2008年11月11日 火曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

G20共同声明 金融規制をどう具体化する(2008/11/11 読売新聞の社説)

  • 世界20か国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議がブラジルで開かれた。
  • 日米欧の主要7か国(G7)に、急成長する中国、インドなどの新興国を加えた主要メンバーがそろった。
  • 会議が採択した共同声明は、金融危機の原因を、「先進国の不十分な金融規制・監督の結果」と指摘し、国際的な金融業への監督体制の強化を求めた。
  • G20声明はまた、国際通貨基金(IMF)などの役割が重要だとし、機能や監視の強化の抜本的な改革を求めた。
  • オバマ氏はサミットに出席しない見通しだが、次期米政権の積極姿勢も、サミットの論議を方向づける可能性がある。
  • 欧州連合(EU)は、サミットで、金融危機への優先的な対応策を進める「100日行動計画」の策定を提案する方針だ。
  • 金融危機と景気悪化に歯止めをかけるには、各国の迅速な対策がますます重要となる。

中台合意 実利的成果はあったのだが(2008/11/11 読売新聞の社説)

  • 中国と台湾が、香港など第3地点を経由しない直行便の規模拡大などで合意した。
  • 1949年に大陸と台湾に分断して以来、「三通(通商、通航、通信)」と呼ばれる直接の交流が、実現することになり、中台関係は新たな段階を迎えた。
  • しかし、台湾では急速に進む対中接近に、馬英九・国民党政権への反発や不安が強まり、野党・民進党を中心に抗議行動が拡大、社会の亀裂が表面化している。
  • このまま進めば、早晩、中国に併呑(へいどん)されてしまう、との危機感が広がっているためだ。
  • 台湾の有権者は、総統選挙で、対中積極関与を公約に掲げた馬英九氏を、大差で選んだ。
  • しかし、5月の総統就任以来、わずか半年余りの間で、すっかり心変わりしたかのようだ。
  • 馬総統は、中台関係について、「(李登輝・元総統が主張した)特殊な国と国の関係ではなく、地区と地区の関係だ」とし、陳会長との会談でも、「総統」と名乗らず、相手にもそう呼ぶことを求めないなど融和姿勢を示した。
  • 中国側は、来年以降の協議で、将来の統一を視野に入れた政治問題を議題に上げる可能性が高い。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

金融サミットは危機の拡大をまず防げ(2008/11/11 日経新聞の社説)

  • 緊急首脳会合(金融サミット)に先だって開いたG20財務相・中央銀行総裁会議は、金融規制・監督の強化や、危機からの脱却で財政政策が重要な手段になるとの認識で一致した。
  • 国際通貨基金(IMF)が危機拡大や再発の防止で重要な役割を担うべきだとの点でも合意した。
  • ただ、金融規制強化では積極的な欧州と慎重な米国との間で意見が割れた。
  • 金融サミットで心配なのは参加国の不協和音が表面化することだ。
  • そうした状況を考えると、金融サミットはまず目先の危機をどう乗り切るかを最優先に議論し、各国が適切な役割を果たす点で合意することを目指すべきではないか。
  • 日本、中国、産油国など潤沢な外貨準備を持つ国はこれを国際的な資金支援の原資として活用すべきだ。
  • 日本はこうした政策の実行で責任を果たす必要があるが、参加国の不協和音が出そうな金融規制やIMFの機能強化のあり方については独自の知恵も出してほしい。

中台接近が迫る日本の戦略(2008/11/11 日経新聞の社説)

  • 今月上旬、中国側の窓口機関、海峡両岸関係協会(海協会)の陳雲林会長が台湾を訪問し、台湾側窓口の海峡交流基金会(海基会)の江丙坤理事長と会談した。
  • 陳会長は1949年の中台分断後、訪台した中国要人としては最高レベルだけに、双方とも「歴史的」と位置づけた。
  • 中台両機関は今回、週4日に限定していた航空旅客チャーター便の毎日運航、航空貨物チャーター便の開設、これまでは沖縄や香港を経由していた海運貨物の直行便解禁、香港などを経由しない郵便サービスの開始などで合意した。
  • 例えば上海 – 台北間の空路は直行便がなかった時代、香港乗り換えで6時間程度かかった。今回の合意で香港の管制地域を飛ばなくてもよくなり、約1時間半の飛行になる。
  • こうした変化は外資を含めた企業の事業展開を加速する可能性をはらむ。
  • 日系企業も緊密化していく中台を別々の市場ではなく、一体としてとらえて戦略を再構築しなければならない。
  • 日本政府は中国だけでなく、台湾との自由貿易協定(FTA)も想定して具体化を進めてほしい。
  • とはいえ中台は政治的には緊張関係にあることに変わりはない。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

定額給付金 もう断念して出直しを(2008/11/11 朝日新聞の社説)

  • 麻生首相が「全所帯に実施する。規模は2兆円」と明言してから10日あまりがたつ。
  • なのに「全所帯」に高額所得者は含まれるのか、含まれないならどこでどう線を引くのか。政府与党内の意見はなかなかまとまらない。
  • 定額給付金に熱心だった公明党に対し、自民党内には消極論も根強かった。
  • 経済効果に疑問があったし、選挙向けの露骨なバラマキととられることへのためらいもあったからだ。
  • 実際、内閣府は次のように試算していた。
  • 所得税や住民税を2兆円減税しても、その4分の3は貯蓄に回り、消費にはつながらない。実質国内総生産を引き上げる効果はわずか0.1%。
  • 景気浮揚は重要だが、社会保障の立て直しや雇用対策、教育や子育て支援など、本当の安心につながる分野への税金投入を国民は求めているはずだ。
  • 今からでも遅くはない。政府与党はこの給付金の構想を断念し、頭を大胆に切りかえてはどうか。

G20サミット 危機脱出にまず全力で(2008/11/11 朝日新聞の社説)

  • 今週末に主要20カ国(G20)の首脳がワシントンに集まって緊急会合を開く。
  • その準備として、G20の財務相・中央銀行総裁会議がブラジルのサンパウロで開かれ、論点を整理した。
  • 国際通貨基金(IMF)や世界銀行の機能を強化し、新興国の発言力を高める。
  • 甘い金融監督と規制が世界的なバブルを招いたのでそれを強化し、国境を越えた金融ビジネスに目を光らせる体制を整える。
  • 景気悪化に対処するため、各国は財政・金融政策を総動員する、といった内容だ。
  • これには二つの問題意識が含まれている。
  • ひとつは、いま起きている危機の拡大をいかに防ぎ、危機から脱出するかということ。
  • もうひとつは、危機を二度と起こさないために今後なにをしたらよいか、という問題だ。
  • 今回の危機の責任は米国にある。危機脱出にめどがつけば、米国の嫌う改革へも議論を進められる。
引用元:asahi.com

産経新聞

G20金融会合 サミットで本質論議せよ(2008/11/11 産経新聞の主張)

  • 米国発の金融危機とそれに伴う世界景気の悪化に対応するため、日米欧や新興国など主要20カ国・地域による財務相・中央銀行総裁会議(G20)が開かれた。
  • 会議は、14~15日に米ワシントンで緊急開催される金融首脳会議(サミット)を前に論点を整理する意味合いがあった。
  • 今回の議論を踏まえ、サミットでは金融システム改革に向けた本質的な議論が交わされるよう期待したい。
  • G20声明はまず、各国が機動的に財政・金融政策による景気てこ入れを行うことで一致した。
  • 今回は過度の短期的利益を追求する金融機関の姿勢を批判して報酬体系の見直しまで要求したが、これは新興国などの発言力が強まった結果といえる。
  • サミットでは、G20会合の論点の具体化に向けてさらに議論を深めなければならない。
  • もちろん主要国の首脳が集まる会議であるからには対症療法的な議題だけでは不十分だ。
  • もし、各国の事務当局が事前にすべて根回しを行ってサミットの形式化を招くようなら、かえって市場の失望を招くだけである。
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