2008年12月25日 木曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

臨時国会閉幕 解散政局で「政策」が沈んだ(2008/12/25 読売新聞の社説)

  • 臨時国会がきょう閉幕する。
  • 首相が、「政局より政策」のスローガンの下、景気・雇用対策に邁進(まいしん)すれば活路も開けたろう。
  • だが、首相は、追加景気対策を盛り込んだ第2次補正予算案を延長国会に提出しなかった。
  • 公明党が、解散日程や消費税率引き上げ問題などをめぐり、自説を主張するのは是としても、党利ばかりにこだわっては、政権与党の責任は果たせまい。
  • 一方、野党・民主党の国会運営も右往左往した。
  • 改正新テロ対策特別措置法も、衆院は短時日で通過させたのに、参院では、採決の与野党合意をほごにして引き延ばしを図った。
  • 会期末近くになって、参院に提出した雇用対策4法案では、わずか2時間半の委員会質疑の後、これみよがしに可決した。
  • 何のために採決を強行したのか、首をかしげざるをえない戦術だった。
  • その政局至上主義は、国会閉幕まで変わらなかった。

中期プログラム 消費税上げをどう具体化する(2008/12/25 読売新聞の社説)

  • 政府・与党が中期的な税制抜本改革の工程を示す「中期プログラム」を決めた。
  • 焦点の消費税については、税収をすべて社会保障に使う「目的税化」し、2011年度から税率を引き上げると明記した。
  • 膨張を続ける社会保障費の安定財源を担えるのは消費税しかない。そのことは、国民の多くが理解していよう。
  • 首相は3年後の消費税率引き上げを表明しており、中期プログラムにもそれを明記するよう強く求めていた。
  • だが、選挙への影響を懸念する公明党が反対し、中期プログラムの土台となる与党の税制改正大綱は、引き上げ時期を「10年代半ばまでに」としただけだった。
  • 最後は公明党が、景気回復を前提とすることなどを条件に、11年度の引き上げを受け入れた。
  • 中期プログラム原案は、消費税率引き上げに必要な法整備を「10年に」行うとしていたが、この年限は公明党の意向で削られた。
  • 本来、与野党が超党派で議論すべき問題だ。
  • にもかかわらず、選挙がらみの争点にされ、議論が深まらないのは極めて残念なことである。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

世界不況が問う先見性のある経済政策(2008/12/25 日経新聞の社説)

  • 09年度の政府予算案と今年度の第2次補正予算案が決まり、麻生太郎政権の当面の景気対応策は出そろった。
  • 景気の悪化にそれなりに対応した形だが、雇用対策など遅れが目立つものも多く、十分な対策が打ち出されたとは言えない。
  • 非正規労働者の失業保険の受給要件緩和や再就職が難しい人に対する給付日数の延長は急務だが、そのための法改正などは先送りされている。
  • 「当面は景気対策、中長期的には改革による成長」と整理しているが、「改革は後回し」ではいつまでたっても成長基盤は強まらない。
  • 政府は税制抜本改革の道筋を示す「中期プログラム」で、消費税を含む改革を早ければ11年度から実施することを決めた。
  • だが、議論されたのは消費税増税の表現の仕方だけで、何のための消費税増税かという議論は決定的に不足していた。
  • 多様な解釈が可能な「11年度からの消費税増税」を文章にしただけで、将来へ向けた改革実現へ指導力を発揮したと思うようでは困る。
  • 中長期的な展望やグローバルな視座を持ちながら、現在の危機に機敏に対処する。
  • そんな大局観と決断力を持った指導者がいまほど求められる時代も少ないだろう。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

生活防衛予算―で、成立はいつなのか?(2008/12/25 朝日新聞の社説)

  • 「解散だ、政界再編だと言っているヒマはない。いまの経済危機にいかに機敏に対応し、国民生活を守るか。それが政治の責任だ。」
  • 総額88.5兆円、過去最大の09年度当初予算案を発表した麻生首相は、そう言いたかったようだ。
  • 「100年に1度の金融災害」「政局より政策」と首相は言い、スピーディーな対応の必要性を強調したものだ。
  • なのに、それを実行するための第2次補正予算案は来年の通常国会に先送りしてしまった。
  • スピードが大事なのではないのかという批判には、正月が明けたらすぐに通常国会を召集し、短期間で2次補正を成立させるから大丈夫と言う。
  • 首相は本気で「大胆な実行」を急ぐつもりがあるのか、それとも総選挙での政治決戦に向けて民主党との対決をあおろうとしているのか。
  • スピード最優先と言うなら、民主党との対決は封印し、妥協を探るべきだろう。
  • 対決で行きたいなら早く総選挙をすることだ。
  • さもなければ政治の停滞が続き、雇用や暮らしの困難に直面する国民は迷惑だ。

日系人の失業―仲間支える社会の責任(2008/12/25 朝日新聞の社説)

  • 派遣切りや解雇の嵐が、この年の瀬、日系人社会を直撃している。
  • 家族で寮から追い出された。異国の街でホームレスとなる人、帰国費用のために強盗事件を起こす人まで出てきてしまった。
  • アパートの家主が国籍で区別することも避けてほしい。
  • 日本語が十分理解できない人に、きめ細かく情報を伝える工夫も大切だ。
  • 生活保護などの制度も、知らなければ使えない。
  • 学校に行けず家にいる子は、地元の公立校に誘ってはどうか。
  • 産業界にも協力を求めたい。人手不足の時代に「なくてはならない存在」と日系人をもてはやした企業が、まるで手のひらを返したような冷たい態度をとるのはいただけない。
  • 政府はようやく定住外国人の支援を検討し始めた。
引用元:asahi.com

産経新聞

国会閉幕 機能回復し経済対策競え(2008/12/25 産経新聞の主張)

  • 臨時国会が25日閉幕する。
  • 首相は24日の記者会見でも経済対策最優先を貫く姿勢を表明し、1月5日召集の通常国会では第2次補正予算案や来年度予算案の早期成立を図る必要性を強調した。
  • 国会が内外の諸情勢に迅速に対応できない原因は、民主党にもある。
  • 首相は会見で、解散や政界再編の議論について「そんなことを言っている場合ではない」と言い切った。
  • 消費税増税時期を明示する中期プログラム策定をめぐり、首相は与党の反対を受けながら意志を貫徹した。
  • 今国会では、改正金融機能強化法や改正新テロ対策特別措置法などの重要法案が衆院再議決を経て成立した。
  • 前国会ほど露骨ではなかったものの、民主党は審議引き延ばし戦術を捨てなかった。
  • 通常国会では第2次補正予算案審議を通じて、定額給付金の撤回を求めるとし、それに政府・与党が応じないなら審議拒否も辞さないと予告までしている。
  • 政府方針を批判するだけでなく、消費税率引き上げの時期や幅など、民主党の見解も聞きたい。
  • 審議拒否の時間などないはずだ。

「学士力」 卒業認定を厳しくしたい(2008/12/25 産経新聞の主張)

  • 中央教育審議会が、大学の卒業認定の厳格化などを求める答申を塩谷立文部科学相に提出した。
  • 中教審は学部教育(学士課程)で身につけるべき知識や能力について「学士力」という言葉を使って質の向上を促した。
  • 学士という言葉自体、死語のようになり、さらに大学全入時代を迎えて学生の質が急速に低下した。
  • 答申では、取得単位の成績の平均が基準に満たないと落第する米国型の「GPA(グレード・ポイント・アベレージ)」の導入など厳しい成績評価方法を例示している。
  • 学力試験なしで入れるような推薦入試などにも見直しを求めている。
  • 就職活動は年々早まり、景気悪化のなか、大学の就職課は1年生から学生に発破をかけている状況だ。
  • 就職支援も確かに重要だが、企業側は就職活動のテクニックの上手な学生を求めているわけではない。
  • 答申は大学には「目先の学生確保」が優先される傾向があるとクギを刺した。

毎日新聞

09年度予算案 これでは生活防衛できない(2008/12/25 毎日新聞の社説)

  • 09年度予算の政府案が24日決定された。
  • これを受けた記者会見で、麻生太郎首相は「生活防衛の大胆実行予算」と自賛した。
  • 財務省原案内示後、首相が自ら配分を決めた重要課題推進枠(3330億円)からの775億円を含めて、社会保障関係費が14%増、地域活性化対策や中小企業対策にも配慮したと言いたいのだろう。
  • 政府の3次にわたる景気対策の事業規模は75兆円、財政措置も12兆円に達する。
  • 規模や国内総生産比率では国際的にも見劣りしないが、国民の期待は高くない。
  • 09年度予算では、経済緊急対応予備費1兆円の使途は今後のことにしても、医療、介護、雇用のいずれをとっても、当初の予算配分は十分とはいえない。
  • 道路特定財源の一般財源化は実施されるが、道路整備費は地域活力基盤創造交付金分などを含めて8.8%減に過ぎない。これでは看板倒れだ。
  • 持続可能な社会保障のための「中期プログラム」の与党内協議でも、消費税引き上げなど国民に負担増を求めることはできる限り避ける、逃げの姿勢や増税隠しの体質が鮮明になった。
  • 日本経済が持続的な発展をしていくためには、衰弱した財政力の立て直しは急務だ。

解散要求決議案 渡辺氏の言い分に理がある(2008/12/25 毎日新聞の社説)

  • 臨時国会が事実上の最終日を迎えた24日、自民党の渡辺喜美元行政改革担当相が衆院本会議で民主党が提出した衆院解散を求める決議案に賛成したことだ。
  • 渡辺氏の主張はこうだ。(1)麻生太郎首相が「政局より政策」と衆院解散・総選挙を回避したにもかかわらず、緊急課題である第2次補正予算案を年明けの通常国会に先送りしたのは矛盾だ(2)衆院選のマニフェストできちんと政策を国民に提示し、信を得れば、首相発言がぶれることもない(3)閉塞(へいそく)状況を打破するには解散しかない–。
  • こうした中で造反した渡辺氏は、離党勧告などが出た場合は「甘んじて受ける」と語った。
  • これに対し、自民党執行部が早々に戒告という軽い処分にとどめたのは、渡辺氏の造反に党内でも理解を示す議員が少なくない事情に加え、厳しい処分をすれば、さらに国民の批判が高まるのを恐れたからだと思われる。
  • 既に次期総選挙は今の自民党では勝てないと見越しているからだろう。
  • だが、多くの議員が投票の前から「衆院選後に政界再編」と語るのは、いささか有権者を軽んじてはいないか。
  • 現状では民主党が大きく割れる可能性は低く、確かに選挙前に野党を巻き込んだ再編とはならないだろう。
  • しかし、本当に政界を動かしたいと思うのなら、選挙前に新党を作り、有権者の判断を仰ぐのが筋だ。
引用元:毎日jp

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