2008年12月5日 金曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

道路特定財源 「一般財源化」はどこに行った(2008/12/05 読売新聞の社説)

  • 道路特定財源制度のあり方を検討していた自民党の作業チームが、見直しの最終案を固めた。
  • 大半を道路整備に使う内容になっている。
  • 道路財源の改革を巡っては、今年5月、当時の福田内閣が2009年度からの一般財源化を閣議決定した。
  • ガソリン税の暫定税率に関する民主党との攻防で、改革姿勢を示すとともに、財源不足に悩むほかの歳出項目に予算を回すのが目的だった。
  • 最終案で注目すべきは、「地域活力基盤創造交付金」を新設し、国の道路予算から約1兆円を地方に配分する、とした点だ。
  • 「整備交付金」が、原則道路建設に充当されるのに対し、「創造交付金」は公共事業全般に使えるとしており、自民党の作業チームは、使途が大きく広がると説明している。
  • だが道路族の理解は違う。交付金の配分を国交省に担当させ、道路関連に集中させる考えだ。
  • 国の財政事情は厳しく、社会保障費などは、財源確保に四苦八苦だ。
  • 余剰とされる道路予算から財源を回すべきだが、政治の混迷がそれを妨げている。

内定取り消し 就職戦線を襲う景気の激変(2008/12/05 読売新聞の社説)

  • 来春卒業予定の4年生の間で、企業から採用の内定を取り消されるケースが続出していることが、厚生労働省の調べでわかった。
  • 不動産業やサービス業、製造業で多い。
  • 当初の採用計画が甘く、雇用調整の一環として内定者だけに犠牲を強いたということはないのか。
  • 内定の取り消しは、「客観的に合理的と認められ、社会通念上相当と是認することができるものに限られる」というのが最高裁の判例である。
  • 内定を取り消した学生には、補償したり就職先を紹介したりするなど、最大限の誠意を示すべきだろう。
  • 成長の機をうかがう中小企業などには、優秀な人材を獲得するチャンスなのではないか。
  • 大学生の就職内定率は、昨年の例だと12月時点で82%だった。
  • まだ内定を得ていない学生に対しても、併せて強力な就職支援をする必要がある。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

大幅利下げでも懸念ぬぐえぬ欧州経済(2008/12/05 日経新聞の社説)

  • ユーロ採用15カ国の金融政策を担う欧州中央銀行(ECB)と英国のイングランド銀行(BOE)が4日、先月に続く政策金利の引き下げを決めた。
  • ユーロ圏は0.75%低い年2.5%、英国は1%低い年2%となる。
  • 欧州経済は三重苦に直面している。
  • まず最大の米国経済が金融危機で急激に冷え込んだ。
  • 第2に地理的に近く成長も活発だったロシアや中・東欧圏の落ち込みがある。
  • さらに、域内の信用収縮が止まらない。
  • 欧州委が景気刺激策に掲げた付加価値税率の一時的な引き下げは英国が真っ先に実施したが、ドイツなどが極めて否定的だ。
  • 金融機関への資本注入でも、健全行を含めて幅広く実施したフランスと、最大手行に注入しないドイツの違いが目立つ。
  • 固有の事情を乗り越え、各国が違いを埋める努力をしないと、市場に足元を見透かされかねない。

資源・環境にらんだ石油再編(2008/12/05 日経新聞の社説)

  • 国内で石油元売り首位の新日本石油と、同6位の新日鉱ホールディングスが経営統合を決めた。
  • 国内のガソリン需要減少が再編の引き金になったが、両社が目指すのは第1に油田開発を進めて原油という資源の調達力を高めることだ。
  • 第2に新日石が始めている太陽光発電関連事業など、地球温暖化防止に役立つビジネスの強化を狙っている。
  • 前期の純利益は世界首位の米エクソンモービルの7%弱にすぎない。
  • 収益力が見劣りするのは、油田開発などの上流部門が小さいことが一因だ。
  • そこで経営統合で資金調達力を高め、油田開発を強化する方針である。
  • 国際エネルギー機関(IEA)は原油価格が再び上昇し、22年後の30年に200ドルを超すと予測している。
  • 太陽光発電や燃料電池など、石油に代わるエネルギー事業の強化も重要だ。
  • 石油元売り業界には大手だけで6社あり、国内のガソリン需要が減少するなかで、各社とも事業の構造転換を迫られている。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

教科書検定―密室の扉がわずかに開く(2008/12/05 朝日新聞の社説)

  • 教科書検定の透明性を高めるための改善案がまとまった。
  • 検定が終わった後に、経過が大まかにではあるが公表されることになる。
  • 改善案では、調査官の名前や担当教科を公開し、検定終了後に調査官の意見書や審議概要、出席した審議委員名も明らかにする。
  • 審議の過程で議論が明らかになれば外部からの働きかけも懸念される中では、これが限界というのが文科省の言い分なのだろう。
  • 審議会を非公開とし、議事録を作らないことについては従来通りだという。
  • そもそも調査官の意見を、検定後にしか知りようがないのも気がかりだ。
  • そもそも検定自体がどこまで必要なのか。
  • そんな本質的な議論も必要だろう。

道路予算―幻と消える一般財源化(2008/12/05 朝日新聞の社説)

  • 道路特定財源の一般財源化に絡んで、「地域活力基盤創造交付金」という長い名前の新しい交付金が誕生することになりそうだ。
  • 一般財源化の具体像を検討していた自民党のプロジェクトチームが、1兆円程度の新交付金の創設を提案した。
  • ポイントは、使途を「道路を中心に関連する」公共事業などに絞ったことにある。
  • なんのことはない、いまの道路特定財源から地方に道路予算として回している約7千億円の臨時交付金の名前を変え、規模を膨らませただけではないか。
  • 結局、経済危機を口実に骨抜きにし、特定財源の仕組みを温存したということだ。
  • 「道路予算の確保」の大合唱で、一部の首長らの言動は、一般財源化にブレーキをかけるかのようだった。
  • 地域の事情や住民の要望を勘案し、やはり道路の優先順位が高いというなら、道路を造ればいい。
  • 安心して子どもを産み、育てるための医療や保育の充実が先なら、そちらに振り向ける。
  • 危機の時だからこそ、自治体の首長や議員は政策力を磨き、厳しく優先順位を問わねばならないはずだ。
引用元:asahi.com

産経新聞

元次官宅襲撃 動機解明し迅速な公判を(2008/12/05 産経新聞の主張)

  • 社会に大きな衝撃を与えた元厚生次官ら連続殺傷事件は、小泉毅(たけし)容疑者の再逮捕で、本格的な事件解明の捜査に移る。
  • 警視庁は車に10本の刃物を所持していたことから、まず同容疑者を銃刀法違反容疑で逮捕、元次官らの襲撃事件を追及してきた。
  • 4日、同法違反容疑の勾留(こうりゅう)期限であるため捜査当局は、さいたま市南区の元厚生事務次官、山口剛彦さん夫妻に対する殺人と、東京都中野区の吉原健二さんの妻への殺人未遂容疑で一括逮捕した。
  • 都道府県にまたがる事件で、警察当局が一括逮捕に踏み切るのは異例といえる。
  • 検察当局は、起訴前に小泉容疑者を鑑定留置し、正式な精神鑑定も行うという。
  • これらの措置は、来年5月21日から始まる裁判員制度を見据えたもののようだ。
  • 裁判員裁判がスタートすれば、一般の国民から選ばれた6人の裁判員が刑事裁判に参加するため、公判の長期化は許されない。
  • 小泉容疑者は逮捕当時から、一貫して34年も前の保健所での犬の処分に怨念(おんねん)を抱いていたという供述を変えていない。
  • しかし、これがなぜ、元厚生次官宅襲撃にまで発展したのか。
  • 捜査当局の説得力ある解明を待ちたい。

クラスター禁止 抑止力維持に万全を期せ(2008/12/05 産経新聞の主張)

  • クラスター(集束)爆弾使用などの禁止を定めた「クラスター弾に関する条約(オスロ条約)」の署名式がノルウェーの首都オスロで行われ、日英独仏など約100カ国が署名した。
  • 日本の平和と安全がこの条約によって、いかなる影響を受けるのか。
  • こうした論点はほとんど詰められぬまま、理想論が先行して、署名という結論が導き出されたことに危惧(きぐ)せざるを得ない。
  • 海岸線が長く、離島の多い日本にとって敵の上陸を食い止める有力な手段はほかにない。
  • しかも中国、ロシア、韓国、北朝鮮などの周辺国、それに米国も今回の条約に参加していない。
  • 加盟国は非加盟国との「軍事協力・作戦に関与できる」としているが、在日米軍にクラスター弾の使用を要請することは認められないという。
  • 抑止力が損なわれる事態にならないよう、政府は万全を期してもらいたい。

毎日新聞

雇用保険 国庫負担の廃止には反対だ(2008/12/05 毎日新聞の社説)

  • 来年度の社会保障費の伸びを2200億円削減する財源として、雇用保険の国庫負担廃止が検討されている。
  • 雇用保険の保険料積立金が5兆円近くたまっているのに着目して、約1600億円の国庫負担を廃止するというのだ。
  • 雇用保険制度は労使の保険料と国庫負担で運営され失業手当の支給や職業訓練などを行う仕組みだ。
  • 税負担の廃止は国が雇用・失業政策の責任を放棄することを意味する。
  • これによって雇用保険は公的な制度から労使の保険料だけで運用する「民間保険」に変わってしまう。
  • 最近の雇用情勢をみれば、積立金を当てにした国庫負担の廃止は先が読めない安易なやり方だと言わざるを得ない。
  • 今、必要なことは、失業者を増やさないための雇用対策を素早く講じること、そして失業してしまった人たちの暮らしを支え、一日も早く再就職ができるよう支援することだ。
  • 積立金は不況に備えるための「国民の貯蓄」であり、社会保障費の伸びを抑制するために使うものではない。
  • 国庫負担の廃止には問題が多く、反対である。

石油会社統合 和製メジャーにつながるか(2008/12/05 毎日新聞の社説)

  • 新日本石油と新日鉱ホールディングスが経営統合すると発表した。
  • 統合後の年間売上高は13兆円強となり、売上高で世界の上位に入る石油会社が誕生することになる。
  • 統合後の両社の売上高は世界8位となる。
  • しかし、利益ではメジャーと呼ばれる国際石油資本にはるかに及ばない。
  • 収益力を強化するには、統合メリットを生かして効率化を推進する一方、ガソリンなど石油製品の販売で、価格形成の主導権を握ることもポイントとなる。
  • こうした規模のメリットを生かし、不採算の製油所やガソリンスタンド網の統廃合を進め、価格交渉力を強化する一方で、海外の資源開発事業を強化することをめざしている。
  • 資源ナショナリズムが高まる中で、日本への石油の安定的な供給を確保しなければならない。
  • 燃料電池など新エネルギー技術の開発も含め、経営基盤が強固で、グローバルに活躍できる石油会社が必要だ。
  • 両社の統合が、「和製メジャー」の誕生につながるのかは不明だが、それに向けた積極的な動きとして、とらえたい。
引用元:毎日jp

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