2008年11月18日 火曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

GDP速報 マイナス成長が促す軌道修正(2008/11/18 読売新聞の社説)

  • 7~9月期の国内総生産(GDP)実質成長率は、年率換算の前期比でマイナス0・4%だった。
  • 頼みの海外需要が落ち込み、それを消費や設備投資などの国内需要でカバーできなかった。
  • 労働者の収入を示す雇用者報酬が2期連続で減少したことを考えれば、家計が財布のひもを固くしたのも当然だろう。
  • 将来の生産につながる設備投資は3期連続のマイナスで、しかも落ち込み幅の拡大が続いている。
  • 7~9月期は、日米欧がそろってマイナス成長となり、世界同時不況の様相は一段と強まった。
  • まずは、27兆円規模の追加景気対策の実現を急ぎ、追加措置の必要性も検討すべきである。
  • 2011年度に基礎的財政収支を黒字化する財政健全化目標は達成できまい。
  • そろそろ経済の実情に沿う現実的な目標に仕切り直したうえで、景気対応や将来の社会保障財源について考えるべきではないか。

ひき逃げ多発 殺人につながる悪質な犯罪だ(2008/11/18 読売新聞の社説)

  • 新聞配達中の16歳の少年が6キロ以上も車に引きずられて死亡した。
  • 警察は、飲酒運転していた男を自動車運転過失致死などの疑いで逮捕した。
  • ひき逃げは全国で毎日、40件を超える。
  • 早期の救護があれば、助かっただろう命もある。
  • ひき逃げは、1990年代まで年間8000件程度だったが、2000年以降急増し、昨年も死亡ひき逃げ188件を含む1万5500件に達している。
  • 逃走の理由で最多の2割を占めるのは、飲酒運転隠しだ。
  • 危険運転致死傷罪については、事故時に「正常な運転が困難」だったという酒酔い状態の立証の難しさが指摘されている。
  • ひき逃げの急増に捜査が追いつかず、全体の検挙率は低下しているが、死亡ひき逃げの検挙率は9割だ。
  • 逃げ切れないということを思い知るべきだ。
  • 警察は、街頭の防犯ビデオの解析・活用など新たな捜査手法を確立していくことが急務だ。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

世界的不況の長期化に備えを怠るな(2008/11/18 日経新聞の社説)

  • 内閣府が17日発表した7―9月期の実質国内総生産(GDP)は、前期比で年率0.4%減少した。
  • 4―6月期に続くマイナス成長で、日本経済が景気後退局面にあることが確認された。
  • 7―9月期のGDPで減少が目立ったのは企業の設備投資である。
  • 個人消費は前期のマイナスからプラスに転じたものの、勢いは弱い。
  • だが、10―12月期以降には、9月に米大手証券会社リーマン・ブラザーズが破綻した後の金融危機拡大の影響が本格的に表れてくる。
  • 新エネルギーの利用・開発や一段の省エネに結びつく投資を財政支出や税制優遇によって促すことは有益だろう。
  • 地球温暖化対策に熱心な欧州諸国がすでに積極的に進めているこうした施策は、新たな需要を刺激するとともに産業の構造転換にも役立つものであり、日本も検討に値する。

与野党とも「政局より政策」で(2008/11/18 日経新聞の社説)

  • 麻生太郎首相と民主党の小沢一郎代表が2008年度第2次補正予算案の処理などを巡り会談した。
  • 小沢氏は第2次補正予算案を今国会に提出するよう求めたが、首相は「今国会提出を考えないわけではないが、いつ提出できるか明快に答えられない」と述べるにとどめた。
  • 首相は総額2兆円規模の定額給付金支給などを柱とする追加経済対策をまとめた際に「政策を実現して国民の生活不安にこたえることが優先順位の1番だと思う」と強調して、衆院解散を先送りした。
  • にもかかわらず今国会に2次補正予算案を提出しないのでは筋が通らない。
  • 一方、インド洋給油延長法案や金融機能強化法改正案の採決を人質に取る形で、2次補正の提出を迫る小沢民主党の姿勢も問題が多い。
  • 党首会談を受けて民主党は給油法案などの採決を引き延ばす構えをみせている。
  • 早期解散に追い込む狙いがあるとはいえ、これではテロ対策や金融危機を政争の具にしていると批判されても仕方があるまい。
  • 首相は速やかに2次補正を提出し、民主党は当初方針通り会期内に給油延長法案や金融機能強化法改正案が成立するよう協力すべき局面である。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

GDPマイナス―不況を生き抜く戦略を(2008/11/18 朝日新聞の社説)

  • (内閣府が発表した7~9月期の国内総生産(GDP)統計)年率0.4%減と、下げ幅こそ前期より縮まった。
  • 今回のGDP統計には、9月中旬のリーマン・ブラザーズ破綻(はたん)によるショックや、その後の円高・株安の影響はほとんど織り込まれていない。
  • 米国での自動車販売は2~3割の大幅減少に入っている。
  • 輸出の目減りはこれからが本番だろう。
  • 発表が出そろった企業の9月中間決算は、東証1部上場企業で20%の経常減益だ。
  • ただ、なお多くの企業で黒字を保っているだけでなく、利益水準もまだ高い。
  • 当面は苦しくとも、次の回復期をにらんだ攻めへの布石を打てるゆとりはある。
  • グローバル企業にとっては、米国市場にばかり頼る体質を改め、均整のとれた国際戦略へと立て直す好機だ。
  • 次世代を担う環境分野などの新産業や、医療・福祉など内需関連の有望産業を政策的に刺激していくことこそが必要だ。

麻生首相―政策も政局も混迷模様(2008/11/18 朝日新聞の社説)

  • 首相は先月末、米国発の金融危機が世界に波及したことを「100年に1度の経済の暴風雨」と呼び、年内の衆院解散・総選挙を先送りする方針を打ち出した。
  • 「政局より政策」とも言い、緊急経済対策を実施することが何よりも政治の優先課題だと語った。
  • ならば、この国会を延長し、緊急の景気対策などを盛り込んだ第2次補正予算案を出すのかと思いきや、政府与党では30日の会期切れで国会を閉じ、来年1月の通常国会で補正予算案を審議するという方向が強まっていた。
  • これでは筋が通らないではないか。
  • 政府与党内が補正予算案の提出先送りに傾いてきたのは、越年国会を避けたいという思惑があるためだ。
  • とても長期の国会審議には耐えられない、という事情が大きいようだ。
  • それにしても、有権者が聞きたいのは首相と野党第1党の党首との直接討論ではないのか。
  • 首相や与党は乗り気なのだから、小沢代表は逃げるべきではない。
引用元:asahi.com

産経新聞

党首会談 「政局」に戻してはならぬ(2008/11/18 産経新聞の主張)

  • 麻生太郎首相と民主党の小沢一郎代表との党首会談が急遽(きゅうきょ)行われ、首相は追加経済対策を裏付ける第2次補正予算案の今国会提出に最大限努力する考えを示した。
  • しかし、補正予算案の早期審議入りを求める民主党は納得せず、衆参の審議をストップ、18日に予定していた新テロ対策特別措置法改正案の参院外交防衛委員会での採決も先送りすることを決めた。
  • 金融・経済政策の議論が最重要視される時期に、民主党は引き延ばし戦術を再現しようというのだろうか。
  • 民主党には国益や国民生活を重視した国会対応を改めて求めたい。
  • 一方、首相は民主党の主張にかかわらず、補正予算案に関する対処方針を早急に示し、必要な政策の実現に取り組むべきである。
  • 政府・与党が今国会への補正予算案提出に消極的なのは、野党から選挙向けのばらまきといった批判を受ける事態が懸念されたからだともいわれる。
  • 定額給付金の所得制限をめぐる議論が迷走した背景には、政策決定に至る政府内の議論の甘さもあった。
  • 国会審議に耐えられる制度設計なのかどうか、再点検する必要性は大きい。
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