2008年11月17日 月曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

金融サミット 発信された危機打開の決意(2008/11/17 読売新聞の社説)

  • 日米欧と中国、インドなど、20か国・地域(G20)の首脳が参加し、ワシントンで開かれた金融サミットは、首脳宣言と「行動計画」を採択して閉幕した。
  • 行動計画は、来年3月末までに実行する施策と、中期的な課題に分けたのが注目される。
  • IMFの機能強化や金融市場改革は、原則で一致したものの、具体策は先送りせざるを得なかった。
  • 「強いドル」を支持し、現体制の継続を求める米国に対し、フランスなどは、大幅な見直しを主張しており、今後の議論の焦点になるのは間違いない。
  • 金融市場改革に関しては、「健全な規制」をうたい、国際的に活動する金融機関、世界に販売される複雑な金融商品や、格付け会社に対する規制・監視の強化が盛り込まれた。
  • だが、厳しい規制・監督を求める欧州と慎重な米国の主張には依然、隔たりがある。
  • 株価の下落や失業の増加などで、成長の牽引(けんいん)役だった個人消費が急速に冷え込んできた。
  • オバマ氏は、ブッシュ政権に比べ、保護貿易主義的な主張を続けてきた。
  • しかし、世界経済を活性化し、成長を加速するには、自由貿易の推進が重要だ。
  • オバマ氏の考え方はいずれ、修正を迫られる公算が大きい。
  • 来年1月20日に新政権をスタートさせてから、どのような政策を打ち出すか。次回サミットでは、それが最大の焦点になろう。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

模範回答の次が問われる金融サミット(2008/11/17 日経新聞の社説)

  • 日米欧と新興国の20カ国・地域(G20)による緊急首脳会合(金融サミット)は、世界的な金融危機の克服へ向けて協調行動を取ることで一致した。
  • 今回の金融危機の背景に「規制の失敗」があるのは確かで、金融機関が過剰にリスクを取るのを抑えるような規制は必要だ。
  • 一方、規制が行き過ぎれば市場の機能を阻害しかねない。
  • 宣言はそのバランスをうまく取った形だ。
  • 喫緊の課題である金融危機や経済悪化への対応については、金融規制改革に比べると、新味があるものは打ち出されていない。
  • 基本的には各国がこれまで取った措置を評価しつつ、さらにできることをしてほしいという願望表明にとどまった。
  • 国際通貨基金(IMF)など国際金融機関の改革については、経済的影響力を強める新興国の発言権を高めるべきだとの原則論で一致した。
  • 金融危機や不況の中で各国が内向きな姿勢を取らないよう「今後1年間は新たな貿易障壁を設けない」と公約したのは評価できる。
  • 首脳宣言では各国が内向きの姿勢を取らないことを約束したが、それが真の意味で守られるかどうかは注視する必要がある。
  • 例えば、米国による自国の自動車メーカー救済策は国際的な競争条件をゆがめる恐れがある。
  • (日本は)弱い内需の活性化など、世界第二の経済大国として努力すべきことは多い。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

G20緊急サミット―この結束を緩めるな(2008/11/17 朝日新聞の社説)

  • 世界経済の8割余を構成する20カ国・地域(G20)の首脳がワシントンに集まり、金融危機と世界同時不況を克服する打開策を話し合った。
  • 議長のブッシュ米大統領が読み上げた共同宣言は、危機の原因について「いくつかの先進国の当局はリスクを適切に評価せず、金融の技術革新についていけなかった」と総括した。
  • そのうえで、国際通貨基金(IMF)と世界銀行の強化や、国境を越えて活動する金融機関に監督と規制を行き渡らせる、といった原則的な方針を確認した。
  • 中国やサウジアラビアなど外貨準備の豊富な国の協力も早急に引き出すべく、外交に汗をかいてもらいたい。
  • 国境を越えて活動する金融機関を監視する枠組みづくりなどで合意したが、その具体策では先進国間にも意見の違いがある。
  • 例えば、世界的な監督機関の創設といった規制強化を指向するフランスなどの欧州勢と、なお自由な市場を原則としたい米国との対立だ。
  • 米国は世界中から製品を買い入れ、世界の需要を支えてきた。
  • その穴埋めに最も期待されているのは、中国を中心とするアジアの成長力だ。
  • 日本自らを含め、アジアを再び成長軌道に乗せることが世界に対する貢献となる。
引用元:asahi.com

産経新聞

金融サミット 後は実行と改革の詰めだ(2008/11/17 産経新聞の主張)

  • 世界的な金融危機への対策を話し合う初の20カ国・地域首脳会合(G20金融サミット)がワシントンで開かれ、原因の共通認識や改革原則などを盛り込んだ首脳宣言と、当面の対応策を掲げた行動計画を発表した。
  • 行動計画に示された今後の対策の方向性も、透明性強化、健全な規制の拡大など妥当な線に落ち着いた。
  • 首脳宣言でまず注目すべきは、金融危機をもたらした原因(リスク無視の高利回り追求、不透明な金融商品、監督体制の不備など)についてG20が一定の共通認識に至ったことだろう。
  • 原則では、自由競争を重視する米国と、規制強化を主張する欧州との対立が伝えられたが、宣言では、双方の利点が生かされる方向となった。
  • 宣言は最後に保護主義への反対を強調、世界貿易機関(WTO)貿易自由化交渉の「年内合意」を明記した。
  • 1929年に始まった世界大恐慌が、各国の輸入制限などの保護主義で一段と悪化した教訓に学んだもので、市場に希望を与える材料ともなろう。
  • 会合に先立って日中韓の財務相会合が行われ、緊急時の外貨融通枠の拡大の検討などで合意したことも、今後のアジアでの金融・経済協力体制の発展の観点から注目していきたい。
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