2008年12月18日 木曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

米ゼロ金利 ついに踏み切った異例の策(2008/12/18 読売新聞の社説)

  • 米連邦準備制度理事会(FRB)が、ついにゼロ金利政策に踏み切った。
  • 短期金利の指標となるフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を0・75%~1%引き下げ、年0・25%~0%とした。
  • しかし、すでに超低金利状態だったことを考えると、利下げ効果は限定的と見る向きもある。
  • そこで注目されるのが、FRBの「次の一手」だ。
  • 長期国債や政府機関債の大量買い入れによる資金供給など、量的緩和策の導入を明らかにした点である。
  • FRBはこれまで、企業が発行するコマーシャルペーパー(CP)などを積極的に買い入れてきたが、今後、市場への資金供給をさらに拡充する考えだ。
  • 一方、日米金利差の逆転などを背景に、円高・ドル安が進んだ。
  • 週末に金融政策を協議する日銀は、米国との協調利下げを含め、追加策の検討を求められよう。

空自イラク撤収 国のあり方が問われた任務(2008/12/18 読売新聞の社説)

  • 歴史的な自衛隊の任務が成功裏に完了した。
  • クウェートとイラクとの間の輸送業務に従事していた航空自衛隊のC130輸送機3機が、帰国の途に就いた。
  • 空輸は5年間で821回に上り、多国籍軍兵や国連関係者ら約4万6500人と物資673トンを運んだ。
  • 空自がこの間、隊員の安全確保に細心の注意を払い続け、1人の犠牲者も出さなかったことは、高く評価されていいだろう。
  • 自衛隊は撤収しても、政府開発援助(ODA)などによるイラク支援は継続する必要がある。
  • イラクの治安は改善しているとはいえ、通常の経済活動ができる状態にはほど遠い。
  • 日本は2003年に50億ドルのODAを表明し、このうち15億ドルの無償支援は実施した。
  • だが、35億ドルの有償支援は、電力、港湾整備など25億ドル分が実施段階に入っただけで、残りの10億ドル分はいまだに内容も決まっていない。
  • 残る有償支援の実施を急ぐとともに、民間企業のビジネスや投資を軌道に乗せなければ、イラク復興支援活動は完了しない。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

危機打開へ果敢な姿勢示した米FRB(2008/12/18 日経新聞の社説)

  • 米連邦準備理事会(FRB)が事実上のゼロ金利政策に踏み切った。
  • 超低金利政策をしばらく続けるとともに、FRBが積極的に資産を買い取ることで、潤沢な資金供給をしていく考えも表明した。
  • 効果については不透明な点もあるが、米金融当局が積極果敢に金融・経済危機に対応する姿勢を見せたことは歓迎できる。
  • 「例外的に低い水準のFF金利」が当面続くとの見方を示した。
  • 金融緩和が長期にわたって維持されるとの安心感を市場に与える「時間軸効果」を狙ったものだ。
  • 米国の金融機関は貸し出しを絞り込んでおり、事実上のゼロ金利政策でも企業や個人の資金調達コストが急低下するとは考えにくい。
  • ただ、FRBが「あらゆる手段を使って」成長回復を促す決意を表明したことは重要である。
  • オバマ次期政権が取るとみられる積極的な財政政策と合わせれば、極端な不安心理を和らげるのに役立つだろう。
  • 日銀は長期国債の買い増しやコマーシャルペーパー(CP)の買い取りなどを前向きに検討し、あらゆる手段を駆使して金融緩和に努める決意を示すべきである。

タイ新首相が直面する難題(2008/12/18 日経新聞の社説)

  • 混乱が続いていたタイの新首相に、最大野党・民主党のアピシット党首(44)が就任した。
  • 反政府勢力による空港占拠という異常事態は解消されたが、政治も社会も安定にはほど遠い。
  • タイ憲政史上最も若い宰相は待ったなしで手腕を問われる。
  • 前政権に比べると、アピシット政権には司法と軍の支持という強みがある。
  • ただ、民主党は下院の約3分の1を占めるにすぎず、連立の維持には組閣人事や政策で微妙なバランス感覚が求められる。
  • 長い目で見れば、都市と農村、エリート層と大衆に分裂した社会の構造改革が課題となる。
  • 英オックスフォード大卒の新首相は典型的なエリートであるだけに、新政権が農村と貧困層への目配りを怠れば、タイ社会の分裂は一段と危機的になる。
  • まずは前政権が反政府勢力への対応に追われて遅らせてきた予算の執行を迅速に進める必要があろう。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

米ゼロ金利―世界デフレを食い止めよ(2008/12/18 朝日新聞の社説)

  • そんな悪夢を振り払おうと、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が腹をくくった。
  • 米国の金融政策史上初めて政策金利を0~0.25%に引き下げた。
  • 金利はマイナスにできないので、伝統的な金融政策はこれで打ち止めだ。
  • そこでバーナンキ議長は、市場に大量の資金を供給する「量的緩和政策」にも思い切って踏み込む。
  • 各種の債券や住宅ローンを担保とする証券などを大胆に買い入れ、企業の資金繰り支援や金融システムの安定を図る。
  • 日銀は10月に0.2%利下げして0.3%とした後、市場への資金供給策を拡充してきた。
  • だが、これまではCPなどを担保にして銀行に現金を貸す範囲にとどまっている。
  • 企業は資金繰りに窮しており、日銀もFRBのように債券やCPの買い取りをタブー視すべきではない。
  • 今度は、白川方明総裁が腹をくくる番だ。

09年春闘―雇用最優先に仕切り直せ(2008/12/18 朝日新聞の社説)

  • すでに闘争方針を決めた連合に続いて、日本経団連も春闘の指針をまとめ、労使の立場が出そろった。
  • 連合は「8年ぶりのベースアップ要求」を目玉にした。
  • だがいまは、雇用を守ることが緊急で最大の課題ではないか。
  • 一方の経営側は、ベア要求は当然のごとく退ける構えだ。
  • さらに雇用の安定についても、初めに検討されていた「最優先の目標」から「努力目標」へ格下げした。
  • 日本の経営は、規制緩和や外国株主の増加を背景に、目先の業績確保のためには雇用削減もいとわない体質へと変わってきた。
  • このままでいいのか、この金融危機で問い直されている。
  • 雇用を大切にする新しい経営の理念や仕組みをどう再構築するか。
  • 労使が徹底的に知恵を出し合う。
引用元:asahi.com

産経新聞

米ゼロ金利 日銀も利下げへの決意を(2008/12/18 産経新聞の主張)

  • 米連邦準備制度理事会(FRB)が、政策金利の誘導目標を現行の1・0%から大幅に引き下げる決定をした。
  • 米国では、前例のない事実上のゼロ金利政策への移行である。
  • FRBは同時に、声明で「利用可能なあらゆる手段を用いる」と量的緩和導入の方針を正式に表明した。
  • 具体的には、企業が発行するコマーシャルペーパー(CP)や住宅ローン担保証券などを大幅に買い入れる。
  • 米国のオバマ新政権の始動は来年1月からである。
  • 今後も、FRBには、政策の空白をつくらないようスピード感をもって金融政策を実施するよう求めたい。
  • 米国の大幅な利下げで18、19の両日、政策決定会合を開く日銀の対応が重要となる。
  • 日本の政策金利の下げ余地は少ないが、日銀も米国同様、さらなる利下げの選択肢を排除してはなるまい。
  • CPの買い取りといった措置も検討課題だ。

中期プログラム もっと正直に消費税語れ(2008/12/18 産経新聞の主張)

  • 政府が経済財政諮問会議で決めた消費税を含む税制抜本改革の道筋を示す「中期プログラム」原案は、開始時期を2011年度と明記した。
  • その実行の道筋を法制化することも盛り込んだ。
  • 与党の税制改正大綱は総選挙をにらみ開始時期明示を見送っており、与党内では反発が強まっている。
  • 自民党の財政改革研究会報告は、社会保障制度を維持するために2015年までに消費税を10%以上に引き上げるべきだとした。
  • 先の社会保障国民会議も、消費税換算で3~4%の新たな財源が必要との試算を行っている。
  • ただ、これは消費税引き上げだけを行った場合の試算である。
  • 税制抜本改革では政府原案も指摘したように、国際競争力の観点から法人税の実効税率引き下げなども必要になる。
  • 消費税引き上げ幅がその分拡大することを国民も覚悟せねばならない。
  • 麻生首相はそうした点も正直に語り国民の理解を得ることだ。

毎日新聞

米ゼロ金利 大胆な政策は細心の注意で(2008/12/18 毎日新聞の社説)

  • 米国がついにゼロ金利の世界に足を踏み入れた。
  • 中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)は、さらに量的緩和も導入し、金融面であらゆる手段を動員すると宣言している。
  • 1930年代の大恐慌の研究者で、日本の先例にも詳しいバーナンキFRB議長は、政策の遅れが深刻なデフレや恐慌を招くと警戒したのだろう。
  • 米経済は特にリーマン・ブラザーズの破綻(はたん)があった9月以降、悪化の度合いが加速度的に増した。
  • 雇用では、農業部門を除いた就業者数が、9月からの3カ月で125万人以上も減少した。
  • 本格的な景気刺激策は政権移行を待たなければならないという事情も、FRBが異例の政策に踏み切らざるを得ない背景になったのではないか。
  • 政権のバトンタッチから間を置かずに、有効な景気対策が実行されるよう、米議会と次期政権には万全の準備を望みたい。

09年春闘 非正規社員守る熱意が足りぬ(2008/12/18 毎日新聞の社説)

  • 労使がすぐに取り組むべき課題は、派遣や期間従業員ら非正規社員の雇用の確保だ。
  • 日本経団連は来春闘の指針となる「経営労働政策委員会(経労委)報告」を発表したが、雇用確保への熱意がほとんど伝わってこない。
  • 「雇用の安定に努力する」と短い記述はあるが、「努力」ではあまりにも弱い。
  • 経団連の方針に対して連合は「非正規社員を含むすべての労働者の雇用の安定を徹底させ、積極的な賃上げにより内需喚起を促すべきだ」と反論、「雇用も賃上げも」と主張する。
  • だが、正社員の組合員を中心に組織されている連合は、これまでもそうだったが非正規雇用の問題に全力を投入してこなかった。
  • 今回、人員削減を行っている大手メーカー労組の多くも連合に加入しているが、非正規社員の雇用を守る運動が広がっているとは言えない。
  • これから始まる春闘交渉の場では非正規も含めた労働者の雇用確保を最重要の課題として協議し、労使で合意すべきだ。
  • 連合は8年ぶりにベースアップ要求を復活させる方針だ。
  • 景気回復につなげるためにも、賃上げによって内需を拡大することが必要だからだ。
引用元:毎日jp

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