2008年12月9日 火曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

内閣支持率急落 麻生自民党は立ち直れるか(2008/12/09 読売新聞の社説)

  • 読売新聞の12月世論調査で、麻生内閣の支持率が20・9%に低落した。
  • 第一は、追加景気対策を盛り込む第2次補正予算案の延長国会への提出を見送ったことだ。
  • 第二は、定額給付金の所得制限をめぐる首相発言の揺らぎである。
  • 第三は、「医師は社会的常識が欠落している人が多い」といった首相の失言や、漢字の誤読だ。
  • 次の衆院比例代表選で、どの政党に投票するかでも、民主党が自民党を大きく引き離した。
  • 首相と民主党の小沢代表とでは、どちらが首相にふさわしいかという質問で、今回、小沢氏が首相を初めて上回った。
  • 首相や党執行部を批判したり、選挙対策に走って歳出圧力を強めたりする動きも出ている。
  • しかし、首相を選んだのは、ほかならぬ自民党だ。
  • 金融危機下、当面なすべきは、首相とともに、有効な景気・雇用対策の立案と遂行に全力をあげることだろう。

国の出先機関 職員大幅削減を画餅にするな(2008/12/09 読売新聞の社説)

  • 政府の地方分権改革推進委員会が第2次勧告を決定した。
  • 15系統の出先機関の事務や職員の地方移管や合理化により、将来的に職員3万5000人程度を削減するよう提言している。
  • 国土交通省地方整備局が直轄する国道はこれまで、81路線の約2500キロ分の(地方)移管が決まったが、全体の12%にすぎない。
  • 一級河川の移管も、分権委が求めた63水系のうち6水系だけだ。
  • 地方農政局の農産物の生産・流通助成事務や経済産業局の新規産業・中小企業支援事務は、「全国的視点に立った」事務を出先機関に残すことになった。
  • 今後、各省任せにすれば、全部が「全国的視点」の事務と分類され、地方に移されないだろう。
  • その場合、出先機関改革は、地方整備局や農政局などを総合出先機関に統合するだけの「看板の掛け替え」になってしまう。
  • 勧告は、国が自治体の仕事を法令で細かく縛る482法律の約1万項目の「義務付け・枠付け」について、約4割を廃止または見直すよう提言した。
  • 保育所や老人福祉施設の設置基準などで自治体の自由度を高めることは、地方分権の本質だ。
  • 関係省庁との調整はこれからだが、政府全体として、必要な法改正を着実に進める必要がある。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

麻生首相は世論の批判にどう応えるか(2008/12/09 日経新聞の社説)

  • 日本経済新聞が今月1日に公表した世論調査では麻生内閣の支持率が31%に急低下。
  • 「次の首相はどちらがふさわしいか」では、小沢一郎民主党代表に倍以上の差をつけていた麻生首相が小沢氏に並ばれる結果が出て、政界に衝撃が走った。
  • 麻生政権の失速は、首相の資質を疑わせるような問題発言が相次いだこともあるが、最大の要因は「政局より政策」「景気最優先」と言いながら、今国会に景気対策を具体化する第2次補正予算の提出を見送ったことだろう。
  • 民主党は麻生政権を揺さぶって早期解散に追い込むとしているが、仮に来年の通常国会で予算審議を引き延ばすような行動に出れば、世論の批判の矛先が民主党に向かうことを覚悟すべきである。
  • 前回世論調査では、金融危機の広がりで衆院解散の時期は「来年春以降」「9月の任期満了」がよいとする意見が多かったが、今回の調査では「できるだけ早く」「来年の通常国会冒頭」と答える声が多かった。
  • 「景気対策を先送りするなら、早く解散して政治は出直せ」という声に首相はどう応えるのだろうか。

出先機関の統合で終えるな(2008/12/09 日経新聞の社説)

  • 政府の地方分権改革推進委員会が国の出先機関の見直しを柱とする第2次勧告をまとめた。
  • 国が法令で自治体に義務づけている施設基準の廃止なども盛り込んだ。
  • 勧告内容をみると評価すべき点もあるが、この程度で分権委が掲げる「地方政府」の実現につながるのか疑問だ。
  • 勧告では、地方整備局や農政局、運輸局など6機関をブロックごとに統合するように求めた。
  • すでに国交省や経済産業省など複数の省庁が相乗りしている沖縄総合事務局をみると、人事権は省庁ごとの縦割りのままで、看板が1つになったにすぎない。
  • 新たな総合機関も同様な組織になる公算が大きい。
  • 省庁の抵抗が強いとはいえ、このままでは巨大な職員と予算を抱える新たなブロック機関に衣替えして終わりかねない。
  • 麻生太郎首相に今回の勧告の完全実施を求めると同時に、分権委には来春の第3次勧告に向けて、出先機関の事務の地方移管を上乗せするように要望したい。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

支持率急落―政治の刷新を求める民意(2008/12/09 朝日新聞の社説)

  • (麻生内閣の支持率が)朝日新聞の世論調査では22%、読売新聞、毎日新聞ではともに21%。
  • いま、政治が立ち向かわねばならない最大の課題は何か。
  • 押し寄せる世界的な不景気の大波から、国民の暮らしや経済を守っていくことだ。
  • 年明けの解散を約束し、それと引き換えに、野党に第2次補正予算案への協力を求めることだ。
  • 中小企業の資金繰り支援や雇用のセーフティーネット整備など、野党も賛成できる緊急対策はある。
  • それを実現させたうえで、総選挙で与野党が経済対策を競い合う。
  • 選挙後は、その民意に基づいて敗者は勝者の案の実現に協力する。
  • 来年度予算の成立が少し遅れたとしても、政治が対応力を回復することこそ有権者は望んでいるのではないか。

6者協議―オバマ政権にどうつなぐ(2008/12/09 朝日新聞の社説)

  • 5カ月ぶりの6者協議が北京で始まった。
  • 北朝鮮の核問題の解決をさぐって5年余り続く協議だが、今回はこれまでにない意味を持っている。
  • というのも来月、米国で共和党から民主党へと政権が交代するからだ。
  • いま最低限でもできることを実行に移し、次のラウンドにつなげることだ。
  • 北朝鮮が出した核計画の申告が不十分だったため、申告内容を厳しく検証していくのも大切だ。
  • 北朝鮮がどれだけプルトニウムを抽出したかの究明に試料採取は欠かせない。
  • 申告されていない核施設を調べることや、ウラン濃縮と核技術拡散の疑惑解明、そして肝心かなめの核兵器を実際に廃棄させることだ。
  • 過去、クリントン民主党政権で米朝関係が好転したこともあり、北朝鮮は「オバマくみしやすし」と高をくくっているかもしれない。
  • だがそうはなるまい。クリントン政権時の米朝枠組み合意は、北朝鮮の新たな核疑惑で崩壊した。
  • オバマ次期政権の外交チームが、その苦い経験を忘れるはずはない。
引用元:asahi.com

産経新聞

女児遺体事件 地域全体で子供の命守れ(2008/12/09 産経新聞の主張)

  • 千葉県東金市で保育園児が遺体で見つかった事件は、発生から2カ月半で解決に向けて大きく動き出した。
  • 死体遺棄容疑で逮捕された21歳の男は、被害者のすぐ近くに住んでいた。
  • それだけに地域の防犯体制のあり方に多くの問題点を突きつける結果となった。
  • 今回の容疑者は、事件発生直後から、警察が不審者の一人としてマークしていた人物だ。
  • また、警察には、事件前に現場周辺で不審な行動をとっていたという情報が寄せられていた。
  • なぜ、事前に防止できなかったのか残念でならない。
  • 米国発の経済危機が日本の実体経済にも悪影響を及ぼしており、再び治安の悪化が懸念される。
  • 子供の安全をどう守り、安心で住みやすい街を築くのか。
  • 警察、学校、地域が一体になって協力して犯罪を防ぐことが肝要だ。

地方分権改革 これで勧告と言えるのか(2008/12/09 産経新聞の主張)

  • 国と地方の二重行政と批判され、地方分権改革の本丸にもなっている国の出先機関の見直しについて、政府の地方分権改革推進委員会(委員長・丹羽宇一郎伊藤忠商事会長)が統廃合案を第2次勧告としてまとめた。
  • 統廃合すべき対象機関と、それにともなう権限の移譲による人員削減の分権委としてのめどは示したが、予算節減はどれほどかの具体的数字は盛り込まれなかった。
  • 麻生太郎首相は先月初め、丹羽委員長を官邸に呼び、少なくとも国土交通省の地方整備局と農林水産省の地方農政局の2組織については、原則廃止のうえで地方に権限移譲するよう検討を指示した。
  • 勧告が示しているのは、この2地方局を含む6つの機関を、新設の「地方振興局」と「地方工務局」の2つに整理統合する枠組みだけといっていい。
  • これでは組織数は減っても人員はほとんど変わらなかった、かつての省庁再編の二の舞いにもなりかねない。
  • 予算削減の数字を示せない理由として分権委は、業務ごとの人件費の計算値が府省にもないことを挙げている。
  • 数字がないというのなら、分権委は府省に命じても計算させるべきだった。
  • 来春の分権委最終勧告に向けて、首相は今度こそ断固とした指導力を示すべきだ。

毎日新聞

6カ国協議 「サンプル採取」を明文化せよ(2008/12/09 毎日新聞の社説)

  • 北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議の首席代表会合が北京で始まった。
  • 来年1月20日で任期の切れる米ブッシュ政権が成果を残すことに執着し、北朝鮮の術中にはまらなければよいが、という懸念である。
  • ヒル国務次官補の訪朝の際、核関連物質のサンプル(試料)採取を含む「北朝鮮の有意義な協力を示す一連の検証措置」に合意できたからだと国務省は説明した。
  • ところが北朝鮮は11月、そんな合意はしていないと「暴露」した。
  • 北京での交渉の焦点は、何よりも「サンプル採取」を文書に盛り込めるかどうかだ。
  • これは核兵器に使うプルトニウムの抽出量を追跡できる手段である。
  • 米側は駆け込みの成果を求めて将来の重荷になるような譲歩をしてはならない。
  • 重大な欠陥のある合意よりは、次期オバマ政権に仕切り直しを任せる方が賢明である。

国の出先見直し 看板の掛け替えで終わらすな(2008/12/09 毎日新聞の社説)

  • 分権改革の焦点である国の地方出先機関の見直しについて政府の地方分権改革推進委員会が勧告をまとめた。
  • 見直しの対象とした408項目の業務のうち116項目で地方への移譲などを求め、21万人の職員のうち約3万5000人の削減を数値目標として掲げた。
  • 麻生太郎首相が一部機関の原則廃止方針を示していたが、中央省庁の激しい抵抗を反映し、実態としては国の出先がほぼ存続する内容だ。
  • 国家公務員32万人のうち出先機関の職員は21万人を占める。
  • 見直しの俎上(そじょう)に載せた8府省15機関の出先職員約9万5000人のうち、分権委は地方に2万3100人を移し、行革で1万1500人を削減する試算を示した。
  • 約2万2000人を擁する整備局をはじめ北海道開発局、農水省地方農政局など焦点となる6機関の職員5万人のうち、勧告が完全に実施されても約3万人は国の出先機関に残る。
  • 国道、1級河川管理などの業務の地方への移管が難航し、抜本改革に至らなかったというのが実情だろう。
  • どれだけの権限、財源、人員が実際に自治体に移るかが、分権の評価基準たるべきだ。
  • 政権の足元を見た官僚や族議員がさらなる骨抜きに動くことは明らかだ。
引用元:毎日jp

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