2008年12月19日 金曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

教科書充実 教員の力量も磨かなければ(2008/12/19 読売新聞の社説)

  • 教科書の中身が増えることになった。
  • 政府の教育再生懇談会が、教科書の充実を求める第2次報告をまとめた。
  • 文部科学相の諮問機関、教科用図書検定調査審議会も近く同様の報告を出す。
  • 算数・数学と理科は、小中9年間で15%程度増える見込みだ。
  • 特に、報告が指摘しているように、関連する他教科の内容を入れたり、実生活や実社会でどう役立つのかという記述を盛り込んだりすることは、大切だ。
  • 例えば理科なら、家庭科と関連づけて熱量を計算させたり、保健と絡めて体の構造を教えたりすることもできるだろう。
  • 教科書がよくなっても、それを生かして学力や意欲の向上につなげられるかどうかは、教員の力量に負うところが大きい。
  • 来年度から始まる教員免許更新講習の内容も、充実を図らねばなるまい。

日豪2プラス2 安保協力を一層深化させたい(2008/12/19 読売新聞の社説)

  • 日豪両政府は東京で、第2回外務・防衛閣僚協議(2プラス2)を開催し、日豪の防衛協力に加え、日米豪など多国間協力を拡充することで一致した。
  • アジアでは今も、北朝鮮の核、ミサイルの開発や、中国の軍事大国化など、日豪共通の安全保障上の懸念が存在している。
  • 日豪が協力すべき分野は、災害救援の緊急人道支援、国際テロ、大量破壊兵器の不拡散、麻薬、資金洗浄など、多岐にわたる。
  • ともに米国の同盟国である日豪の協力関係を強化することは、日米同盟を補完し、一段と強固にすることにもつながる。
  • 2プラス2では、日豪が安全保障上の情報共有を進めるのに合わせて、秘密情報の保護に関する法的枠組みの議論を開始することを決定した。
  • 中国語を話す外交官出身のラッド豪首相は昨年12月の就任当初、中国重視の外交に転じると見られていた。
  • だが、ハワード前首相ほどではないとしても、米国や日本との関係を大切にする現実的な政策を進めている。
  • 外交は、いかに味方の国を増やすかというゲームでもある。
  • 安保協力に熱心な豪州に呼応し、安定した日豪関係を構築したい。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

政策総動員し雇用対策さらに充実を(2008/12/19 日経新聞の社説)

  • 政府・与党は先ごろ3年間で2兆円にのぼる新雇用対策をまとめた。
  • 雇用保険制度を見直し、非正規労働者への適用基準の緩和や地域で安定雇用をつくるための特別交付金の増額などを打ち出した。
  • 政府・与党は来年1月からの通常国会に雇用保険法改正案や今年度第2次補正予算案を提出し、その成立を待って対策を実施する方針だが、まず法改正なしにできるものは早く実行すべきである。
  • 厚生労働省は通達をだして、相談業務の充実や雇用促進住宅への入居あっせんなどを始めているが行政の判断・権限で実施できる対策はほかにもあるのではないか。
  • 雇用対策をめぐっては野党3党が提出した4法案に与党が猛反発している。しかし政府・与党の対策案と共通する措置もある。
  • 例えば非正規労働者の失業保険の受給要件緩和や、再就職が困難な人への給付日数の延長など、与野党ともに必要と認め、かつ急がれる政策については今国会の会期内に審議を進められないものだろうか。
  • キヤノン子会社の工場がある大分県杵築市などは失職した従業員を市の臨時職員として雇う試みを始めた。
  • 麻生太郎首相は2009年度予算で積み増す地方交付税の1兆円を雇用対策に使うよう指示したが、自治体とすれば今使えるお金がほしいはずだ。

産油国の焦り映す大幅減産(2008/12/19 日経新聞の社説)

  • 石油輸出国機構(OPEC)が1月から日量220万バレルの大幅減産に踏み切ることを決めた。
  • 9月以降3回目の減産決定であり、合計の削減幅は日量420万バレルに達する。
  • OPECに合わせてロシアも原油輸出の削減幅を1月から日量67万バレルに拡大する方針という。
  • 7月に米国産の指標油種WTIで1バレル147ドル台の最高値を記録した原油相場は、最近、最高値の3分の1以下にまで下落していた。
  • 大幅な追加減産は産油国の焦りを示すが、世界景気の急激な冷え込みに伴って石油需要は減退を続けている。
  • 原油価格下落は消費国の経済の逆風を多少は和らげ、金融緩和を続けやすい環境をつくる。
  • 一方、40ドル前後の価格ではほとんどの産油国の財政収支が赤字に転落し、経常収支も大幅な黒字から赤字に転じる公算が大きい。
  • 開発投資の遅延や停滞は、将来のエネルギー資源供給の制約要因であり、価格再急騰につながる恐れがある。
  • 原油価格の過度な下落が好ましくないことも、あらためて認識すべきである。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

イラク撤収―多彩な外交への転機に(2008/12/19 朝日新聞の社説)

  • イラクで活動していた航空自衛隊の輸送機が日本への帰路につき、5年間に及んだ自衛隊派遣が終了した。
  • 輸送機が危険を察知し、回避行動をとったこともしばしばだった。陸上自衛隊の車両のそばで路肩爆弾が破裂したこともあった。
  • 隊員に1人の犠牲も出さなかったのは本当に幸いだった。
  • 9・11テロに始まり、アフガニスタン戦争、イラク戦争と続いたこの7年余、日本はひたすら米国に寄り添い、付き従ってきた。
  • 開戦の大義だった大量破壊兵器は存在せず、独裁者を打倒した後のイラクでは暴力が吹き荒れた。
  • 小泉政権時代の首相の諮問機関である「対外関係タスクフォース」は、イラク攻撃前の02年の報告書で「米国は反対意見や異なる価値体系に対する寛容の精神が弱まりつつある。そのために米外交の道義性が弱まる可能性もある」と指摘した。
  • 今、小泉政権時代に破壊された近隣外交は修復されつつあり、日中韓首脳会議も定例化された。
  • 単独行動主義と呼ばれたブッシュ政権が終わり、国際協調主義を掲げるオバマ政権もまもなく船出する。
  • 自衛隊の撤収を、米国を上目遣いでうかがいながらの単線的な外交から脱却する出発点にしたいものだ。

中国開放30年―待ったなしの政治改革(2008/12/19 朝日新聞の社説)

  • 「改革開放を強大な原動力として、様々な事業を推し進め、世界が注目する偉大な成果をあげた」 胡錦濤国家主席は18日、北京の人民大会堂での30周年記念大会で胸をはった。
  • 改革開放の最先端を歩んできた広東省などでは輸出企業の閉鎖が相次ぐ。
  • 失業した出稼ぎ農民が帰郷を迫られ、社会不安の種が広がっている。
  • その状況に、中国当局も手をこまぬいているわけではない。54兆円を超える景気刺激策を先月、発表した。
  • 世界同時不況のさなか、その判断は適切だろう。問題は方針を円滑に実行できるかだ。
  • 一党主導で改革開放が進められ、必ずしも幅広い民意をくんできたわけではないからだ。
  • そんな現状を憂慮した知識人らが世界人権宣言採択60周年にあたる12月10日、一党独裁の放棄などを求めた「2008年憲章」をネット上で発表した。
  • 「改革開放は、辛亥革命、社会主義革命に続く第三の偉大な革命だ」。胡氏は30周年記念大会でこう訴えた。
  • しかし、政治改革で成果がなければ、革命いまだ成らずである。
引用元:asahi.com

産経新聞

南京大虐殺記念館 問題写真撤去を第一歩に(2008/12/19 産経新聞の主張)

  • 中国・南京市の南京大虐殺記念館に展示されていた3枚の写真が撤去されていることが分かった。
  • 例えば、「連行される慰安婦たち」とされる写真は、南京戦の前に発売された「アサヒグラフ」に「兵士に守られて帰宅する女性や子供」として掲載されていたものだ。
  • また「日本軍の空爆を受けて泣き叫ぶ赤ん坊」とされる写真は、中国側が反日宣伝のために演出して撮影し、米誌「ライフ」に載せた写真である。
  • だが、同記念館には、大虐殺の象徴的な事件として誤り伝えられている日本軍将校による“百人斬(ぎ)り”の記事など、事実関係の疑わしい展示が数多く残されている。
  • 外務省は引き続きこれらの疑わしい写真や記述にも目を配り、中国に是正を求めてほしい。
  • 今回、中国が3枚の写真を撤去したのは、明らかな誤りだけを認めたにすぎず、歴史問題で軟化したとみるのは早計である。
  • 写真も歴史学習の重要な教材の一つである。
  • だが、使い方を誤ると、間違ったイメージを刷り込むことになる。
  • 歴史写真や戦争展示を子供の教材として使う場合は慎重な扱いが求められる。

医師不足 研修見直しにとどまるな(2008/12/19 産経新聞の主張)

  • 医師不足を解消するため、厚生労働省と文部科学省が医師の臨床研修制度の見直し案を厚労・文科合同の専門家検討会に提示した。
  • 臨床研修制度は医師免許の取得後に2年間、診療研修を積む制度で、平成16年度から導入された。
  • それまでは研修医の出身大学の医局を中心に行われていたが、導入後はそれぞれが研修先の病院を自由に選べるようになった。
  • その結果、症例が多く勤務条件の良い都市部の民間病院に希望が集中し、大学病院が働き手となる研修医を確保しにくくなった。
  • この制度の導入が勤務医不足を招いた一因と指摘されている。
  • 見直し案は、地域偏在解消のため、病院が研修医を募集するときの定員に上限を設けることや、地域医療の研修を一定期間義務付けることを盛り込んだ。
  • 何より、不足している病院勤務医を計画的に増やし、足りない地域や診療科に配置していかなければならない。
  • 開業医に比べて低すぎる勤務医の給与や労働条件を改善することだ。
  • さらに地方の病院での一定期間の勤務を開業条件に入れたり、医師が診療科を自由に名乗れる自由標榜(ひょうぼう)制に制限を加え、一部の診療科への集中を防いだりすることも必要である。

毎日新聞

雇用崩壊 一体政治は何をしているんだ(2008/12/19 毎日新聞の社説)

  • 日産自動車がすべての派遣社員の契約を来年3月末までに打ち切ると発表した。
  • トヨタ自動車やホンダをはじめ多くの自動車メーカーなども大幅な人員削減を打ち出し、社会不安が広がっている。
  • 暮らしの糧としてきた仕事を会社の都合で打ち切られた人たちを救済するのは政治の仕事であるのに、動きは鈍い。
  • 参院厚生労働委員会では18日、民主、社民、国民新の野党3党が共同提出した雇用対策関連法案が可決された。
  • 雇用対策を来年の通常国会に先送りにしてはならない。
  • 今回、人員削減が激しく行われているのは主に製造業だ。
  • 現在、国会には日雇い派遣を原則禁止とする派遣法改正案が提出されているが、これでは不十分だ。
  • 製造業派遣の禁止や登録型派遣の是非をも含めて、派遣法を全面的に見直す時がきている。

児童ポルノ規制 これ以上子どもを泣かせるな(2008/12/19 毎日新聞の社説)

  • 先月、ブラジル政府とユニセフなどが主催し、約140カ国の政府やNGO(非政府組織)関係者らが参加してリオデジャネイロで開かれた「第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議」では「単純所持」や画像の閲覧、さらに過激な漫画やアニメなどの表現物も処罰対象にする厳しい行動計画が策定された。
  • 96年にストックホルムで開かれた第1回の同会議では、日本は東南アジアへの児童買春旅行者の送り出し国として名指しで批判を浴び、99年に児童買春・児童ポルノ禁止法を制定した経緯がある。
  • 最近も「単純所持」を禁止していないのは主要8カ国では日本とロシアだけで、ポルノの大量供給国になっている、と海外から指摘されている。
  • 被写体となった児童の年齢や撮影日時の特定、被害児童の身元の割り出しなどが困難なため、警察当局による捜査が追い付かないのが実情だが、被写体にされた児童の人権への重大な侵害を断じて見逃してはならない。
  • 撮影された画像は、ファイル交換ソフトなどを使って瞬時に世界中の不特定多数に広がる。
  • 「単純所持」については規制対象に加える方向で、超党派で同法の改正案をまとめることにしていたが、ねじれ国会の影響もあり、残念ながら論議は深められていない。
  • 世界会議の結論も踏まえ、早急に与野党で協議し、警察権の乱用を招かぬように要件を明確に絞り込んだ上で、所持や収集についても規制対象とすべきだ。
  • 提供目的所持など現行法でも十分に対応できるケースが少なくない。
引用元:毎日jp

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