経新聞

回顧2008 「変」の先に灯りともせ 安全網の再構築が問われる(2008/12/30 産経新聞の主張)

  • 財団法人日本漢字能力検定協会が公募した今年の漢字に「変」が選ばれた。
  • 米国発の金融危機は9月の米大手証券リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)以後、実体経済を急激に悪化させた。
  • 輸出不振と円高、資金繰りの悪化は企業を直撃し、今年3月期決算で2兆円超の営業利益を上げたトヨタでさえ、来年3月期は営業赤字が確実な見通しだ。
  • こうした企業の経営環境の悪化はすぐに生産、投資の抑制につながり、雇用情勢に響いた。
  • 中国製ギョーザ中毒事件は、完全密封された袋の内部から農薬が検出され、中国で混入した疑いが濃厚だ。
  • 基準値を超える農薬やカビに汚染された事故米を不正転売していた事件も食の安全を根底から揺るがす犯罪だった。
  • 秋葉原の無差別殺傷事件や元厚生次官らに対する連続殺傷事件などである。
  • ソマリア沖の海賊対策のため、自衛隊派遣の検討も始まった。
  • 重病説も伝えられる北朝鮮の金正日総書記の動向と拉致・核開発問題では微妙な変化も見逃してはなるまい。
  • こうした内外の山積する課題に解を見つけていくのが政治の役割である。

毎日新聞

財政中期展望 厳しさの先に希望を見たい(2008/12/30 毎日新聞の社説)

  • 政府は10年代後半までを視野に入れた「経済財政の中期方針と10年展望」を年明けに決定する。
  • 26日の経済財政諮問会議に提示された素案では、いまの日本を覆っている不安の連鎖を断ち切り、安心の強化と責任財政の確立を図ることを基本方針としている。
  • 与党内調整で法制化の時期を明示できなかったものの、消費税に限定せず、個人所得税、法人税、資産課税、地方税制などの展望も示したことは一歩前進といっていい。
  • もちろん、今の経済状況をみれば、3年後に消費税率引き上げや所得税の最高税率引き上げ、法人税の課税ベース拡大などが、できる保証はない。
  • その観点に立てば、「10年展望」の任務は新しい経済、産業の姿を提起するとともに、それを実現する税財政の姿を示すことである。
  • 中期プログラムが踏み込むことのできなかった負担と給付の数値化された試算を、正直に提示することだ。
  • 経済活性化や国民の安心のためにも、財政健全化策の立て直しが必要だ。
引用元:毎日jp

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