2008年12月8日 月曜日  著者:
Ford GTを作ってみる

ポリゴンの確保

前回、バウンディングボックスの様な直線だけのかなり大まかな形を作ったので、今回から車の形に合わせて少しずつカーブをつけていこう。

コクピットをざっくりと

まず、フロントグリルから車体の側面へ走るエッジ(図1.a)を三面図に合わせて位置を調節する。ボンネットから車体側面まで、図を参考にポイントを選択し、Moveツール(t)で少し位置を下げよう(図1.b)。

同様に、フロントガラスとサイドガラスの位置もざっくりと合わせる。(図2.
ちなみに、今回用意した三面図はパース(遠近感)がついてしまっており、完璧にあわせる事はできないので、その辺を考慮して合わせていく。

ボンネットをざっくりと

次にボンネットのカーブを再現する。カーブを作るためには、セグメントを増やす必要があるが、この時、無計画にセグメントを増やしていくと後で困った事になるので、必要最小限にとどめるように心がけよう。最初のうちは、大まかに形が合っていればいいので、いきなり細かく分割する必要はないのだ。

ボンネットの前後方向にカーブをつけるため、X軸方向(横方向)にセグメントを追加する。Knifeツール(shift + k)を使って、Right(ZY)ビューでセグメントを追加する。
必要最小限のセグメントにとどめるため、後々使うであろう重要なセグメントから入れていく事にする。この場所で絶対に必要になるのは、の基準となるセグメントだろう。フェンダーの中心と、前端になる部分にセグメントを追加する(図3.)。フェンダーの後端は、フロントガラスから伸びたセグメントが流用できるので、ここで新たに入れる必要はない。
セグメントを追加したら、ボンネットのカーブに合わせて、追加したセグメント上のポイントをMoveツール(t)で移動させよう(図4.)。

同じ要領で、後ろのフェンダーにもセグメントを入れ、カーブに合わせてポイントを移動する(図5.)。ここまでの作業で、図6.の様な形になっていればOKだ。

ついでに、車の底に当たる部分のポリゴンは使用しないので、ここでまとめて削除してしまおう(図6.)。

エッジの追加

次に、ボディー側面にエッジを追加しよう。
サブパッチでモデリングする場合、エッジを立たせるには大きく分けて3通りの方法がある。

1つ目はポリゴンを切り離す方法。カットしてペーストするだけなのでお手軽な方法だ。しかし難点もある。エッジの立ち具合が調節できない上、ポリゴンのかたまりが3つ以上集合するポイントでは穴があいてしまう(図7.下)。
2つ目はWeightMapを使う方法。LWではセグメントそのものを編集する事ができず(LW9では一応可能)、WeightMapを適用する先がポイントかポリゴンに限定されてしまう。しかも、ポイントとポリゴンどちらに適用するにせよ、Weightをかければかけるほど元のポリゴンに近づくだけで、「多少丸みのあるエッジ」を作るのは不可能だ。また、エッジを立たせたくないセグメントもエッジが立ってしまうという難点もある(図8.上)。統括すると、お話しにならない機能、という事だ。

そこで登場するのが3つめの方法だ。何か特別な機能を使う訳ではなく、「セグメントを寄せる」という単純な方法。セグメント同士がどれだけ寄っているか、どれだけ密集しているか、でエッジの丸みが変わってくる。面の流れを整理する事で、エッジの流れる方向も決める事ができ、柔軟性に富んだ方法だ(図8.中及び下)。この方法はSubPachesモデリングで多用する方法なので、しっかり身につけよう。

理屈が分かったところで、さっそくエッジを入れてみよう。ここではBand Saw Proを使ってエッジを追加する。Band Saw Proは、連続したポリゴンの列を指定した割合で分割してくれるプラグインだ。環境にも依るが、MultiplyタブのSubdivideメニューの中に入っていると思う。見つからなければKnifeツールと同じメニューの中を探してみてほしい。FileプルダウンメニューのEdit Menu Layoutで検索するという方法もある。しょっちゅう使う機能なので、目立つところに入れるかショートカットを割り当てておこう。

手順は至ってシンプルだ。図9.を見てもらえば分かると思うが、一通り説明しよう。

Band Saw Proは、選択された複数の連続したポリゴンからポリゴンの列を割り出すので、分割したいポリゴンの列の一部を連続して選択する。2枚選択すれば十分だ(図9.a)。
次にBand Saw Proツールを選択し、Numericウィンドウ(n)を開き(図9.b)、「Value」に「95」と入力する。入力してtabキーを押すと、自動的に95.0%と変換され、オレンジ色のバーが95%の位置に移動し、確定される(図9.d)。

【補足:Band Saw Pro】click

この「Value」の値は、ポリゴンの列幅に対して何%の位置にセグメントを追加するのか?という意味だ。ポリゴンの列のどちら側が0%でどちら側が100%になるのか分かりにくいかもしれないが、これは最初にポリゴンを選択したときに、その選択された順番によって決められる。が、意図したのと逆側にセグメントが入ってしまったとしても、もう一度選択からやり直す必要はなく、Numericパネルの下から2番目の青い「Reverse」ボタンを押せば、その場でクルっと反転してくれる。また、「Uniform」は等間隔に、「Mirror」は反転コピーするボタンなので、適宜使うといいだろう。

順番が前後するが、「Value」の上の「Operation」プルダウンメニューで「Add」を選び、その上のセグメントスペースをクリックすれば、いくらでもセグメントを増やす事もできる。
こうして作ったセグメントは、上から2番目の「Preset」プルダウンメニューを切り替える事で、保存・呼び出しを行う事も可能だ。

入れたい部分にエッジが追加された事を確認したら、Numericウィンドウを閉じてスペースバーを押し、一度Band Saw Proツールを解除する。

今度は上の面に、先ほどと同様の手順でセグメントを追加しよう。曲面にエッジを追加する場合、エッジの内側と外側、両方にセグメントがあった方がポリゴンのヨレが少なく、見栄えが良くなるからだ(図9.f)。この列は元々幅が狭いため、追加するセグメントの間隔は先ほどより若干広め(90%)にとってある。

上面にセグメントを追加した際、サイドからボンネットへ流れ、そのまま下に行くのではなく、フロントグリルの方向へセグメントが流れている事に注目していただきたい。これは前回ポリゴンの流れを意図的に変えたためだ。セグメントの流れが変わるという事は、エッジの立ち方も変わってくる。この辺の考え方を、もう一度復習してみよう。

今回はここまで。Tabキーを押してSubPachesを適用し、エッジを入れる前とどう変わっているか確認してみよう。また、今回出てきたMultishiftとBand Saw Proは非常に重要なツールなので、色々試してしっかり感覚をつかんでいただきたい。

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