2008年10月30日 木曜日  著者: 山田八王子

読売新聞

教員免許更新制 信頼回復の原点に立ち返れ(2008/10/30 読売新聞の社説)

  • 来年度から始まる教員免許更新制の実施にあたっては、教員への信頼を回復するという原点に立ち返るべきだ。
  • 更新制では、国公私立を問わず、小中高校などの教員免許に10年の有効期限が設けられる。
  • 10年に一度、最低30時間の講習を受け、試験で修了認定を得なければ、免許は失効する。
  • 講習を実施する各大学は今年度、本番に生かすため、「予備講習」を試行している。
  • だが、学校裏サイト対策、保護者への対応など、学校でいま問題化している事態に対処できる講習は少ない。
  • 国も、受講者の評価などに基づき講習の内容や質を点検し、修了認定の基準を精査するなど、責任を持つべきだ。
  • 更新制導入の背景には、教員への国民の不信感がある。
  • 講習で何を身につけるのか。取り組む教員の姿勢が、信頼回復への一歩となることも忘れてはならない。

日中刑事条約 確実で迅速な共助ができるか(2008/10/30 読売新聞の社説)

  • 日中刑事共助条約が11月に発効する。
  • 両国をまたいで起きる中国人犯罪に対処するため、日本から早期締結を求めてきた経緯がある。
  • 条約の目的は、相手国の要請に基づき、刑事手続きについて「最大限の共助」を実施することにある。
  • 例えば、捜査に必要な証拠の取得、容疑者の逃亡先の特定、犯罪記録の提供などだ。
  • しかも、共助要請に応えることが義務化される。
  • 昨年、日本国内で刑法犯罪で検挙された外国人の約4割は中国人だった。
  • 昨年末現在、日本で犯罪を起こし、国外に逃亡している外国人665人のうち300人は中国人というデータもある。
  • 共助条約が発効しても、外交関係や政治的事情が絡む事件について、中国側がどこまで協力するかは不透明だ。
  • 日本としては、重要な共助要請については、誠実な履行を繰り返し求めていくべきだろう。
引用元:YOMIURI ONLINE

日経新聞

景気失速が試す欧州とユーロの結束力(2008/10/30 日経新聞の社説)

  • 金融危機の拡大で欧州経済の失速が鮮明になってきた。
  • 通貨不安に見舞われた欧州連合(EU)加盟国ハンガリーや、EUに隣接するアイスランド、ウクライナには国際通貨基金(IMF)が金融支援に乗り出す。
  • 発足から10年の欧州中央銀行(ECB)も、景気と物価のかじ取り、さらに金融システム不安の沈静化で実力を問われている。
  • ユーロ圏の金融政策は共通でも、財政政策は各国政府がそれぞれ担う現在の体制では、政策の足並みがそろいにくい。
  • 欧州の経済不振は、独仏英など有力国と中東欧など新規加盟国の摩擦も招きかねない。
  • 政策面でより強い結束と広範な協調を可能とする体制の構築が課題になる。
  • 通貨危機を受け、デンマークやポーランドは早期にユーロを導入する方針を表明した。
  • ユーロ圏の拡大は欧州の求心力強化につながるが、経済低迷の中で、財政赤字抑制などユーロ参加条件を満たすことが一段と厳しくなっているのも事実だ。

ソマリア沖海賊対策を急げ(2008/10/30 日経新聞の社説)

  • アジアと欧州を結ぶ航路の要衝で紅海の入り口にあたるソマリア沖、特にアデン湾に海賊が横行し、船を乗っ取り人質を取る事件が頻発している。
  • 国連や北大西洋条約機構(NATO)が対策に乗り出した。
  • 海の安全や環境保護のため活動している国際海事局(IMB、本部ロンドン)によると、今年1-9月にソマリア沖の海域で起きた海賊事件は63件。
  • うち船舶の乗っ取りが26件で、537人が人質に取られた。現在、12隻、250人が拘束されているという。
  • 日本関係の船も今年、2隻襲われた。
  • 日本船主協会の前川弘幸会長は金子一義国土交通相に早急に対策を取るよう要望し、麻生太郎首相は海上自衛隊の派遣について検討するよう指示した。
  • 主要航路の安全確保は日本の経済安全保障に不可欠であり、前向きに対応すべきだ。
  • 数年前、マラッカ海峡での海賊が問題になった。今、この海域では沿岸諸国の協力体制が軌道に乗り、件数は激減した。
  • ソマリア沖の海域でも護衛、警戒、情報の共有などについて国際協力が欠かせない。
引用元:NIKKEI NET

朝日新聞

特別防衛秘密 漏洩も拡大も心配だ(2008/10/30 朝日新聞の社説)

  • 米国から提供された武器に関する高度の秘密情報「特別防衛秘密」の保護を目的としているのが、日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法だ。
  • イージス艦の性能に関する情報を海上自衛隊の内部で漏らしたと起訴された3等海佐に対して、横浜地裁が一昨日、これに違反したとして有罪判決を下した。
  • この秘密保護法の罰則が適用されたのは、日米安保体制の長い歴史を通じて初めてだ。
  • 同法による初めての起訴には、情報管理をめぐって対米関係がきしむことを恐れる日本側の政治的、外交的な考慮も感じられる。
  • だが、そうであればなおさらのこと、何をなぜ防衛上の秘密に指定するのかについて、政府の説明責任はいよいよ重くなる。
  • 軍事を理由に秘密の領域をいたずらに広げれば、個々の防衛政策や自衛隊の活動の是非について、主権者である国民が判断することができなくなってしまう。
  • 国の安全のために公開できない秘密があることは分かる。それを守るための厳正さも必要だ。
  • だがそれは、重要な情報がきちんと公開され、国民の判断を仰ぐ態勢が政府と自衛隊の中に確立されていることが前提である。
  • 秘密はあくまで例外なのだという意識を、この機に改めて徹底したい。

リニア新幹線 大いなる期待と懸念(2008/10/30 朝日新聞の社説)

  • JR東海によるリニア中央新幹線の計画が動き出した。
  • 同社が「南アルプスを貫く直線ルートでの建設が可能」との調査結果を国土交通省に報告した。
  • 2~3年内に着工し25年開業をめざすという。
  • 営業では最高時速500キロで東京~名古屋間を40~50分で結ぶ。将来は大阪までの延伸も想定している。
  • 東京~名古屋の建設費は約5兆円。JR東海は政府の補助金に頼らず、すべて独力でまかなうという。
  • 東・名の大都市圏が直結し、大阪まで延伸すれば関西を含めて一つの経済圏になりうる。
  • 民間会社の事業といっても国民生活や経済社会に与える影響はきわめて大きく、公共性が高い。
  • 計画の妥当性を政府や関係機関がきちんとチェックし、国民や関係自治体の合意のもとに進めねばならない。
  • 安全は確保されるのか。乗客や沿線住民の健康面は本当に大丈夫か。南アルプスの環境に悪影響はないか。これから人口減少が進むなかで、採算性に心配はないか。
  • 夢を現実のものにするためにも、このような懸念を一掃し、国民を納得させる責任がJR東海にはある。
引用元:asahi.com

産経新聞

新銀行東京 不正融資は氷山の一角だ(2008/10/30 産経新聞の主張)

  • 経営難に陥っている新銀行東京から融資金をだまし取ったとして、元行員や融資先の元暴力団組員らが詐欺容疑で逮捕された。
  • 新銀行の内部調査によれば、約35件が今回同様、不正融資の可能性が指摘されている。
  • 新銀行は経営が悪化して、今春、再建のために東京都から400億円の追加出資を受けた。
  • 経営悪化の原因の一つには、こうした融資を引き出した末に焦げ付かせる詐欺行為の横行があったとされる。
  • 警視庁は、徹底的に不正融資の実態を解明してほしい。
  • 経営悪化の根本原因は、都が指示した融資の拡大路線であり、旧経営陣を選任したのは都幹部らだからである。
  • 今後、損失が膨らんで追加出資金が棄損される可能性も高い。
  • 新銀行存廃の判断が改めて問われるだろう。
  • その際、金融危機に乗じて、公的資本注入を受けて、さらなる延命を図るようなことは決して許されない。
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